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  • まとめのまとめ

    みんなのフォトギャラリーに登録したイラストを使ってくださった方々の記事をまとめた記事のまとめ

  • あの日のこと(2020)

    思い出しては、書いた、後追い日記。

  • 最近、

    あれこれの日記です。

  • 気になるレシピ

    いつか作ってみたいと思ったレシピ。

記事一覧

耳鳴り

ピー―――――――――――― 部屋で流していた椎名林檎の声が遠のく。 今が23時31分であることとか。 読みかけの漫画とか。 シンクに溜まっている食器とか。 私の生活…

あのこ
5年前
4

春よ、こい

布を買った。 縦に長い布。手ぬぐいのような。 店頭では、包装の都合上、その布を広げることはできなくて、折りたたまれた状態しか見れなかったけれど、これは春みたいだ…

あのこ
5年前
8

ひとりだから、

今日は、節分。 恵方巻きを食べた。 スーパーで、680円で売っていたやつ。 サーモンとイカとエビとマグロと、それから、数の子ときゅうりととびっこと玉子が真っ黒な海苔…

あのこ
5年前
9

デザートは戦い

私は小食である。 お店でご飯を食べるとき、メニューに小やミニと付くサイズがあれば、それを頼む。 定食などであれば、ご飯は少なめにしてもらう。 「少ない量でお腹が満…

あのこ
5年前
11

勝手に流れる涙と筑前煮

元気がない。 冷蔵庫の奥でしなびてしまった野菜のように、くったりとしている。 何かが明確に起きたわけではない。 でも、何かが心に積もっている。 これは、不安というの…

あのこ
5年前
12

ささいなこと

私は、本当にささいなことに、しっかりと落ち込む。 周りの人たちが踏んづけて通るような小石につまづき、あれよあれよという間に、坂を転がり落ちていく。 どんぐりころ…

あのこ
5年前
6

年を重ねて、変わること

鮮やかな赤や緑と、ふわふわの例のあれ。 今日、人目を惹く振袖姿の人を数人、見かけた。 今日は、成人の日だったのか。 数年前に成人式を終えた私にとって、今日はただの…

あのこ
5年前
3

両手を広げて迎え入れてよ…

玄関の話。 年末年始、私はがっつり帰省した。 仕事を納めた翌日から、仕事を初める前日まで。9日間。 年末の大掃除。 やらなきゃ、やらなきゃとは思っていた。 思って…

あのこ
5年前
6

2019年を思って

新しいスケジュール帳を買った。 星座占い付きのやつ。 特別に占いを信じているわけではないけれど、ふにゃふにゃとした私には良い指針になるかもしれないと思った。あまり…

あのこ
5年前
6

2018年を振り返って

今日で、2018年が終わる。 今年が終わるの、早い!というような話を友達として2018年を迎えたが、今年もやはり、今年が終わるの、早い!という話をした。そして、2019年を…

あのこ
5年前
5

継続するために

文章を書いたり、絵を描いたりすることで、生活する。 夢を叶えたいと思って書いたnoteの記事からだいたい2週間が経つ。 2週間で書くことができたのは、3本。 少ない。2週…

あのこ
5年前
10

このまま透明になって

仕事で、1週間やりつづけていたことが無意味だったことが明らかになった。 1週間、自分なりに考えて案を出して、実験し続けた。けれど、まわりまわって結局先輩の案で行く…

あのこ
5年前
5

今日は月曜日

月曜日がきた。 でも、今日は本当に、月曜日なのだろうか。 昨日は日曜日だったから、今日は確かに月曜日。 でも、誰が今日を月曜日と決めたのだろうか。 誰が会社員は土…

あのこ
5年前

雨の音は静電気

山口県に住む祖母に会いにいくための新幹線。 窓の外の景色をぼーっと眺めていた。 田んぼ山山川。 山の間からは温泉だろうか白いもやがふわふわと漂っていた。 雲間からの…

あのこ
5年前
2

逞しくなりたい

嫌なことがあった。 本当に些細なことで、きっと蟻も食わない。 そんなちっぽけなことに、しっかり落ち込む自分も嫌だった。 電気をつけなければ、部屋は暗い。仕事終わり…

