#22 たまには保健所の明るい話がしたい!
保健所職員が例の感染症の仕事をした話をずっと書いてきたが、性質上どうしても暗い話が中心になる。
だからこそ、今日は雰囲気を変えたい。
というわけで(?)、今日はド文系の自分が約4年働いて感じた、個人的【保健所あるある】を勝手に語ってみる。
①会議室の裏にはおもちゃがいっぱい!
うちの保健所では、ときどき子供の発達相談・心理相談も受けていた。
親が専門医と面談をしている間に、職員は子供本人やきょうだいの面倒を見ることがある。
会議室の裏の収納を開けると、中に大量のおもちゃがズラリ!
積み木にボール、人形、プラレールなどなど。
公的機関の片隅がおもちゃ箱同然になっているのは、何とも不思議な感じ。
このおもちゃ達を並べて、子供に自由に遊んでもらう。
知らない人にジーッと見られていては落ち着かない子もいるので、一緒になって遊ぶこともある。
相手をしながらその子の様子を観察し、上司に報告したりもする。
が、ハタから見ると仕事をサボってるようにしか見えないのが難点。
これも仕事です、仕事なんですよ!(汗)
②犬が絡むとみんなめっちゃ優しい
ある職員が上司に、「今、うちの犬の具合がが悪くて……」と話す。
すると上司が一斉に
「大変!今日はもう帰って!」
「明日も休んで!!」
の大合唱を始めた。
その人は午後から休みを取得した。
数日後、そのワンちゃんは無事に回復し、元気に過ごすようになったとのこと。
休暇の取得に理由は必要ありませんが、犬が絡むとめちゃくちゃ取りやすくなります(笑)
獣医師の人はもちろんのことだが、それ以外の職員も、みんな本当に犬が好き。
③What is EIKEN?
電話口で「エイケン」という単語が聞こえる。
これは実用英語技能検定ではなく、「衛生研究所」のこと。
感染症の検査をする機関のことを指す。
例のコの字のヤツが流行り出してからは、エイケンが頻繁に飛び交うようになった。
これは「衛研」の略だと分かっていても、エイケンと聞くとどうしても脳内で英語検定がチラチラする。
みんなそうだよね?
④飲食店の壁に掛けられている営業許可をついつい見てしまう
「お、これ隣の○○保健所のやつだ!」
好奇心で見てしまいます、ごめんなさい。
薬局などでもつい探してしまいます。
これが職業病ってやつか。
⑤新店舗のネタバレ
飲食店やカラオケチェーンから営業許可の問い合わせがあり、「あ、駅前に新しい店ができるんだな」と知る。
(もちろん、仕事で知った事柄ですので、他人に言いふらしたりはしませんよ。)
実際に店ができたときは、自分が全く関わっていなくても嬉しくなります。
⑥薬剤師の同僚
薬剤師の同僚に、ついつい薬のことを尋ねてしまう。
私「今日飲み会なんだけど具合悪くって風邪薬飲んじまってさ。このあと酒飲んでも大丈夫?」
同僚「ダメよ。」
真面目に怒られました。
こうしてみると、英検以外はあまり文系関係なかった\(^o^)/
上の記事でも書いたけれども、この数年のアレのせいで、保健所で働きたい人が減ってしまうと悲しい。
感染症のアレさえなければ、とても楽しい職場でした。
保健師、薬剤師、そして獣医師の方へ。
就職や転職先の選択肢に、保健所をぜひとも入れてほしいと思います。
そのためにも、これからは暗い話ばかりでなく、保健所で働くことの楽しさも伝えていきたいところです。