創作文章

メッセージ

何も聞こえなかった。何も僕の元には届かなくなってしまった。そして思う。

そこにあるものが、例え全て本当の姿ではなかったとしても僕らにはそれすらもきっと、
永遠に思える想いが見えるような気がしていた。嘘だらけの言葉に包まれていても。

風は訪れては去って行き、また別の風が訪れる。そして、やっと僕らは理解する。僕たちがふたりで居続けられなかった理由を。

僕たちが生きていたあの街やあの場所は、僕たち

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Soliloquy2

今日という日が始まってしまったからには、今日を過ごさなければいけない。
 
迷い道に迷いこんだようなこの日常をぼんやりと見つめながら、取り戻したい何かに手を伸ばしている。
灰色の街に飲まれていく僕たちは、いつの間にか影を隠していた。
 
せわしない人混みの中で、無口になっていく僕らを、何度も邪魔そうによけていく人たちがいた。それは仕方ないことだった。何故なら、僕らには行き場所がなかったのだから。

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Soliloquy1

誰かが守らないとならない笑顔と、誰かが与えてくれる優しさに、触れながら今日も始まる。
 
今日は誰に優しく出来るだろう。
僕は僕の道を歩んで真っ直ぐと前を向くしかない。そして愛している人と共に生きて行く。
 
優しさも寂しさも悲しみも、
分け合いながら。
 
 
<END>

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その長い夜が明けるときまで【1】

奈々瀬が死んだのは、僕のせいなんだろうか。僕は考えてみた。
それが例え正しい感情だったとしても、誰かを追い詰めてしまうことには変わらないんじゃないかと。だから、尚更思ってしまう。奈々瀬を死なせてしまったのは、僕のせいなんじゃないだろうかと。

季節が過ぎていくのに音は鳴らない。時間が過ぎていくのに音は鳴らない。何も聴こえないまま、僕らは一秒ずつ正確に刻まれていく瞬間を過ごして生きている。太陽が昇っ

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名前のない色【5】

作りものじゃないハッピーエンドを。彼女と君のすれ違う言葉に答える僕の言葉は何処にあるんだろう。

「繋いだ手の先に優しさがあるように。それだけを望んでいるの、私は。」

彼女と君は涙を流さずに泣いていたことに、僕は気付いていたのだから。
だから、僕は今、思う。誰よりも彼女を、君を、深く愛していたということを。消えてしまうほど。
記憶より確かな現実を掴んだとしても。僕がいなかったとしたら泣いていた彼

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2

名前のない色【1】

明け方の一番闇の深い時間が、規則正しく刻まれていく頃だった。
僕は何をする訳でもなく、ただぼんやりとその時間を刻む時計の秒針を見つめて遠く離れてしまった思い出に気持ちをそっと、重ねてみたりしていた。
記憶は、どうして時が過ぎる度に薄れていってしまうんだろう。大切に守っていても、時間と共にどんどんと景色は霞んでいってしまう。君の優しい笑顔ですら、僕の目に映ったはずなのに、はっきりとは思い出せない。

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今夜もブギーバック?

何かをきっかけに思い出すひとっているじゃないですか。例えば私は普段生活しているときにBuck-Tickという名前を目にすると、中学生の頃にBuck-Tickがものすごく好きだったマイコちゃんという友達を思い出すんですけど。マイコちゃんは自宅が神社と幼稚園を経営しているお金持ちの女の子で、何故か杜仲茶を飲むと酔っ払ってしまうという変わった子だったんですが、とにかくそのマイコちゃんはBuck-Tick

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風のやむところで【3】

東武東上線の登り電車に乗車していた結衣は、帰宅ラッシュと反対方向であるガランとした車内で座席に座り、暗くなる窓の外の景色をじっと見据えていた。いつも思う、窓の外に見える街の景色に、人の気配が感じられないのは何故なんだろうと。まるで1枚の絵を見ているように、結衣にはその光景の中に人が生きているという感触がどうしても持てなかった。少しずつ灯されていく街の灯りが、ただの作り物にしか見えない。結衣はそのま

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風のやむところで【1】

いつも通りの朝が来る。眠れようと眠れまいと、どんな夢を見た夜であっても明けてみれば、いつもと何も変わらない日常がある、結衣はずっとそう思って信じていた。何も変わらない、朝。
安らぎや平和というものは音もなく存在していて、気がつけば傍にあるものだと思っていた。それがどんなに自分にとって大切なものなのかに気付かないで。
愛しさに終わりが来るなんて知らなかった。
いつもと違う朝が来てしまう。何か悪い夢で

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近未来的な意思疎通

今日、ポケストップから帰宅して家にいたときに同居人に用事があったのでLINEを送ったところいつになっても気付かないので既読になるまでしょうもないスタンプと猫の写真を送り続けていたんですけど、全く気づく気配がないので「外に出ている間はオンナは黙って家で待てってこと?!ンマ〜、失礼しちゃう!!」とか思っていたんですけど、しばらくしたら電話がかかってきて「LINEがおかしいよ。」と言っているのでよくよく

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