#幻冬舎
ジェーン・スー『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(毎日読書メモ(487))
殆どラジオを聴く習慣がないので、ジェーン・スーさんがどんな人なのか、あんまり知らない状態ではあったが、女性(に限らず人全般?)の生き方とかそういうことをちょっと考えて見たくなって、ジェーン・スー『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎、現在は幻冬舎文庫)を読んでみた。
読み始めて、酒井順子『負け犬の遠吠え』を思い出したのだが(わたしの感想ここ)、作中で酒井さんについての言及もある。かつて、
宮内悠介『かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖』(毎日読書メモ(462))
宮内悠介『かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖』(幻冬舎)を読んだ。主人公は木下杢太郎、舞台は明治末期の東京、耽美主義、ロマン主義的な作家や画家が集まって結成した「パンの会」の会合で、会員が見聞きした事件についてああでもないこうでもないと謎解きをする、安楽椅子探偵スタイルのミステリー。
木下杢太郎...名前は昔から知っているよ、何でだろう、と思ったら、たぶん、鈴木三重吉が主宰していた童話・童謡
毎日読書メモ(231)『たゆたえども沈まず』(原田マハ)
父の本棚に、原田マハの本が沢山あったので、未読のものをぼちぼち読もうかな、と思っている。まずは『たゆたえども沈まず』(幻冬舎、現在は幻冬舎文庫)を読んでみた。フィンセント・ファン・ゴッホ、弟のテオドルス・ファン・ゴッホ、日本人美術商林忠正、林の仕事を手伝う加納重吉(シゲ・カノウ)、4人の物語。そして嗚呼、『リーチ先生』(集英社文庫)の亀乃介同様、加納重吉もまた、架空の人物なんだけれど、物語の中心に
もっとみる毎日読書メモ(143)『ナオミとカナコ』(奥田英朗)
奥田英朗『オリンピックの身代金』(講談社文庫)の感想書いたら(ここ)、人に勧められたので『ナオミとカナコ』(幻冬舎、現在は幻冬舎文庫)を読んでみた。これも動機の弱い犯罪(いや、弱いかは判断難しいが、犯罪を犯した後のメンタルが不思議な犯人たち)。ナオミのデパート外商の仕事の部分が面白かった。お仕事小説好き。そして、この監視社会をこんなに認識しないでこの人たちは生きているのかという驚き。Nシステムとか
もっとみる毎日読書メモ(118)『麦本三歩の好きなもの』(住野よる)
『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』と読んできて、とらえどころがないと感じてきた住野よる、今度は『麦本三歩の好きなもの』(幻冬舎、現在は幻冬舎文庫)を読んでみた。
大学で司書資格を取って、大学図書館の職員となって3年目位、一人暮らし、彼氏なしの麦本三歩の日々の暮らし。仕事で凡ミスをしては先輩たちに叱咤され、焦ると何を喋っても噛みまくる。ちょっと気を抜くと、転倒する。頼りなくて、見てい
毎日読書メモ(40)『七十歳死亡法案、可決』(垣谷美雨)
垣谷美雨『七十歳死亡法案、可決』(幻冬舎、現在は幻冬舎文庫)。
『結婚相手は抽選で』同様、このままでは立ちゆかなくなる日本社会を改造するためのごむたいな法案に翻弄される人々の物語。七十歳になった人はみな安楽死しなくてはならない、という法律が2年後に施行されることとなり、既に70歳を超えている人、60代の人は余命のことを頭がいっぱいになり、若者は、雇用の現実に苦しみながら、風通しのよくなる未来につ