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記事一覧

君の食べているものを言ってごらん。君を当てます!

君の食べているものを言ってごらん。君を当てます!

まさか料理人と結婚するとは思わなったから、私もけっこう料理関係の本を持っていて、いざ結婚したら、相手もけっこうな数の本を持っていた!ということで、当初本棚には、同じ本が2冊並ぶ、という光景が。この本もそう。

フランス地方菓子料理クラスでは、毎回復習テストをする。いずれもカンタン。だって3つから選ぶんだもん。無記名、提出なし。自分で理解できていればよい。

ということで、今回の問題1は、サヴァラン

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サロンのお菓子、フリアンて?

サロンのお菓子、フリアンて?

サロンということばがありますが、サロンはもともと女性が主催していた会で、芸術家や作家、当時の流行職業の人たちが集まって議論を交わしたり、朗読したり、演奏したり多岐に渡っていろいろ披露されていた場所です。

有名なところでは、17世紀サブレ公爵夫人のサロンというのがあり、そこで出されていた焼き菓子が美味しかったとかでそのクッキーをサブレと呼ぶようになったという説があります。これとは別にノルマンディー

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ヴィエノワズリーという言葉はどこから来たのか?

ヴィエノワズリーという言葉はどこから来たのか?

3月5日のエドモン ロスタンの戯曲”シラノ・ド・ベルジュラック”に出てくるお菓子の講演の準備始めました。

ベルエポックを経て、近代フランス菓子が出揃った華やかな当時のフランス菓子の歴史と背景を語ります。伝統菓子って具体的に何?郷土菓子との違いとか。

色々調べていたら新たな発見が。クロワッサンとかブリオッシュをヴィエノワズリーというが、どうしてそう呼ばれるようになったかというと、1800年初頭に

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紙袋に入れるだけ!フランスのガレットデロワ。

紙袋に入れるだけ!フランスのガレットデロワ。

本日、1月6日はエピファニー(公現祭=なぜ、この日本語かというと、キリストが公に現れた日だから)。

たいそうな方がお生まれになったというので、東方からメルシオール、バルタザール、ガスパールの3人の聖人(賢者、王とも呼ばれている)が、おみやげの黄金、ミルラ(没薬=アフリカの樹木から採取する薬あるいは遺体の防腐処理に使用)、乳香(東アフリカの木の樹脂=水蒸気蒸留を経て香水として使われる)を携えてベツ

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シュー菓子に見る、フランス菓子の発展の仕方。

シュー菓子に見る、フランス菓子の発展の仕方。

久しぶりにクッキーシューを作った。上にかぶせる生地の配合は、粉10としたら、バター5,砂糖5のいわゆるスタンダードなシュクレ生地である。

今フランスで流行っている日本のクッキーシューのまねっこ(だって日本のそれのほうが早くから作られていたから)の上にかぶせる生地は、クラックランと呼ばれ、バターと砂糖が粉の8割入る。したがって、一度冷凍して半解凍状態で素早くくりぬいてさっとシューに乗せないと
溶け

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フランス革命後のフランス菓子

フランス革命後のフランス菓子

昨日の産経新聞、お菓子コラムです。お菓子の歴史シリーズを連載しています。
さて、革命で解散の憂き目にあったパティシエたちはどうしたのか?パリでは、多くのお菓子が生み出され、ここから近代のお菓子が形成されて行きます。革命がなかったら、サントノレやオペラは存在していなかったかもね。
#フランス革命 #フランス菓子#近代#ダロワイヨ#augustejulian#chiboust#srhonore#rev

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いよいよフランス革命勃発!残された道は3つ。

いよいよフランス革命勃発!残された道は3つ。

いよいよフランス革命勃発!王や貴族、そうした人々の恩恵にあずかっていた修道院関係の人々は逃げなければ捕らえられてしまう。その周りで働いていた料理人や菓子職人は捕らえられたのは聞いたことがないが、働くところがなくなって困った。道は3つ。

(ストーレールには、アリババという名の菓子もある。中央)

1,親分と一緒に逃亡(例の宴会で魚届かなくて自殺したヴァテルなんかも一時逃亡していた)。

2,あきら

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風のように軽く!ピュイダムールの元々の形とは?

