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テストを対話のツールに使う ー子どものテスト、点数以外に着目するには?

 子どもが小学生になり、テストを持って帰ってくるようになりました。
 最近、社会構成主義第一人者ガーゲンの「何のためのテスト?――評価で変わる学校と学び」という本を読んでることもあって、ただ点数をほめるのは良くないなあと強く思うように…。

 そんな私がこの数ヶ月気をつけているのは、点数以外のことに着目して、テストを対話や振り返りのためのツールとして使うことです。
 私が気をつけていることを簡単にまとめてみました。

点数以外の着目場所

▶︎点数は良い時だけ言及
 私自身は親から点数が良くても悪くてもあまり言及されず、ほめてほしいなあ〜と子ども心にちょっと思ってました。なので、まずは良い点数の時は、「わあ、すごいじゃん!」と伝えています。
 逆に、悪い時はあえて点数はつっこまないようにしています。

▶︎前よりできるようになったことに言及
 
算数であれば、前は1桁だったのに2桁ができるようになったね!繰り上がりができるようになったんだ!とか、国語であれば、もうこんな漢字も書けるんだね!と、数ヶ月前よりできるようになったことを指摘しています。
 他人軸ではなく、自分自身の成長を認めてほしいな〜と密かに思ってたり。

▶︎苦手を克服したことに言及
 ちょっと難易度はあがるんですが、日頃の宿題の丸付けで「ここは気をつけよう」と話してたことが上手にできてたら指摘しています。
 算数であれば、単位をつけ忘れてたのをちゃんと書けたとか、国語であれば、漢字のハネやはみ出さないで書けたなど。

▶︎失敗は責めずに理由を聞く
 間違えた所については、めちゃめちゃ和やかな雰囲気で「ここは何を間違えたの?」とか、「ああ、送り仮名忘れちゃったの、めっちゃもったいなかったねー!」と改めて間違いを一緒に振り返ってみています。
 以前は間違えた所があると言いづらそうにしてたんですが、最近は軽いノリで「そうなんだよー!やっちゃった〜」「これは悔しい!」といった感じの返事が返ってくるようになりました。

▶︎頑張ったところを聞く
 自分の中で、「これは頑張った!」「これはできて嬉しかった!」ところについても、時間があれば聞くようにしています。
 徐々に本人からも「これは前に間違えたけど、今回は間違えなかった!」などの振り返りワードが出てきています。

何か変わったか

 夏休みと春休みに、これまでのテストやプリントを一気にまとめて整理してるのですが、実は去年1年生の時は「え、このテスト見てないけど……?!」がたくさん発掘されてました…

 2年生になってからのこの数ヶ月、上記の取り組みをして行ったところ、少しずつテストを見せてくれることが増えた気がします。特に、ちょっと点数が悪かったテストも「見てー最悪ーまちがえちゃったー」と気軽に出してくれるようになったのは大きな変化かなと思います。

 学習面での影響があるかはわからないですが、こちらも普段の宿題から目配りしてあげようと意識がちょっと変わりましたし、単にテストの点数での評価ではなく、振り返りの機会として使えるのはいいなあ〜という感触です。

 今はまだ試行錯誤中で、他にも色々なことができそうかなと思いながらも、現時点の取り組みをまとめてみました。

📖読書会記録
序章 ガーゲンの新作「何のためのテスト?」
第1章 テストで正確な「評価」はできない?
第2章 先生・生徒の新たな関係パターンとは?
第3章 「価値」を先生と子どもが共同探求で決めていく
第4章 小学校で「関係」に基づく評価を行うヒント
第5章 中学・高校で「関係」に基づく評価を行うヒント
第6章 教師1人が学びの責任を持たない、包括的なアプローチとは
第7章 学校自体も、多軸で評価をしていく
第8章 変化のスピードが早い今、知識習得より、楽しく学び続けられる力が大事
第9章 「生成的な協調」の対話を増やすためのスキル
訳者あとがき

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