「やさしいB2Bブランディング講座」Vol.01
本当の、お客様は、誰ですか。
おはようございます。クリエイティブディレクターの矢野まさつぐです。
突然ですが、これから「やさしいB2Bブランディング講座」と題して、さまざまな角度から、B2B企業さまのお役に立つようなお話をしていきます。B2B専門ブランディングファームを謳う我々レンズアソシエイツが、様々な企業さまとのやり取りで得た気づきやナレッジを、(守秘義務をかいくぐって)可能な限りここでシェアします。
今回は、その第1回目。
まず、「B2B」とは何か?という話からいきますが、これはみなさまご存知の通り、「企業間取引」のことですね。「BusinesstoBusiness」の略です。よく対比される「B2C」は、「企業が消費者に商品やサービスを提供する取引」で、「BusinesstoConsumer」の略です。
今回のテーマは、分類が難しい「商材はB2Cだけど、ビジネスモデルはB2B」、つまり、消費者向けの商品を作っているが、実際の顧客は企業(お店)というビジネス。我々のクライアントさまでもこの手の企業は非常に多いんです。分かりやすく言い換えると「B2Cの一つ手前のB2B」です。
具体的には、
・お菓子や野菜、魚肉などの食品会社
・服や着物、ジュエリーなどのアパレルブランド
・洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどの家電メーカー
・鍋やお皿、包丁などのキッチンメーカー
・タイルや床材、壁紙などの建材メーカー
などなど、です。
つまり、ボクらが普段、お店で買っているもののほぼ全てが、ご存知の通りそのお店が作っているものではなく、仕入れて売っているので、実際に商品を作っている会社は、「B2B企業なの?B2C企業なの?」となります。結構難しいですよね。一つ確実に言えるのは、ボクたちがお店で買える全ての商品の裏に「B2Cの一つ手前のB2B」企業が存在している、ということです。
また分類だけじゃなく、作る人(企画開発)は消費者を意識して作るけど、売る人(営業)は企業がターゲット、というビジネスそのものの難しさもあります。
営業サイドからよく聞くのは、「新商品を渡されたが、(営業の方は)売り方が分からない」という問題。「なぜこの商品が生まれたのか?」「競合との違いは何か?」「セールスのポイントは?」「そもそもターゲットは誰か?」など商品の強みやコンセプトが理解できていないと、営業なんてできませんからね。
一方で生産現場の方からは「営業が受注してきた案件のスケジュールが非現実的で、生産の現場が大炎上している」という話もよく聞きます。
これらの「コミュニケーション課題」の元凶は、⻑年にわたって染み付いてしまっている企業文化だったりするので、「コミュニケーションを増やしましょう」とありきたりなスローガンを掲げてもまず解決しないでしょう(それで解決するなら、課題になっていないはずですからw)。
我々、レンズアソシエイツ(LENS)は、こういう一見、簡単なそうで、実は根深いインナーの課題に対して、まめに定例MTGを重ねて、伴走しながらクリエイティブに課題解決するのが本業です。
こうしたインナーブランディング施策を実装していて思うのは、「これは企業内だけで解決するのは難しいだろうなぁ」ということです。セールスっぽく聞こえるかもしれませんが、クライアントさまからも同じ声をよくいただくので「自分のことは自分では見えない」と言ったところでしょうか。
前述の「B2Cの一つ手前のB2B」企業さんは、「商品のブランディング」や「商品のマーケティング」、つまりプロモーションにすでに莫大なコストを割いているかと思いますが、同じくらいインナーのブランディングに注力することで、実は大きなリターンにつながります。
具体的には、
・従業員エンゲージメント向上
・離職率低下
・採用ミスマッチの解決
・採用コストの低下
・売上アップ
などです。
最後の「売上アップ」は意外でしょうか?
でもこれは、当然といえば当然です。売上は、商品が作るのではなく、「人=社員さん」がつくるのですから。
力のある商品をつくって、
商品を深く理解して、
魅力を伝えるためのツールを整え、
営業活動を実行&継続するための仕組みを構築する。
このように「商品を売れやすくする」「商品が売れる仕組みをつくる」のは、本来マーケティングの目的であり、役割です。ただ、実際は、マーケティングと言いながら、実際はプロモーション、つまり宣伝活動に終始してしまっている企業が多いように感じます。
「せっかく良い商品があるのに、なぜか市場に受け入れられていない」
「商品の特徴を取引先にしっかり伝えたい」
「部署間のやり取りをスムーズにして、ムリ・ムダ・ムラ(3Mダラリ)を無くしたい」
このような課題をお抱えの企業さまは、その様々な課題を、一度「全てがコミュニケーション課題で、その元凶は企業文化にある」と断定して、その課題解決に取り組んでみてください。
もし前述のように自社での解決が難しいな、と感じたら相談に乗らせていただきますので、お気軽にご連絡ください。オンラインでよければいつでもお話を伺います。ボクの学びにもなりますので、もちろん無料です!
それでは、今日もピントのあった1日に!
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