あのこ
5年前
3

休日の過ごし方

休日が上手く過ごせない。 朝昼夜、くるくる回って、月火水木金が過ぎていく。金曜日の夜には急に、がくっとスピードを落として、  土 日 が流れていく。 時間の流れ方の…

あのこ
5年前
耳鳴り

耳鳴り

ピー――――――――――――

部屋で流していた椎名林檎の声が遠のく。

今が23時31分であることとか。
読みかけの漫画とか。
シンクに溜まっている食器とか。

私の生活が、遠のく。

―――――

鳴りやまない。

春よ、こい

春よ、こい

布を買った。
縦に長い布。手ぬぐいのような。

店頭では、包装の都合上、その布を広げることはできなくて、折りたたまれた状態しか見れなかったけれど、これは春みたいだ、と思った。
水色と、ピンクが印象的だった。
まだ冬だけれど、私の部屋に春を迎え入れよう、と思った。

帰宅するなり、いそいそと布を取り出して、キッチンの窓に突っ張り棒で、垂らしてみた。
今までは、柚子のような黄色いまると、葉っぱのような

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ひとりだから、

ひとりだから、

今日は、節分。
恵方巻きを食べた。

スーパーで、680円で売っていたやつ。
サーモンとイカとエビとマグロと、それから、数の子ときゅうりととびっこと玉子が真っ黒な海苔にぐるっと巻かれていた。

今年の恵方は、東北東。
スマホに、恵方の分かるアプリをダウンロードして、方角を確認。
私の部屋の東北東は、電気のボタンだった。

がぶり。

ひとりだから、食べ終わるまで言葉を発しないというミッションが簡単

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デザートは戦い

デザートは戦い

私は小食である。
お店でご飯を食べるとき、メニューに小やミニと付くサイズがあれば、それを頼む。
定食などであれば、ご飯は少なめにしてもらう。

「少ない量でお腹が満たされるなら、安上がりでいいじゃない。痩せるし」
と言われることもあるけれど、ちっともよくないと思う。

***

友達とパンケーキを食べに行ったときのこと。

待ち合わせは13時。
友達はスカッシュをしてから、来るという。
私は運動が

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勝手に流れる涙と筑前煮

勝手に流れる涙と筑前煮

元気がない。
冷蔵庫の奥でしなびてしまった野菜のように、くったりとしている。
何かが明確に起きたわけではない。
でも、何かが心に積もっている。
これは、不安というのだろうか。

***

昨日と今日と、それを見ないようにするのに、必死で、何かしなきゃ、何かしなきゃと過ごしていた。

ドラマを5本みた。
本を2冊読んだ。
新しい本棚を組み立てて、そこに本を並べた。
時間をかけて筑前煮を作った。
映画

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ささいなこと

ささいなこと

私は、本当にささいなことに、しっかりと落ち込む。
周りの人たちが踏んづけて通るような小石につまづき、あれよあれよという間に、坂を転がり落ちていく。

どんぐりころころ どんぶりこ
お池にはまって さあ大変

さあ大変!

気づいたら、気分はどん底。
たぶん、はまっているのはお池なんて可愛いものではない。

***

先週、つまづいたささいな小石とそのあとのこと。

月曜日、会社にお土産を持って行っ

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年を重ねて、変わること

年を重ねて、変わること

鮮やかな赤や緑と、ふわふわの例のあれ。
今日、人目を惹く振袖姿の人を数人、見かけた。

今日は、成人の日だったのか。
数年前に成人式を終えた私にとって、今日はただのありがたい祝日となっていた。
慣れない格好に身を包みながら笑顔を浮かべる新成人の皆さんをみて、ふと自分の成人式はどうだっただろうかと思った。

***

私は、一人で成人式に行った。そして、旧友とひさしぶり~と言葉を交わすこともなく、一

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両手を広げて迎え入れてよ…

両手を広げて迎え入れてよ…

玄関の話。

年末年始、私はがっつり帰省した。
仕事を納めた翌日から、仕事を初める前日まで。9日間。

年末の大掃除。
やらなきゃ、やらなきゃとは思っていた。
思っていた。
きっと共感してくれる人はいると思う。
やらなきゃと思っていても、手が進まないことは、ある。
大掃除は、帰省する日まで先延ばしにされていた。

