菜海
2人の女の子との暮らしを綴る。
美味しいお茶を飲んだあとの余韻。 肌触りのよい布にくるまれている時の安心感。 すーっと心が落ち着く森林の香り。 私の内側が望むことをしてあげている時の清々しさ。 あたまは空っぽにして、 大地に立って季節の風をからだで感じてみる。 素のわたしに戻っていく感覚。 ここでは、そんな「わたしの心地よさ」を見つけていきます。 忘れかけていた”本来の私”で生きる楽しさを おとなの私たちがもう一度見つけられるように。 丁寧な暮らしよりも、自分が心地よい暮らしをしたい。 そう思う人た
においして!においして! "香りを嗅いでみて"と まだ言えない3歳の娘が 幼稚園から金木犀の小枝をお裾分けしてもらい 大事そうに持って帰ってくれた。 匂いを嗅ぎたい時や、嗅いでほしい時は、 "においしたい!" "においして!"と言うのが なんとも愛らしい。 何度でも聴いていたい。 慌ただしい渦中にいたとしても こういった日々の思い出は忘れたくない。 ずっと大切に抱きしめていたいと思う。 香りと記憶の関係は繋がりがあると言われている。 おそらく私は お婆さんになっても
週末、お出かけしていた夫と子どもが、歩いている途中に虹がかかっていたことを話してくれました。 美しい虹に感動している2人の話を聞いて、こちらまで幸せをお裾分けしてもらったような気分に。 ふと思ったんです。 日本には景色を楽しみながら楽しそうに歩いている人が少ないなぁと。 常に何かを考えながら 足りないものに憂いたり 他人と比較して落ち込んだり。 道端の景色を楽しむとはほど遠く、 どこかに急ぎただ"移動"しているだけのような。 景色を楽しむ心の余裕がないんですよね。
. 自分の状態を心地よい方向に持っていく方法をお持ちでしょうか? 私にとって茶道のお稽古は、ニュートラルな私に導いてくれる大切な時間。 ひたすら型を繰り返すうちに 自我が解放されて、 どこからともなく感謝の気持ちが湧いてきます。 邪念を捨てて、ただただ所作に集中するなかで、お茶を嗜む喜びに出会う感じでしょうか。 五感をフルに使って、今この時を味わうことがこの上なく気持ちの良い時間です。 お稽古が終わったら、グラグラとしていた気持ちがスッと真ん中に戻ってくるような心地な
処暑を過ぎると 蝉がパタリと鳴くのをやめ、 昨日はトンボの群れが空を舞う景色に見惚れました。 今朝は鈴虫の鳴き声がどこからか。 秋の足音が聞こえてきましたね。 まだまだ暑さは厳しいながらも 自然界の生き物たちは 巡りゆく季節の変化を敏感にキャッチして、次へ次へと進んでいます。 そして、私たち自身も自然の一部です。 だから私たちも、めぐり、循環する。 留まるのではなく、めぐらせる。 これは、何も自然の話に限ったことではなく、 生き方、仕事、お金、人間関係にも言えることで
朝早く目を覚まし、朝日を浴びながらお白湯をすする。 季節仕事をしながら、時を重ねていく。 テーブルには毎食、新鮮な旬の食材が並び、 身体に良いもので構成されたメニュー。 年末の大掃除なんてしなくていいよう、日々掃除に整頓された部屋ですごす。 そんな、丁寧な暮らしに憧れます。 小さな子どもがいると、理想とはほど遠い日だってあるのが現実です。 でも、そんな私も自分と日々向きあって、 「今わたしどう感じてる?」 「どんなわたしで在りたい?」と、 日々"わたしと打ち合わせする"こ
"大丈夫"という言葉の力に何度助けられたことだろうかと思う。 もう無理、だと思った時に この魔法の言葉を唱えると なんとかなってきたように思います。 "大丈夫"と口にすることで、 表面上はなんとかなる。 でも、同時に"大丈夫じゃない"自分はどこかに忘れ去られていく。 大丈夫じゃない私の行方は? どうなってしまうんだろう。 ブラックホールにのまれてしまうのかな。 随分と長い間、大丈夫という言葉に助けられた部分もあるのは確かです。 でも、最近の私は 大丈夫じゃない自分も
自分を大切にするために、身体のケアをしたり、美味しいものを食べたり、欲しかったものをご褒美したりと、自分を労わってきたつもりになっていました。 でも、肝心なことができてなかったことに気づいてしまいました。 それは、何か? 私が、本当に望んでいる生き方を、私がしてあげてなかったということ。 安定とか、効率とか、他人からの目とか。 誰かのモノサシで測った基準で、仕事や生き方を選んでいることがあったなぁと気づいたんです。 そして、本当の私が望んでいること、 私が好きなこと
