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hazi-sarashi【エッセイ】

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このエッセイ集は、僕がこの世界に確かに存在していたことを証明する。
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#小説

[徒然]村上春樹のせいでJAZZを聴くようになった

[徒然]村上春樹のせいでJAZZを聴くようになった

煙草を吸ったことはない。でもきっと煙草の気持ちよさとは、こういうものなのだろう。

上質なジャズを聞いたとき、不思議な恍惚感に見舞われる。丁寧に呼吸をし、天井を見上げると、とても気持ちよくなるのだ。僕の口角は優しくあがったまま、しばらく降りてこない。そして頭はぽわっとなる。まるで美容室でヘッドスパをやってもらったときみたいに。

もともとは、ジャズなんて興味なかった。カフェで流れていて、なんとなく

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[徒然]僕は小説を書き切った。

[徒然]僕は小説を書き切った。

僕は僕が嫌いだった。

何をやっても中途半端で、「新しいことに挑戦したい」なんて自分に言い訳をして、コツコツ継続することを諦めてきた。

そんな自分が大嫌いだった。

だけどもう、そんな自分を変えたいと思ったんだ。

そして僕は、連載小説『マッチングアプリ放浪記』を完結させた。

『マッチングアプリ放浪記』とは、僕の実体験に基づいて書かれた「性愛小説」みたいなものだ。

コミュ障で異性に対して奥手

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[徒然]好きな子ができた。でもたぶん、片想い。その子とガストに行ってきました。

[徒然]好きな子ができた。でもたぶん、片想い。その子とガストに行ってきました。

「恥を晒さずして何を晒すのか」

僕は最近、この精神を大事にしている。大事にしている手前、恥を少しでも感じたら晒すことにしている。晒すと言っても、限られたフォロワーさんのみが見てくれているこのnoteでだ。

最近、好きな子ができた。彼女ではない。おそらく僕の片想いだ。そんな気がしてる。その子はLINEの文がちょっと変だ。予想の斜め上をいくような返信をしてくる。スタンプも変だ。全然可愛げのないスタ

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「少女」のように不確かな輪郭で

「少女」のように不確かな輪郭で

夜の街を歩いてみれば、過ぎゆく人たちの輪郭はぼやけている。

孤独を紛らわすかのように身体を寄せ合う。

そう。いつだって曖昧な輪郭を補い合うように。溶け合うように。

孤独や不安、焦燥感のなかで、僕らは自己存在の不確かさを感じずにはいられない。

複雑な因子が雑然と絡み合うこの世界で、もはや僕らは内と外の区別すらつかない。

芸術家イケムラレイコの言葉を借りるとするならば、「少女性」とでも言えよ

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