帰省する日、私は友達とご飯を食べる約束をしていた。大掃除にかけられる時間はほんの

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2019年を思って

2019年を思って

新しいスケジュール帳を買った。
星座占い付きのやつ。
特別に占いを信じているわけではないけれど、ふにゃふにゃとした私には良い指針になるかもしれないと思った。あまり悪いことは書いていなくて前向きに1年を過ごせそうだったし。

そのスケジュール帳には、

2019年の運勢は、あなたらしさを存分に引き出すことのできる年。この流れを引き寄せるために大切なのは、努力を怠らないこと。特に得意なことやこれを

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2018年を振り返って

2018年を振り返って

今日で、2018年が終わる。
今年が終わるの、早い!というような話を友達として2018年を迎えたが、今年もやはり、今年が終わるの、早い!という話をした。そして、2019年を迎える。

2018年、どんな1年だっただろうか。
なんだか、とてもよく泣いた気がする。

***

1月2月は、大学院の修了をかけた研究が大詰めで、ゆっくりする時間をとることができず、ずっとピリピリしていた。
そして、ふと我に

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継続するために

継続するために

文章を書いたり、絵を描いたりすることで、生活する。
夢を叶えたいと思って書いたnoteの記事からだいたい2週間が経つ。

2週間で書くことができたのは、3本。
少ない。2週間は14日間もあるはずなのに。3本。
私の中では大きな、革命が起きるくらいの決意をしたはずなのに、なぁ。

文章を書いたり、絵を描いたりすることで、生活することを目指すにあたって、とりあえず、まずは書くことを続けたい。甘い考えだ

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このまま透明になって

このまま透明になって

仕事で、1週間やりつづけていたことが無意味だったことが明らかになった。
1週間、自分なりに考えて案を出して、実験し続けた。けれど、まわりまわって結局先輩の案で行くことになった。
毎日、残業だってしたのに。

仕事をしていればよくあることだと思うけれど、まだ1年も働いていない私には堪えた。
自分の意見なんて押し通さずに、さっさと大人しく先輩の案に切り替えていたら、もっと仕事は進んだのに。新入社員が

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今日は月曜日

今日は月曜日

月曜日がきた。

でも、今日は本当に、月曜日なのだろうか。
昨日は日曜日だったから、今日は確かに月曜日。
でも、誰が今日を月曜日と決めたのだろうか。
誰が会社員は土日休んで月曜日、働くと決めたのだろうか。

傘を差すほどではない小雨が顔にあたって、うっとおしい。

歴史とか法律とか面倒なことは知らないけれど、土日休んで月曜日には働くこの生活を選んだのは、私。

憂鬱なのは、小雨のせい。しょうが

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雨の音は静電気

雨の音は静電気

山口県に住む祖母に会いにいくための新幹線。
窓の外の景色をぼーっと眺めていた。
田んぼ山山川。
山の間からは温泉だろうか白いもやがふわふわと漂っていた。
雲間からのぞく青空が気持ちいい。部屋に取り込んだ洗濯物が悔しい。

パチパチ

静電気のようなかすかな音が数個、転がっている。
後ろの席の人がお菓子を開けているのだろうか、
と思っていたら、瞬く間に、窓の表面はいくつもの透明な線と点で埋め

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逞しくなりたい

逞しくなりたい

嫌なことがあった。
本当に些細なことで、きっと蟻も食わない。
そんなちっぽけなことに、しっかり落ち込む自分も嫌だった。

電気をつけなければ、部屋は暗い。仕事終わりで、すっかり夜だった。
晩ごはんを、食べなきゃ。

冷蔵庫には、ラップみたいな豚バラと薄い緑色した1/4カットのキャベツ…
冷凍庫には、いつかの私がせっせと作った蓄え…

カレーライスを食べた。
大きい口を開けて、ばくばくと。

冷凍し

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休日の過ごし方

休日の過ごし方

休日が上手く過ごせない。

朝昼夜、くるくる回って、月火水木金が過ぎていく。金曜日の夜には急に、がくっとスピードを落として、 


が流れていく。
時間の流れ方の変化に戸惑っているうちに、休日は終わってしまう。

平日の間に溜まった家事をこなさなくちゃ、せっかくのお休みだから充実させなくちゃ。
妙な気負いもある。

私は土日の2日間を使って、平日の5日間で溜まったもの、失ったものを全て平らに

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