今年のお盆は、昨年亡くなった祖母の初盆で帰省しています。 祖母は、祖父の事業を手伝いながら苦労したこともありましたが、 晩年は畑仕事を楽しみながら 沢山の孫やひ孫に囲まれ慕われて幸せだったと 生前話してくれていました。 80代で亡くなった祖母ですが、 道ゆく人、子供から大人まで 等しく接して、 配達の方にお茶を出したりするような 温かい人でした。 昨日から若い方からご年配の方まで 100人以上の沢山の方々が 初盆のお参りに来てくださって、 皆さんがそれぞれ祖母との思い出
私の周りでは近頃、サラリーマンを辞めてフリーランスになったり、起業準備をはじめたり、転職したりと、仕事での転機を迎えている人が多い気がします。 たまたまかも知れませんが、何か"流れ"のようなものを感じます。 新しい仕事に就いた彼が「堪え情がないんですよね」と軽やかに語りました。 そうは言いますが、彼は次から次に仕事を見つけて活躍する場を見つけているんですよね。 場所を変える彼をみて、軽やかにサーフィンでもしているかのような気持ちの良い生き方だと感じました。 堪え情がないな
あなたが何か新しいことをはじめようと決断して動きはじめると、 「それ、実現できるの?」 「本当に大丈夫?」 「お金になるの?」 など、周りに言われたりしたことはありませんか? 何か決断して前に進もうとし始めると、あなたの本気度を確認するために、 「試される」状況がやってきます。 そう、あなたの心の不安を 世界が映し出すんです。 本当にやりたいのか?と 試しに来ているのだと思って、 今一度自分と対話して、 やると決めたなら、 あなたのタイミングで進みましょう。 不安で
あまりにも自分の本当の気持ちを無視してきたなぁと思うことがありました。 頭は騙せても、身体は騙せないので 不調として現れたこともあります。 実は2年前に大きな病気が見つかって 手術もしました。 そこから人生で大切にしたいことも変わりました。 20代の頃はノートを用いて よく自分と向き合っていました。 欲しい結果や望みを叶えられたと実感できていた時です。 30代はフルタイムで仕事をしながら2度の出産、育児を経験して、自分どころではなかった時期です。 そして私自身はもうすぐ
"well working" 人事労務ソフトのサービスを展開するsmartHRさんのコーポレートミッションの言葉です。 ウェルビーイングからヒントを得てつくり出した造語だとか。 「wellworking(良く働く)」というキャッチフレーズのもとに、「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる」というコーポレートミッションを掲げて活動されています。 "その人らしく働く"ためにどうしたら良いか? という問いに対して、 smart HRの芹澤社長は
10年前の日記を読み返したときに ふと目に止まった言葉があったんです。 "素敵だなぁと思う人、似てるなぁと思う人のそばへ" ひと回りほど年上の経営者さんに 取材した時に心に残った言葉でした。 その方のように素敵に歳を重ねるにはどうしたらいいのか? というような質問をさせていただいたのでした。 当時の私は28歳。社会人になりそれなりに実績を残し、自信もついていたとき。 一方で、 自分の目指す方向に悩みや迷いがありました。 そんな時だったからこそ響いた言葉なのでしょう。
先日のお茶会で出会った 心震えたお菓子 京都より、 その名は「はまづと」 蛤の貝殻をのなめらかな方へ爪を入れて開くと、 琥珀色の寒天の中に味噌風味の浜納豆が一粒。 海を感じる夏の涼菓でした。 つるんとした琥珀羹の舌触り、 ほんのり優しい甘さと、 納豆の味噌風味の塩気が調和して独特の味が 口の中に広がるんです。 空いた殻ですくって口へと運ぶ、 その仕草も面白みがありました。 海がない京都に、海を感じられる夏らしい浜土産。 何とまぁ心にくい素敵な コンセプトなんでしょう。 誰
私が学んでいる テーブル茶道のお教室で 浴衣茶会がありました。 まだ理想とは程遠いお点前なのですが、 先生がチャンスを与えてくださったので、 お茶会で皆さまの前でお点前させていただきました。 子供達に何度もお客様になってもらって練習したけれど 本番は緊張による手汗で帛紗がうまく捌けなかった… でも、不思議。 緊張したけれど、 すごく心地よい緊張感と 清々しい達成感を味わえました。 大人になると、こういう緊張感を伴う機会って減りますよね。 7月、 夫と娘は2人でピアノの