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福住廉 fukuzumi ren
1975年東京都生まれ。美術評論家。
和光大学人文学部卒業。九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程単位取得退学。2003年、美術出版社主催第12回芸術評論で佳作受賞。「美術手帖」(2004-2005)や「artscape」(2006-2017)で展評を連載した後、現在は「共同通信」(2007- )で毎月展評を連載中。そのほかに美術雑誌、ウェブマガジン、新聞、
グラフィティ・リサーチ・プロジェクト*2
複合芸術基礎演習Aとは、本学大学院複合芸術研究科がおもに学部1年生に向けて開講している少人数制のゼミです。そのねらいは、学生同士の協働作業により領域横断や複合芸術を体験的に学ぶことにあります。
グラフィティ・リサーチ・プロジェクトは、そのための第一歩。わたしたちが暮らす街にはどんなルールが働いているのか、それらをかいくぐりながらどんな表現が生きているのか。いつもとは少しちがった視線で街を観察する
グラフィティ・リサーチ・プロジェクト*1
美術であろうとなかろうと、多種多様な表現の痕跡を発見するために、街の隅々に視線を走らせること──。
わたしが「複合芸術論基礎演習A」という授業で学生たちに求めているのは、スキャニングのような眼の使い方です。
ただ漫然と街を歩くだけでは、街角にあふれている商品や広告を再確認することにしかなりません。電信柱や駐車場、ビルとビルの隙間、はたまた交通標識の裏まで。ありとありゆる街の端々を細かく点検すれ