風のように軽く!ピュイダムールの元々の形とは?

Puit d’amourピュイ・ダムール(愛の泉)というお菓子は、1800年半ばに、ダロワイヨのオーナーが中心になってその親族(コクラン・エネなど)で考えられたと言われるお菓子です。

当時流行っていたオペラコミックの演目のタイトルだったそうです。しかし、もっと前にこれに似たお菓子があり、それはヴォロオーヴァンの形をしていたとのこと。

それはどんなものかと生徒さんから質問があったので、今日のお教

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プロヴァンの伝統菓子。プロヴァンスじゃないよ。

プロヴァンの伝統菓子。プロヴァンスじゃないよ。

おはようございます🌞今日も暑い!のに6時からキッチンをガンガン冷やして、カーディガン着てパートをカット。

このフィユタージュはPicardで買いました!ダメもう自分で何回も折るの、五十肩治ったと思ったら、連日の撮影の仕込み続きでまた痛み再発。

パリ南東近郊のバラの町プロヴァンの伝統菓子、二フレット。デベソが可愛い。ここは昔は外国にもバラ輸出していた。以前ここのバラの絵展を渋谷のB村でやってい

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パリジャンとつけば洗練のお味!

パリジャンとつけば洗練のお味!

フラン・パリジャン焼けました!

パリジャンなんて名前ついてますけど、これも
ファーブルトンやクラフティーなどのブーイ、ようするにお粥から発展したお菓子の最高峰。
だからパリの。と付きます。

マカロンも地方に色々あるけど、結局パリのあのらカラフルなマカロンが一番洗練されていて、マカロン パリジャンと呼ばれる。

むかーし、お菓子のマック、ケーキングの取材でパリのフラン食べまくって記事書きましたが

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お菓子の歴史講座をZoomで開催します!

お菓子の歴史講座をZoomで開催します!

歴史なんて学生の頃、全く興味なかったんですけど、お菓子に携わってお菓子から歴史を学んでいくうちに、その面白さにハマりました!

この度お菓子歴史講座をZoomで開催します。中世から現代まで6回シリーズ!日曜日15:00からです。全身全力で語ります❣️笑。

皆さんもチャットで色々質問してください。
以下をご覧下さい。
https://match-ing.jp/yukiko_oomori/

なお、

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マカロンクロックで打ち切ります!

マカロンクロックで打ち切ります!

マカロンチャレンジなんとかdays。

今回は自作のマカロンクロックです。

生地を絞ってから、1日置いて乾かすのですが、今の時期、この湿気で難しい。乾いたらちょっとつまんでから焼きます。焼いたらまだフニャフニャなうちに2枚を重ねます。表面のシワが可愛い。
#レシピは何通りでも #つくれちゃうからキリがない#本日でとりあえず打ち切り#今日は自作の#macaroncroque#マカロンクロック#19

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元祖マカロン

元祖マカロン

結局まだまだ終わらないマカロンご紹介シリーズ。

Joyeuseジョワイユーズのマカロンです。

実物がないので « パリのスイーツ手帖 »大森由紀子著128ページから笑。

ローヌ・アルプ県アルデッシュのマカロンであります。16世紀の宗教戦争で血を流した3アンリの1人(カトリーヌメディシスの3番目の子。結局皆王になったが短命)アンリ3世のお気に入りだった(?)ジョワイユーズ公の結婚式にカトリーヌ

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フランスでトップパティシエの仲間入りをした吉田守秀シェフと対談します。

フランスでトップパティシエの仲間入りをした吉田守秀シェフと対談します。

最近、パリの日本人職人さんの活躍が目覚ましいですね。レストラン・ケイの小林圭シェフは、日本人料理人誰もが夢見ていた3つ星をゲット!業界ではこれを快挙とさえ言っています。この出来事は、本人の実力ももちろんですが、これまでミシュランの星獲得のために戦ってきた多くの日本人料理人たちが築き上げたフランスでの信頼、この賜物でもあるではないでしょうか。

話をお菓子業界に移すと、最近の話題はなんといってもパリ

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