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子育てに「困っている」方に…

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ユニークな個性をもった子どもたちを育てていると、「困った!」と大人が思うことが少なくありません。子どもたちは「困った子」としてみられる支援が確立しはじめていますが、関わっている大…
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#発達障害

15年間発達障害の支援に関わってきて感じる「子育てに苦しんでいる人」から卒業する人としない人の差

15年間発達障害の支援に関わってきて感じる「子育てに苦しんでいる人」から卒業する人としない人の差

「愚痴を言いすぎると、それに自分で溺れてしまう」と私は思っていて、「酒は百薬の長」「されど万病の元」に通じるものを感じています。
これは、『愚痴との距離感』が、子育ての苦しみから抜ける人と抜けない人の差に関わっているなぁ、と最近、改めて思うからなのです。

こんなことを書くと、「あなたは、心理などの専門職なの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、立場的には当事者の母であり、自分も当事者要素を

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姿勢を直そうとしたわけではないのに、姿勢が良くなった娘の話し。

姿勢を直そうとしたわけではないのに、姿勢が良くなった娘の話し。

中学生の娘の姿勢が良くなって、身長が伸びた。

これは、先週、発達のヌケを整えてもらう指導を栗本啓司さんから受けた結果で、姿勢をよくするために受けた指導ではなかった。

だが、姿勢の悪さは、何年も前から気になってたことで、姿勢筋がしっかりしてない弊害みたいなものは知識として半端にあるもんだから、なんとかして、コアができないもんかねぇ…と何度もいろんな形でアプローチしてきたのだけど、気を抜くとだらん

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不安って言えるようになってよかったよね

不安って言えるようになってよかったよね

今日から大学のオンライン授業が始まる娘のパソコンが、故障をしました。それも、今日の昼過ぎに出先に電話がかかってきて、「4時半からの授業に間に合うかな?」と申します。

いやいや、間に合うかわかりません。
ってか、母ちゃん、午後から小金稼ぎのバイトの予定だったんですけど?をお断りして、家に帰って、娘様のパソコンを拝見してところ、まあ、パソコン歴だけは30年越えの素人おばちゃんが見ても、まったく役には

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年齢は背番号みたいなもの

年齢は背番号みたいなもの

何歳になったら普通はこれくらいできるでしょ…
そんな感覚を持たないことが、私の子育てには有益だったし、年齢という指標で推定される発達モデルとの比較をしなくなると少し楽になることを、マイペースな育ちをする子の親には知っていてほしいなぁ…と改めて思ったのは、一年遅れで行われた娘の入学式でした。

親の同席不可の入学式が、本日ありました。
入場できない式に同伴する保護者はほぼおらず、時間が区切られて行わ

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苦手の克服よりも、好きを伸ばす教育モデルがいい

苦手の克服よりも、好きを伸ばす教育モデルがいい

放課後等デイサービスを立ち上げる友人のお手伝いをするために、一時期、同業者さんのチラシやホームページを比較検討したことがありました。

すると、ほとんどの施設で書かれていたのは、
苦手の克服をすること、
できる!を体験することで自信をもたせること
それらを楽しく取り組ませること、などのフレーズが並んでました。

そんなチラシを見ながら、友人とわたしは、「学校で頑張ってヘロヘロなときに、まだ頑張らな

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おはぎと母とわたしの事情

おはぎと母とわたしの事情

娘たちがあんこを煮て、母がもち米とうるち米を合わせたものを炊いてくれて、帰宅したわたしと娘たちで仕上げをする。
という、母娘三世代でこしらえた「おはぎ」は、甘さ控えめでとても美味しくて、サイズ感もちょうどよくて幸せな味だったので結果オーライだったのだけど、作るまでに母が機嫌を損ねる…というオマケつきでした。

朝の出かける前、「おはぎ用にかった大納言(豆)が行方不明になっていて、娘たちが探してたの

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発達障害に関係のある人に知って欲しいニューロロジカルレベルとは

発達障害に関係のある人に知って欲しいニューロロジカルレベルとは

「私は発達障害です」と、「私は発達障害をもっています」は、同じようなことを言ってるようで、質的には全然異なります。
後者の言い方をするように…と、私もボスに教えてもらうまで違いや使い分けを意識したこともなかったのですが、これを知ってみると日常のいろんなことに応用できる考え方なのです。
効果的な叱り方や他者承認などをする際に、とても役立ちます。
また、セルフエスティームなどの自己イメージを上書きする

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マイノリティの集団に感じた愛おしさ

マイノリティの集団に感じた愛おしさ

「そんな怒り方するんだ…」と、ついさっき、お手伝いにいったオンライン講座での出来事にびっくりして参りました。

はじめて参加される方に、気を利かせたつもりで事前に連絡したら、「え? なんで私怒られるの?」という、いわゆるイチャモン的な言われようをされたのですよ。

でも、その人は、オンライン講座の案内文を、彼女の解釈のなかで彼女のパターンで理解して、その通りに進んでいないことに「間違ってる!」と、

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子どもの「困った行動」は、問題解決しない方が事態が好転しやすい。

子どもの「困った行動」は、問題解決しない方が事態が好転しやすい。

前回の記事では、「問題視をやめた方が事態は早く改善すると思ってるの~」の理由を書きましたが、今日は、その続き、問題視をしないで、「問題だと感じていること」にどう対処していくのか、ということについてです。

が、その前に前回の概要をざっくりと…

ダメな子と思われている子は、「ダメな子」というアイデンティティを持ち、結果として「ダメな子」という言動をすることになるから、
「問題視している行動」に注目

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