おにがわら

詩歌、エッセイ、コラム、紀行を 気が向いたときに書きます

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記事一覧

【詩】すれ違い

すれ違う 写真がブレる スクランブル交差点は きょうも蜃気楼の粉が 舞い散り ポップコーンのように 弾け散る 本当は 誰かを止めてはいけなんだ だけど誰か 気にしてほ…

おにがわら
1時間前
1

【詩】ひとみしり

とある夏休み いとこのあんちゃんに 手を引かれながら 渋々と身体を 伸ばすゆらす あのラジオ体操 なんか よそもんだからさ 恥ずかしさなんかな 心細さがあったんかな 次…

おにがわら
2時間前
1

【詩】言葉なんて

言葉なんていらない 言葉 うん、そう 言葉なんて いらない いや、いらないときがある うん、いらないときもある どうも 余計なこと 言い過ぎたようだ あんたに そして、…

おにがわら
2時間前
2

さん・はんきかん

三半規管とは 「外側半規管」「前半規管」「後半 規管」の 3 つの半規管の総称 そんなわけで さんはん・きかん じゃなくて さん・はんきかん なのだそうです これって …

4

人以外のこと

コロナ禍の2021年の3月頃、 思い切ってバイクを買った。 喫茶店、蕎麦屋巡ったり 泊りがけでハイキング、 そして海風の吹く岬に行ったり 塞ぎ込んでいた何かが ポーンと…

6

【詩】お互いさま

よくある話だが 頼みもしないのに 聞いてもないのに 自分のこと話してさ アドバイスしてさ 互いの言葉が掠める 互いの欲求がすれ違い 互いの心がぶつかる 結局自分のこ…

14

【詩】きやすめ

何をするにも 年齢は関係ないという言葉が 気休めだと強く思うようになった 揚げ足をとるつもりはないが 何をするにも 体力は必要だし ある程度の若さも必要 その言葉が…

6

【詩】感謝

「ありがとう」 だけが感謝じゃない 声に出してあなたに伝える だけが感謝じゃない 稀有なことや出来事に 心を重ねるだけが感謝じゃない うろこ雲を沈む夕日が染め 夕立…

7

出会いを大事に

大事ってなんだろう?

おそらく
大事にしているようにみえて
出会いにしがみついている

昔の傷にしがみついて
誰かを支配しているんだね

気づいてないんだね
自分のことしか考えてないんだね

あなたへ
そして
わたしも

おにがわら
10日前
5

真ん中

寂しさと陽気の間 どちらも磁力が強くて 意識しないと どちらかにこころが 持っていかれる 甘みに深みを与える塩味 があるなら もしかすると その両極の中で 揺れながら…

おにがわら
11日前
5

旅程

京都駅から約120キロほど 天橋立が こんなにも こんなにも離れているとは 紙の地図を開き少し唸った 晴れたらね バイクでてくてくと 蕎麦を啜りながら 太平洋を見て育っ…

おにがわら
11日前
9

【詩】夏を忘れて

乾燥した レモングラスを絞り 窒息するくらい 香りに浸る 夏の匂いをかき消して 香りに解けていきながら 満員電車を避け しとしと しとしと しとしとと 鈍い雨の中を歩…

おにがわら
11日前
7

【詩】なつかしいね

なんかさ 時代が進むと 便利になっていくと 不便さが恋しくなってしまう いやそんな気持ちになっていく むかし引っ越すまえのアパート 小学校3年生までいた あの県営住宅…

おにがわら
11日前
9

【詩】隙間風

網戸の隙間を 長年の汚れが詰まった あの網戸の隙間を風が抜けていく それだけ ただそれだけ 暑さに打ちひしがれて 風鈴でも飾ろうか 梅雨明け遥か 雨空に揺れ 鈍くざわ…

おにがわら
11日前
9

わかったつもり

学生時代、 いや、社会人のときでも 勉強や資格取得、そして自己研鑽なんかで 本を買ったはいいが 買って満足して 2章さえ終わらないまま 勉強したつもりなんだな ある…

おにがわら
11日前
7

【詩】気にするな

気にするなって 自分に言いきかせても ますます気にしてしまうし 誰かから 「気にするな」って励まされても どうせ他人事だろうと、心のなかで突っぱねて ただ、そんな声…

