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【3世代メンター制度のすすめ】

 おはようございます。本日は、マガジンとマガジンの間の番外編となります。ちょっと唐突な内容ですが、メンター制度について実体験から投稿させていただきます。
 実は今年の5月から社内の制度を活用し、メンターの立場、メンティの立場両方でメンター制度というものを体験しています。(現在タイに派遣中ですが、日本国内メンバーとオンラインで実施しています。)

◆メンタリングってそもそもなんだ?

いろんなところで、メンタリングやメンター制度と聞くかと思いますが、wikiで見てみると下記のように書いてあります。

メンタリング(英語:mentoring)とは、人の育成、指導方法の一つ。指示や命令によらず、メンター(mentor)と呼ばれる指導者が、対話による気づきと助言による被育成者たるプロテジェ(protégé)ないしメンティー(mentee)本人と、関係をむすび自発的・自律的な発達を促す方法である。
プロテジェがメンターから指導・支援・保護されるこの関係をメンター制度(メンターせいど)ないしメンターシップ(mentorship)と呼ぶ。

ふむふむ。“気づきと助言” “自発的自立的な発達を促す方法”。なるほどなるほど。という感じですね。先輩が後輩の悩みを聞いて、解決していくというイメージがあると思います。そんなものいつから始まったの?ということで見てみると、こんなことも書いてあります。

歴史的メンター制度
語そのものはホメーロスのオデュッセイアに登場するメントールの名から採られた。しかしながら実際に物語に登場するメントールは女神アテナがオデュッセウスの息子である若いテーレマコスの苦境で彼を導く為に姿を変えた少々役立たずの老人である。歴史的に主要なメンターシップの系統には古代ギリシャの少年愛、ヒンドゥー教・仏教のグル‐シシヤ関係、ユダヤ教のラビやキリスト教教会の中での師弟関係、中世のギルドにおける丁稚奉公が含まれる。

歴史的に有名なメンターとプロテジェ:
ソークラテースとプラトーン
プラトーンとアリストテレース
アリストテレースとアレクサンドロス3世
タルソスのパウロとテモテ
エズラ・パウンドとT・S・エリオット
アンドリュー・カーネギーとナポレオン・ヒル
ベンジャミン・メイズとマーティン・ルーサー・キング・ジュニア
諸葛亮と姜維
乙川弘文とスティーブ・ジョブズ
ジョン・コーザインとバラック・オバマ

うーむ・・。なんのこと?どのレベルまで行くの??という感じですね。ただ、昔から人は同じような悩みを持っていて、メンターがサポートするという形をとっているのですね。メンタリング、メンター制度というのは、ごく自然に存在すべき制度なんですよね。

◆三世代メンター制度のすすめ

メンタリングについてざっくり説明しましたが、ここで私が現在実施している3世代メンターについて紹介します。三世代メンター制度では、2つの組み合わせを3世代(3人)で作ります。

・若手(20代後半‐30代前半)
・中堅(30代後半‐40代前半)
・経営層(40代後半‐50代)
*原則として日常業務で直接は関わらない人を組み合わせ
*自主的に実施したいという人に限る
*①若手&中堅 ②中堅&経営層 の組み合わせで面談 

 基本の面談は”若手と中堅の場面”と”中堅と経営層”の2つ場面に分かれます。中堅は若手との面談ではメンターになり、経営層との面談ではメンティーになります。各々1か月に1度程度で行いますが、業務内容であったりキャリアであったりを時には緩く、時には真剣に話します。そして、頻度は低いですがタイミングが合えば3人で話すこともあります。また、3人は実際の業務でかかわることは、ほぼありません。社内の斜めの関係の先輩と後輩という格好になります。また、バックグラウンドも異なります。

実際に今年5月から実施していますが、私の場合

・若手:総務・人事 女性 20代半ば
・中堅:海外工場 製造 30代後半 →ここが私
・経営層:事業部 経営企画 50代前半  

といったメンバーでやっており、上述のように真ん中世代の私は、私は若手と面談する際はメンターとなり、経営層と面談する際はメンティーとなっています。

 そんな3世代メンター制度を実際に4か月ほど体験してみて感じていることは下記です。

・メンターとして(若手からの話を受ける)
-純粋に若手からの学び・気づきが多い
-下の世代の感性を体感できる
-自分の経験や言葉を伝えることで自分へのフィードバックになる
-仮にメンティを勇気づけることができると自分も勇気づけられる(アドラー心理学)

・メンティーとして(経営層に相談を受けてもらう)

-心理的安全性が担保された状態で、ざっくばらんに話をさせてもらえること自体貴重
-ざっくばらんでも話すことで頭の中の整理・整頓になる(いい思考トレーニング。実際に面談がきっかけで業務課題のブレークスルーが出来た。)
-上の人の経験談や考えが聞けて間違いなく視野広がる
-自分がメンター側になるときに気持ちがわかる

最も感じることは、メンター・メンティ両方が気づき・学びを得れるということです。上のWikiの説明では、指導するという書き方になっていますが、ちょっと違うと思っているんです。双方向に影響があるものなのかなと。そして、メンターをやるならメンティーに実際になってみないと、どうすべきか自己の中で仮説が立てられないので、メンター側にはメンティーであった経験は必要だと思います。ただ、両方の立場を経験することで、部下を指導する管理面でも、戦略を考え実行していく自己能力面でも成長していくことができます。中堅にとっては非常に効率の良い学びの場になると考えています。

◆気を付けること

ただ、過去の体験談を聞くと、気を付けないければならないことはありそうです。当たり前ですが、”親しき中にも礼儀あり”といった点です。時間を守る、互いに尊敬し、時間共有を感謝をするといった基本な点が守られない場合があるそうです。ここが成り立たなければ、逆にギクシャクしたものになってしまいますね。

◆会社を引っ張る中堅世代へ

 私30代後半なので、同世代についてしか語れませんが、この年になってくると業務上で指導してもらうという機会が減ってきませんか?しかし、まだまだ発展途上のはずですよね。会社に制度があれば是非活用してほしいですし、もしなくても誰しも尊敬する先輩は社内にいるでしょうから、強引にでも誰かにメンターをしてもらうといいかもしれません。そして、元気な後輩がいれば対話しメンターを買って出るということもいいかと思います。(ここは相手ありきですが。)

 誰かのメンティになるということに対し、少し怯んでしまうかもしれませんが、体験してみると気持ちであったり考え方に変化が起き始めます。“変わりたい”とか“新しいことをしたい”と思っている人は、尊敬する人に依頼してメンティなってみるのは面白いと思います。

また、育成を担当される方がいたら、3世代メンター制度是非検討してほしいですね。(特に中堅を育成したいのであれば良い成長の場になると思います。)

◆最後に

今日は、唐突ながら徒然なるままに3世代メンター制度について投稿させていただきました。
 さて、次回から本編に戻り、トヨタ生産方式のJITおよび自働化の肝となる「自工程完結」編のマガジンを始めていきます。また、自工程完結の考え方は仕事の質の考え方そのものです。これは現場だけでなく営業やバックオフィス業務にも適応できる考え方ですので覗いていただければ幸いです。

下記の固定記事に、このnoteのコンセプト、これまでのマガジンについて説明しています。ご興味あればスキ・フォローいただければ嬉しいです。

番外編マガジンもあります。是非覗いてみてください💁‍♂️

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