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読んだ本についてあれこれ語るマガジン

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2023年2月の記事一覧

ウクライナ戦争

ウクライナ戦争

今回の戦争の概要と小泉氏の解釈、といったところ。
いいとか悪いというよりは、新聞や雑誌よりは細かい情報が得られる、という程度に考えたほうがよさそう。正確性よりも速報性を重視した本だと思えばよいのかもしれない。
継続中の戦争であることから、状況は変化し続けているし、情報も当初は出ていなかった情報が出てきたり、または誤った情報であったりするだろうから、この本に書かれていることが完全に事実であるというこ

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「存在と時間1」(1927年)

「存在と時間1」(1927年)

非常に難解だが、おさえておくべき本だと感じた。

正直、よくわからないので、もやっとした感想になる。
ハイデガーが問うているのは、現存在とはなにか、ということのようだ。
現存在とは我々人間のことだ。ギリシア時代の哲学者たち。ソクラテス・プラトン・アリストテレスはこの現存在について考えていたようだが、時代が流れるにつれて忘却、もしくは自明のものとされてしまい、形骸化していた。デカルトとカントはこの問

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ダロウェイ夫人(1925年)

ダロウェイ夫人(1925年)

これはおもしろかった。

いわゆる「意識の流れ」という手法を用いた小説。
登場人物が考えていることが、川の流れのように描写されていく。ある人物から別の人物へ、さらにまた別の人物へ。無関係な人物についても描写されているように感じるときもあるが、実は関係がある。

ストーリーの枠組みはシンプルだ。
朝、主人公のダロウェイ夫人ことクラリッサが、家を出てパーティ用の花を買いにいくところから物語がはじまる。

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