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てんかんと社会

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#私の仕事

障害者雇用のお給料 企業に望むこと

障害者雇用のお給料 企業に望むこと

なんだか重々しいタイトルになってしまいました。

さて。今回は、障害者雇用のお給料について。

大事なお話ですね。

障害者雇用は、一般的にお給料の額が低いです。

私は一般枠で働いたこともあったから余計にかもしれませんが、最近こんなことを考えていました。

私という「資本」そのものは一般枠でも障害者枠でも同一なのに、「障害者」というラベルが貼られることで「給与額」が低くなるのはなんだか納得がいか

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障害者雇用 通院は有給休暇で

障害者雇用 通院は有給休暇で

平日に通院しているのだけれど、今回はそれとお仕事についてのお話。

私はこれまで大学だの学校だのと、世間とずれた世界で働いていたのでよけいに常識についてあらためて知ったのだが、ごくごく一般的には有給休暇は勤務開始から半年経過したら付与される仕組みとなっているらしい。
(厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/14

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障害者雇用 日々つれづれ 人事部の天命

障害者雇用 日々つれづれ 人事部の天命

人事部は会社のなかで不満をもたれやすい部署だと、ある小説に書いてあった。

どうやら異動の公布のとき、その人が思い描いていた部署とは違う部署が告げられるたびに、人事部へ不満が沸き起こるそうなのだ。

だから人事部の人間は社内での居心地があんまりよくないのだという。

そんな部署だからなのか、社員さんたちに滲み出る特徴がある。

私は人事部への所属が初めてだったのもあるかもしれないが、今回配属されて

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障害者雇用 余談 日々のお弁当と夕ご飯

障害者雇用 余談 日々のお弁当と夕ご飯

平日は仕事から帰るとだら~っとお酒をのみながら野球を観るのが一番の楽しみなので、料理は週末の恒例行事と決めている。

日曜日に夫と2人で野菜だの肉だのを大量に買ってきてひたすらざくざく切って、どーんと鍋に入れ、トマトスープだの中華スープだのシチューだのを週替わりに作るのである。

何人家族なの? と思うほど大量に。

台所に夫とふたりで立って、だいたい私が切って煮込んであくを取り、夫が皮むき器で下

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障害者就労移行支援事業所に通っていたころのお話

障害者就労移行支援事業所に通っていたころのお話

今の会社に就職する前のこと。

テレビを見ながら将来のことをぼんやりと考えていて行き着いた結論は、幸せな老後の生活を送ることだった。

老後も安心して生きていくためには国民年金だけでは心許ないから(今後減らされるだろうし)、厚生年金をもらおう、そのためにまず、働かねば!と決意をあらたにして、

でも、てんかん患者で障害者だから体調も考慮したい

よし、それなら障害者雇用で長期でしっかりした収入を得

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障害者雇用 日々つれづれ 月例ミーティングでのフリースピーチ

障害者雇用 日々つれづれ 月例ミーティングでのフリースピーチ

人事部ではふだんそれぞれが動いていて、関係する話題の時はメールがCCで送られてきたり、個別で業務について直接話したり、ブレイクタイムには飼っているインコの写真を見せてくださったりする。

それはそれで充分にコミュニケーションが成立していることになるのだが、人事部では全体の情報共有などのために月に1度、定例ミーティングが開かれている。

その定例ミーティングのなかで欠かせない恒例行事となっているのが

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障害者雇用 うまく機能する上下の構造

障害者雇用 うまく機能する上下の構造

今働いている人事部は、障害者雇用の成功例だと思う。

というのも、組織がうまく機能していて、
総合職社員 → 障害者先輩 → 障害者下っ端(私)の順に指令が来て、
業務が終われば下から順に報告するという形態ができあがっているからである。

業務が発生すれば、まず総合職社員から障害者先輩に依頼が入り、
障害者先輩が総合職社員に「承知いたしました」メールを送ったうえで
障害者先輩が私に業務依頼を具体的

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障害者雇用で3ヶ月④ 就労移行支援事業所のおじいちゃんと面談

