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差羽ナガレ
2024年3月29日 22:24
か弱き少年は他人の嘴に突かれその姿を変貌させる日々続く誹謗中傷に心が耐え切れず歪み切ってしまう世界の破壊者に為れなくても小さな社会なら壊せるだろう青い春に散る花を眺める事が出来なくても
2024年3月26日 21:20
イマザリルの雨が降り止まない近未来何が変わったかすら分からずに街を歩く人達その形を変えてまで生きる必要はあったのか僕は今日も戸惑いながら機械の体にオイルを差して海と毒薬という表題の紙で出来た小説を読み漁る
2024年3月23日 21:09
ガソリンを飲みながら走る古いカマロは果たして燃えているか製鉄所で焼かれた鉄の様に寂し過ぎる街を支配しながら走るあの美しいカマロは本当に燃えているか輝きを止めない太陽みたいに
2024年3月20日 23:36
長く生き過ぎた老人は軋んだ背骨を晒しながら老いさらばえて逝く生まれ落ちた瞬間から皆が罪を背負わされ罰から解放されるまで曖昧に生き続ける去り際さえ決められずに
2024年3月17日 23:43
歪んだ心を隠したまま僕達は確かに恋をしていた何時止まるかも分からない壊れかけてる壁掛け時計みたいに曖昧で意味を成さない恋をしていた何となくさそんな気がしたよ
2024年3月15日 23:51
背を向けて立ち去る男過去を海に捨てる女美しい日々に抱かれ二人は静かに溶けて逝く物音すら立てる事無く
2024年3月14日 22:46
私の嘘を見逃してくれる程貴方は甘くなく私は途方に暮れる私の言い訳を黙って聞いてくれる程貴方は優しくなく私は打ち震える貴方など何処にも居ない全て私の独り芝居だと誰かに指摘されても空想の貴方は今日も私を責め続ける安い壁掛け時計と共に
2024年3月9日 23:14
哀しい歌が好きと貴方は言ってたカートンの煙草が直ぐに無くなる様に貴方は消えてしまった哀しい歌の歌詞みたいに
2024年3月6日 19:34
左目のジュリーが薔薇の花束と共にキャンディ・マシンガンを撃ち捲る夜貴方にさよならを私は告げるカラスとカナリアが異国の空へ旅立つのを眺めながら知らない誰かの歪んだ視線に視界を遮られても
2024年3月3日 22:33
嫌な事を嫌と言えないそんな生き方は出来ないとあいつはそう言い残し雪国から出て行った荒事の中でしかあいつは輝けないとオレンジピールのチョコレートを齧りながら僕は過去を振り返り少しだけ泣いた遠ざかる鬼火を部屋の窓から眺めて