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どこにいても美しい『武士の娘』

どこにいても美しい『武士の娘』

初めて海外に行ったのは、高校生のときだ。一ヶ月はどの短期留学で、ヨーロッパへ行った。この経験はわたしを大学へと導き、今後の進路にも役立つものとなっている。

海外に行くと、日本と外国との違いに気付くことができる。

今回紹介する『武士の娘』は、そんな海外への価値観が綴られている本だ。

語り手は、杉本鉞子。明治から昭和を生きた彼女によるエッセイだ。武家育ちで礼儀作法を学び、女性として家庭に貢献する

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『推し、燃ゆ』を読んで、推しを解釈する喜びを学ぶ

『推し、燃ゆ』を読んで、推しを解釈する喜びを学ぶ

書店の話題作コーナーでよく見かけていた、
『推し、燃ゆ』
直近の芥川賞受賞作であり、気になっていたので読んでみた。

アイドルを愛でる主人公の少女。彼女の推しが、ファンを殴って炎上したところから物語は始まる。

印象的だったのは、主人公が全力で推しを解釈しているところ。推しにまつわる出来事を、自分なりに言葉でまとめている。そしてブログに発信するまでやり上げていた。

推しを解釈することによって得ら

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透明な味方たち

透明な味方たち

松浦弥太郎さんの本を読みました。

松浦さんのやさしく背中を押してくれる文章を、たまに欲してしまいます。

特にいま自粛にて、家族以外と会話する機会が減った今。誰かの言葉がほしくて、つい手に取りました。

本日読んだのは、「ほんとうの味方のつくりかた」

ほんとうの味方は、目に見えない。自分の内側にあるよという内容。

・内側にある味方を細分化して理解すること
・味方を増やすために考えること、する

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一月に読んだ本と振り返り

一月に読んだ本と振り返り

一月に読んだ本は9冊でした。
備忘の意味でまとめておきます。

▽しっかり読む時間をとった本たち
・頭のよさとは説明力だ/齋藤孝
・センスは知識からはじまる/水野学
・パン屋ではおにぎりを売れ/柿内尚文
・原田マハの印象派物語/原田マハ
・解決は1行。/細田高広
・Lily -日々のカケラ- /石田ゆり子

▽短時間でも読めた本たち
・伝わる図・グラフ・表のデザインテクニック/北田荘平 渡邉真洋

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ヨシタケシンスケさん『あつかったら、ぬげばいい』を開いてみて

ヨシタケシンスケさん『あつかったら、ぬげばいい』を開いてみて

今週読んだ本(絵本)の一冊。

ヨシタケシンスケさんの、『あつかったらぬげばいい』

ヨシタケさんの絵と言葉には、力がスーッと抜けていくような、生きることが楽に思えてくるようなパワーがある。

この本を読んでも、そう思った。

「暑かったら→脱げばいい」というように、「〜なら→〜すればいい」という2コマで展開される絵本。

「〜なら」の部分には、「太っちゃったら」「誰も教えてくれなかったら」などの

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困ったときに読む齋藤孝先生『頭のよさとは説明力だ』

困ったときに読む齋藤孝先生『頭のよさとは説明力だ』

齋藤孝先生の本は、タイトルから内容が汲み取れるものが多いなと思います。
「この本を読んだらこういうことが学べますよ!」と表紙に明示してある。その時の自分が求めていることがきちんと得られる感覚。
読み応えがあって、好きな作家さんの一人です。

例えば、本の読み方を知りたい時は、
『読書する人だけがたどり着ける場所』
日本語力を高めたいときは、
『大人の語彙力ノート』を読むなど。

最近、仕事でもプラ

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