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【自工程完結編9(終):まとめ】

本マガジンの過去の投稿は上記に入れています。

ご存じのようにこれまでトヨタは、トヨタ生産方式を展開し世界で確固たる地位を築いています。その生産方式自体が米国で研究され体系化されリーン生産方式としても有名になっています。

そんなトヨタがさらに仕事の質を改善するため、10年以上にわたって取り組んでいる「自工程完結」について対話形式で解説していきます。自工程完結とは、「良い仕事しかできない(やり直しがない)、良いものしか作れない(作り直しがない)という条件は何かということを徹底的に科学的に実現しようとする」考え方です。

さて、今回は過去のマガジンで心理的安全性を学んだ、製造課長の正輝‍が再登場します。

ある時、課内の工程主任であるの流星(若手)が現場への仕事指示の仕方、仕事の進め方で苦労しているところを目にします。そこで、下記の本を使って指導を開始します。

今回はまとめとして、これまでの振り返りをしたいと思いますので、斜め読みしていただき気になる投稿をチェックしていただければと思います。

◆作業現場での自工程完結

最初、流星はある工程のリーダーとして従事している中で、現場のメンバーに指示の仕方で怒られたり、カスタマーセンターからの依頼に要望通り応えられなかったりしています。課長の正輝も改善発表会の段取りの依頼をしていましたが、スケジュール等の組み方はよかったものの肝心の会場が抑えられていませんでした。そんな彼の仕事、現場の管理を見ていて「自工程完結」の考え方を伝えることにします。そんな話をしているとき、流星の工程で品質不具合が起きます。

不具合の内容を確認すると、だいぶ現場に無理をさせている作業があることがわかりました。そして、自工程完結の考え方を取り入れその現場のストレスを感じている作業を洗い出します。その上で解決策を検討し実施していきます。

そして、トヨタの品質改善事例の「水漏れ対策」についても学んでいきます。ここでも、作業を可能な限り分解し洗い出し、それに対し改善を行っていく。その積み重ねが大きな現場改善を生むことを学びます。

◆スタッフ部門への自工程完結の展開

現場での改善事例を学んだあと、スタッフとしての自分自身の仕事の質の改善についても学んでいきます。ここでは、スタッフの仕事の中にも工程があることを認識し、自工程完結のポイントについて確認します。

次に、その自工程完結をスタッフ部門にてどのように伝え、浸透させていったか実際のトヨタでの活動を通して学びます。

しかしながら、いきなり浸透していったわけでなくいろんな事例を積みかさねていったのが実情のようです。実際にどんな活動を、どのように行っていったかの実例を学んでいきます。ある部署では作業を洗い出し、なくなったら困るのかという視点で作業仕分けをしていきます。

また、引き継ぎにくい複雑な仕事に関しての実例も記載しています。

◆自工程完結がもたらすもの

そして、最後にこの自工程完結という考え方が、トヨタに何をもたらしたのか、どんな面でメリットがあるのかについて学んでいきます。そして、スタッフ部門、管理部門の生産性を改善することの重要性を解説しています。

・・・・・・

今回はトヨタ生産方式の自働化とJITの肝となる自工程完結について解説しましたが、この考え方、つまり「自分の工程で仕事を完結させる」という考え方は、現場管理は勿論、スタッフ部門にも展開できるという部分も解説しました。特にスタッフや管理者がこの考え方で仕事をしていけば、現場への展開もむしろやりやすくなっていくと思っています。今回興味を持ってくださった方はぜひ本書も読んでいただければと思います。そういう私はかなり未熟者で、、マガジンをまとめながら自分の仕事の質の低さを認識し、見直し開始しております。笑

さて、次回は番外編を挟んで、遠藤功氏の「見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み」のマガジンに入っていきたいと思います。

下記の固定記事に、このnoteのコンセプト、これまでのマガジンについて説明しています。ご興味あればスキ・フォローいただければ嬉しいです。

番外編マガジンもあります。是非覗いてみてください💁‍♂️

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