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いつかのあの木を想う

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処女詩集
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#1日

秋の聲 New ver.

秋の聲 New ver.

おいらを待つのは秋のやさしさ
とんだなまけもののおいらは
しようがないとため息をついて
外に出られぬ夏を過ぎて
またやがて秋と遭うだろう

秋になると
響きたるウクレレの音 
それは友達の調べ
小さな小さな無花果が
あの木になるとき
きみに聴かせたい歌をひとつ
歌おうと思います

少女があの山のそばで泣いている
あなたが昨日夢で見た
こわいおばけとやらは
おいらはそんなに恐いとは思わない

海では

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秋草風 しゅうそうふ

秋草風 しゅうそうふ

あきいろのかぜふいたら

あなたとあぜみちあるいている 

こおろぎもきようはどこかおとなしい 

またさんまをやいているおばあちゃん

しあわせをすこしかんじながら

いちじくのはやしは 

ほんのすこしだけいろづいて 

あきのやさしいひかりたちがほら

きみのわらうかおを 

おおきなみずうみにうつしている  

もしもないていたなのなら

わたしのことすこしおもいだして 

あいをう

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似顔絵

似顔絵

小さなさかなが見慣れた池泳ぐ
秋の木の葉があなたの頬撫でる
あなたの手が温かくてやさしかつたのは
このほしの神秘だと気づいた

ぼくの描いた似顔絵見てくれたのかな
あなたの手紙を待つてゐる
あなたと過ごしたこの町で

あなたが嘘をついた日から
なんのために息をしているのかわからないから
哀しみなんてチンケに響くわたし
1日だけあなたとまた暮らしたいつて思うのは
わたしがしあわせだつたからでしょうか

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なにもかわりやしない

なにもかわりやしない

何も変わりやしないのさ

いつもと同じ一人きりの毎日さ

みんなができることがオレだけできないんだ

オレは座ってただ船を見ているだけさ

生きがいなんて一つもないし

オレは働くこともできやしないのさ

戦争も嵐もきていなくてもこの有り様さ