おにがわら
3週間前
14
【詩】すれ違い

【詩】すれ違い

すれ違う
写真がブレる

スクランブル交差点は
きょうも蜃気楼の粉が
舞い散り
ポップコーンのように
弾け散る

本当は
誰かを止めてはいけなんだ

だけど誰か
気にしてほしくって

そして誰か
目の前のことで精一杯で

いつもすれ違う
だから
交差点に差し掛かるといつも
雨が降ってくれればって
そうおもうんです

【詩】ひとみしり

【詩】ひとみしり

とある夏休み

いとこのあんちゃんに
手を引かれながら
渋々と身体を
伸ばすゆらす
あのラジオ体操

なんか
よそもんだからさ
恥ずかしさなんかな
心細さがあったんかな
次の日は行きとうなくて

あんちゃんが強引に引っ張る
もんやから
おれは拒んだ

これを人見知りと
いうんやな

あぁぁ
人見知りは損やんやな

なにがそうさせるんやろか

心を留める
何かがそこに蠢いて
あの海岸から見える潮がざ

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【詩】言葉なんて

【詩】言葉なんて

言葉なんていらない

言葉
うん、そう
言葉なんて
いらない

いや、いらないときがある
うん、いらないときもある

どうも
余計なこと
言い過ぎたようだ
あんたに
そして、あなたに

この沈黙を
この静寂に

ひとつまみの塩を
ぱらりぱらりと
そっと軽やかに
ふりかければ

言葉なんて
いらないのかもしれない

さん・はんきかん

さん・はんきかん

三半規管とは

「外側半規管」「前半規管」「後半 規管」の 3 つの半規管の総称

そんなわけで
さんはん・きかん
じゃなくて
さん・はんきかん
なのだそうです

これって
ドン・キホーテ
みたいなもんじゃねーか
せい・しょうなごん
みたいなもんじゃねーか

言葉の区切りって
言い間違えでない限り誤魔化せるもんだね

めんどくさいが
ちと賢くなった気分です

人以外のこと

人以外のこと

コロナ禍の2021年の3月頃、
思い切ってバイクを買った。

喫茶店、蕎麦屋巡ったり
泊りがけでハイキング、
そして海風の吹く岬に行ったり

塞ぎ込んでいた何かが
ポーンと弾けるように解放されていく
私に合っていたのだろう

先日、養老孟司さんによる
「人以外のものと付き合うって大事」
という趣旨の記事を読んだ。

あぁ、そういうことなんかな。
そう考えると、対人関係で酷く病んでいたのだろう。

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【詩】お互いさま

【詩】お互いさま

よくある話だが

頼みもしないのに
聞いてもないのに

自分のこと話してさ
アドバイスしてさ

互いの言葉が掠める
互いの欲求がすれ違い
互いの心がぶつかる

結局自分のことなんだよね

そりゃ悪いことじゃない

そういうことをわかっていれば
ちったぁマシになると思う

互いの気持ちなんてわからないのに

わからないのに
誰かにわかってほしいんだから
しょうがないね

この先
進化していっても

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【詩】きやすめ

【詩】きやすめ

何をするにも
年齢は関係ないという言葉が
気休めだと強く思うようになった

揚げ足をとるつもりはないが

何をするにも
体力は必要だし
ある程度の若さも必要

その言葉が
如何程の背中たちを押しただろうか

目覚まし時計が鳴る前に
布団から起きるように
身体から微量電流が流れてくる

さあ
俺は
俺は
一体今何をする

【詩】感謝

【詩】感謝

「ありがとう」
だけが感謝じゃない

声に出してあなたに伝える
だけが感謝じゃない

稀有なことや出来事に
心を重ねるだけが感謝じゃない

うろこ雲を沈む夕日が染め
夕立に殴られるタイル

人工物から遠く離れた
自然の真ん中で
歩みを緩め
立ち止まり
そして
息を思いっきり吸いこむ

それは感謝なのだろうか

もっと深い湿った
光を遮るあの山道の
岩陰を這う虫の命も
感謝のひと欠片なのだろうか

出会いを大事に

大事ってなんだろう?

おそらく
大事にしているようにみえて
出会いにしがみついている

昔の傷にしがみついて
誰かを支配しているんだね

気づいてないんだね
自分のことしか考えてないんだね

あなたへ
そして
わたしも

真ん中

真ん中

寂しさと陽気の間

どちらも磁力が強くて
意識しないと
どちらかにこころが
持っていかれる

甘みに深みを与える塩味
があるなら

もしかすると
その両極の中で
揺れながら
引かれながら
わたし自身を保ってきた

そこにはいい塩梅のように
バランスが整っており
一言では言い表せないような
複雑な深みがあるような
そんな気がするのです

旅程

旅程

京都駅から約120キロほど

天橋立が
こんなにも
こんなにも離れているとは
紙の地図を開き少し唸った

晴れたらね
バイクでてくてくと
蕎麦を啜りながら

太平洋を見て育った私は
日本海は馴染みが薄いから

晴れたらね
晴れたらね

【詩】夏を忘れて

【詩】夏を忘れて

乾燥した
レモングラスを絞り

窒息するくらい
香りに浸る

夏の匂いをかき消して
香りに解けていきながら

満員電車を避け
しとしと
しとしと
しとしとと
鈍い雨の中を歩いて帰る

【詩】なつかしいね

【詩】なつかしいね

なんかさ
時代が進むと
便利になっていくと

不便さが恋しくなってしまう
いやそんな気持ちになっていく

むかし引っ越すまえのアパート
小学校3年生までいた
あの県営住宅

近くの公園では
たまにおじさんがポン菓子を作って
おばちゃんたちが米の袋を持ってきて
マジックショーのように
みんなが集まってね

こんなふうに作るんだって
隣のおばちゃんからもらったっけ

くるくるくるくる
からからからから

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【詩】隙間風

【詩】隙間風

網戸の隙間を
長年の汚れが詰まった
あの網戸の隙間を風が抜けていく

それだけ
ただそれだけ
暑さに打ちひしがれて

風鈴でも飾ろうか
梅雨明け遥か
雨空に揺れ
鈍くざわめくだろうか

あぁ
うん、そうだな
週末は網戸を洗うか

わかったつもり

わかったつもり

学生時代、
いや、社会人のときでも

勉強や資格取得、そして自己研鑽なんかで
本を買ったはいいが

買って満足して
2章さえ終わらないまま
勉強したつもりなんだな

あるとき、資格手当で稼ぎを増やすため
一生懸命に興味もない勉強をした
取得したのはいいが
やはり学んだことが活かせてないな
クイズ番組の回答者のように
世界が浅かったんだ

目先のお金といいますか
やはり長い目で見ることが大事だった

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【詩】気にするな

【詩】気にするな

気にするなって
自分に言いきかせても
ますます気にしてしまうし

誰かから
「気にするな」って励まされても
どうせ他人事だろうと、心のなかで突っぱねて

ただ、そんな声を掛けてくれるだけで、
すこしは気を逸らしてくれたような気がする

決して魔法の言葉ではないけど
言葉の奥底にあるなにか

わたしにも掛けてあげられたら
どんなにいいだろうと