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記事一覧

Wネオテニーによる怪談噺芝居とドラァグクィーン玉三郎ショウ〜坂東玉三郎 × 春風亭小朝@歌舞伎座特別公演

2024年7月25日 PM 6時開演 一、落語芝居 三遊亭圓朝口演     怪談 牡丹燈籠 —御札はがし— 40分   ( 休憩 30分 ) 二、越路吹雪物語          50分…

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1か月前

映画『風の奏の君へ』〜「悪は存在した」=地方発補助金映画のもたらす功罪

とにかく目を覆いたくなるぐらい酷い作品だ。 はじめは、そう言えば、津山城へは是非行きたいと思ったまま、高速道路を何度か通過しただけで、まだ美作には足を踏み入れた…

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1か月前
5

韓国映画『毒親〈ドクチン〉』〜極めて誠実な「母という呪い」に対する処方箋

ここ2年ほどの間に観た韓国映画のなかで、もっとも優れた作品だと思う。 本作も、《すべての家族は呪いであり、呪われていない家族などないのだ(*1 )》という普遍的な…

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1か月前
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中国映画『YOLO 百元の恋』〜果たしてこれはリメイクか? 諸刃の剣となる克己

まず、本作について少しでも関心を持ち、鑑賞したいと考えている人は、公式サイトはじめ一切の情報を遮断して、完全に「無」の状態で劇場(ないしは配信等)に臨まれること…

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1か月前
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凄まじいまでの超名演 中国系スタッフ大活躍のアメリカMETの『蝶々夫人』

METライブビューイング2023-2024の最後の演目『蝶々夫人』が感動的だったので、レポートしたい。 公式サイト 見どころレポート(朝岡聡氏) https://www.shochiku.co.jp/m

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2か月前
1

イエローフェイスを克服できない英国の『蝶々夫人』〜ロイヤル・オペラinシネマでグリゴリアンの蝶々さんを観て〜

映画館で、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスによる『蝶々夫人』を観た。 METライブビューイングでも、時々同一プロダクションの再演(出演者は異なる)を上映するが、…

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2か月前
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市川團子の奇跡 松竹座スーパー歌舞伎ヤマトタケル初日を観て来ました

2024年6月8日、大阪・松竹座で、スーパー歌舞伎ヤマトタケルの初日夜の部を観て来ました。 開演16時30分、終演は1回のカーテンコールありで20時40分の4時間10分。 第一幕6…

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2か月前
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南座 歌舞伎鑑賞教室を観て来ました

2024年5月13日 午後の部鑑賞 【歌舞伎美人 公演情報詳細】 https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/858 南座、恒例の歌舞伎鑑賞教室。 全席指定だが、このとき…

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3か月前
2

團菊祭五月大歌舞伎 夜の部を観て来ました

歌舞伎座 2024年5月7日鑑賞 【公演詳細情報】 https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/874 一、伽羅先代萩 一幕二場   4:30〜6:06     御殿、床下 …

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3か月前

歌舞伎町大歌舞伎を観ました

2024年5月6日 鑑賞 東急歌舞伎町タワー6階 シアター ミラノ座 久しぶりの歌舞伎鑑賞。 2023年1月に竣工し、同年4月に開業した東急歌舞伎町タワーの6階にあるシアター …

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3か月前
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神戸映画資料館で初めて映画を観ました

2024.5.5 いつも映画の感想は、Filmarksにアップし、いくつかの記事は「映画.com」にも転載している。 今回、神戸は新長田の神戸映画資料館を初めて訪れている。 GW期間中…

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3か月前
2

Wネオテニーによる怪談噺芝居とドラァグクィーン玉三郎ショウ〜坂東玉三郎 × 春風亭小朝@歌舞伎座特別公演

2024年7月25日 PM 6時開演
一、落語芝居 三遊亭圓朝口演
    怪談 牡丹燈籠 —御札はがし— 40分
  ( 休憩 30分 )
二、越路吹雪物語          50分
    パリの空の下(BGM)
    ①誰もいない海
    ②群衆
    ③白い夜
    ④愛の幕切れ
    ⑤ラビアンローズ
    ⑥愛の讃歌
 ピアノ=三枝伸太郎 シンセサイザー=飯田緑子
   

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映画『風の奏の君へ』〜「悪は存在した」=地方発補助金映画のもたらす功罪

とにかく目を覆いたくなるぐらい酷い作品だ。

はじめは、そう言えば、津山城へは是非行きたいと思ったまま、高速道路を何度か通過しただけで、まだ美作には足を踏み入れたことないなぁ、‥
あれ? 宮本武蔵の里で売り出してる大原駅あたりの古い街並みも美作か。
だったら、そこだけは行ったな、ホントに宮本武蔵ゆかりかどうかは怪しかったけど、なんて思いながら、映し出される美しい山里の風景を観ていた。