障害者雇用で3ヶ月④ 就労移行支援事業所のおじいちゃんと面談

私の面倒を見てくださっている社員さんからある日メールが届いた。

それによると、どうやら私が通所していた就労移行支援事業所のスタッフが2名、会社までやって来るのだという。

いついつ何時から面談をするので同席してください、とのことだった。

なにか問題行動でも起こしてしまっただろうか、いったい何を話すのだろうかと思ってハラハラしていたのだが、

当日スタッフのおじいちゃんが開口一番元気よく切り出し

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障害者雇用で3ヶ月③ 時差出勤

障害者雇用で3ヶ月③ 時差出勤

今働いている会社では、基本的に9時が始業時刻である。

これに加えて時差出勤の制度があって、就職当初から「もしよければ・・」と勧められていた(強制ではなく、あくまで通勤が混みあう時間だとコロナ感染も心配だからねということでできたシステムだそうだ)。

実際にほかの社員さんや障害者のなかには7:30とか8:00とかに出社してその分夕方早い時間にあがっている人もいた。

入社したての私には朝起きること

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障害者雇用で3ヶ月② 中途採用業務

障害者雇用で3ヶ月② 中途採用業務

3ヶ月を経て新たに与えられたのが、中途採用業務である。

中途採用は年中行われている行事で、その都度筆記試験の準備をしたり書類の処理をしたりする役を仰せつかった。それでもどちらかというと、「親分」ー「子分」ー「下っ端」の順で言うと私は下っ端の役割なので、最初は気が楽だった。

しかし蓋を開けてみるとなかなか身体を動かす業務で、外部の貸会議室会社に予約を取ったり(予約にも電話プラス申込書のやり取りで

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障害者雇用で3ヶ月① 業務に変化

障害者雇用で3ヶ月① 業務に変化

1ヶ月経つと業務は徐々に増えて、それまでは見学に留まっていた外線応対にデビューしていつ鳴るか分からない電話のそばでドキドキしたり、パソコンでExcelを使い細かな数式を加えたデータ処理なども任されるようになった。

2ヶ月目は先月教えてもらったことを思い出しながら、自作のメモを読み返しつつ自分でゆっくりと作業にとりかかった。
1ヶ月目の復習をしながら、そして先輩に確認をしながら一歩一歩進んでいく感

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障害者雇用 日々つれづれ 印刷地獄

障害者雇用 日々つれづれ 印刷地獄

2月上旬。

4月の新入社員研修で配布されるレジュメの印刷が始まった。

その量については、前々から先輩の障害者さんに半ば脅されていたのだが、私はのほほんと構えていて余裕をぶっこいていたところ、いざガイドを前にしてその膨大さに白目をむいたのだった。

計13冊×人数分×1冊あたりの枚数でいうと、全部で10,640枚(全12章)であった。

それを章ごとに小分けに冊子にしてホッチキスで2か所ずつとめ

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障害者雇用 日々つれづれ シュレッダー掃除に思うこと

障害者雇用 日々つれづれ シュレッダー掃除に思うこと

障害者雇用の契約書に書かれていた業務のひとつに、シュレッダー掃除というのがある。

この業務は、業務というより作業なのだが、毎週金曜日の夕方にここ1週間で破棄された紙くずを機器から回収し、作業中に飛び散った紙くずたちをほうきとちりとりで掃除して特大ビニール袋をくくる、といういかにも単純明快な作業である。

作業中に粉塵が舞い上がり洋服は粉と化した紙まみれになる。オフィス用のシュレッダーだけで2台あ

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障害者雇用で1ヶ月⑤  担当社員さんとの面談

障害者雇用で1ヶ月⑤ 担当社員さんとの面談

4週目に入り、採用面接を担当してくださった社員さんが声をかけてくださった。
ふだんから私を気にかけてくださっているのだが、ここいらでちょっと個室で面談をしませんかというお誘いだった。
いったい何を話していいのかさっぱり分からなかったためそれを問うと、気楽にお話でもしましょうとのことだった。

一般で採用された人にはこんな機会はないそうだが、障害者雇用の場合は定期的に面談をしているのだという。ガス抜

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