そして、な

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韓国映画『毒親〈ドクチン〉』〜極めて誠実な「母という呪い」に対する処方箋

ここ2年ほどの間に観た韓国映画のなかで、もっとも優れた作品だと思う。

本作も、《すべての家族は呪いであり、呪われていない家族などないのだ(*1 )》という普遍的な主題、その各論のなかでも深刻な事態と言うべき「毒親」、さらにその多数を占める「害毒となった母親」を扱った映画である。
*1 以下のFilmarks 映画レビューで、この主題に言及した。
『アイアンクロー』(2024.5.27レビュー)

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中国映画『YOLO 百元の恋』〜果たしてこれはリメイクか? 諸刃の剣となる克己

まず、本作について少しでも関心を持ち、鑑賞したいと考えている人は、公式サイトはじめ一切の情報を遮断して、完全に「無」の状態で劇場(ないしは配信等)に臨まれることをお勧めする。

邦題から、2014年に公開され安藤サクラの出世作ともなった武正晴監督の『百円の恋』のリメイクらしいというぐらいの朧げな推測にとどめて、それ以上の詮索は鑑賞後の楽しみに取っておくのが吉と出るはずだ。



【以下、ネタバレ

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凄まじいまでの超名演 中国系スタッフ大活躍のアメリカMETの『蝶々夫人』

METライブビューイング2023-2024の最後の演目『蝶々夫人』が感動的だったので、レポートしたい。
公式サイト 見どころレポート(朝岡聡氏)
https://www.shochiku.co.jp/met/news/5982/

ちょうど2週間前に、英国ロイヤル・オペラinシネマでグリゴリアンの蝶々さんを観たばかり(2024.6.13レビュー)だが、同じタイトルロールだということで演出の違いによ

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イエローフェイスを克服できない英国の『蝶々夫人』〜ロイヤル・オペラinシネマでグリゴリアンの蝶々さんを観て〜

映画館で、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスによる『蝶々夫人』を観た。

METライブビューイングでも、時々同一プロダクションの再演(出演者は異なる)を上映するが、英国ロイヤル・オペラ・ハウスinシネマの場合は、その比率がかなり多いように思う。

『蝶々夫人』は、昨年度も同じプロダクションで、ニコラ・ルイゾッティの指揮、マリア・アグレスタの蝶々さんで観た。
*1
tohotowa.co.jp/ro

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市川團子の奇跡 松竹座スーパー歌舞伎ヤマトタケル初日を観て来ました

2024年6月8日、大阪・松竹座で、スーパー歌舞伎ヤマトタケルの初日夜の部を観て来ました。
開演16時30分、終演は1回のカーテンコールありで20時40分の4時間10分。
第一幕60分、第二幕60分、第三幕120分の予定で実上演時間3時間(予定)。
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/osaka/play/863
上演記録を見ると、初演(4時間56分/4時間12

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南座 歌舞伎鑑賞教室を観て来ました

2024年5月13日 午後の部鑑賞
【歌舞伎美人 公演情報詳細】
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/858

南座、恒例の歌舞伎鑑賞教室。
全席指定だが、このときだけは等級別ではなく一律3500円。
GW前にチケットweb松竹で、1階11列目という、ど真ん中特等席が買えた。
第一部は、歌舞伎への誘い 2:00〜2:55
今回の解説役は、元

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團菊祭五月大歌舞伎 夜の部を観て来ました

歌舞伎座 2024年5月7日鑑賞
【公演詳細情報】
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/874

一、伽羅先代萩 一幕二場   4:30〜6:06
    御殿、床下
菊之助の政岡。飯炊きは初めての披露だという。
子殺しが見せ場という、上演頻度が高い《寺子屋》とともに現在ではあり得ない劇作品だが、殺し自体は別室で行われる《寺子屋》以上

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歌舞伎町大歌舞伎を観ました

2024年5月6日 鑑賞

東急歌舞伎町タワー6階 シアター ミラノ座

久しぶりの歌舞伎鑑賞。
2023年1月に竣工し、同年4月に開業した東急歌舞伎町タワーの6階にあるシアター ミラノ座が会場。

昼食をとっていたら開演間近だと気がついて、慌てて歌舞伎町タワーに向かったが、長いエスカレーターを乗り換え乗り換えして、劇場に入ったのはギリギリ開幕前だった。
演目は舞踊2題と新作世話物1番の3演目。

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神戸映画資料館で初めて映画を観ました

2024.5.5
いつも映画の感想は、Filmarksにアップし、いくつかの記事は「映画.com」にも転載している。

今回、神戸は新長田の神戸映画資料館を初めて訪れている。
GW期間中は、《歌と踊りの映画まつり》として、少し前にニュースになったフィルムのことだと思うが、
◇笠置シヅ子の新発見戦前歌唱映画集
ほか、トーキー初期、1933年から1943年までのハリウッド・ミュージカル4本が日替わりで

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