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カフェ開業小説 『凡人のカフェ開業』

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この小説はフィクションです。 でてくる人名・店名・団体は架空のものです。 ただ仕事上の体験をもとに作成していますので カフェを開業する際のリアルを感じでいただければな、と思いま… もっと読む
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#飲食

凡人のカフェ開業 ~天才のカフェ経営を真似てはいけない~開業前1-⑧

凡人のカフェ開業 ~天才のカフェ経営を真似てはいけない~開業前1-⑧

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『鳥飼 真知子』の後ろの通路は
すぐに左に曲がっていて
店内を伺うことはできない

真っ白なフロアと鉄製の扉から
どんなに突飛な内装なのかと
期待半分、警戒半分で鳥飼に案内される紗季を
壁以外は全てウッドテイストで統一された空間が出迎える

厨房に面した6名座れるカウンターも
背を伸ばせばさわれそうな高さの天井も
テーブルソファーでさえクッション部分以外は木製である
よく見ると使

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凡人のカフェ開業 ~天才のカフェ経営を真似てはいけない~開業前1-⑥

凡人のカフェ開業 ~天才のカフェ経営を真似てはいけない~開業前1-⑥

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2015/6/18 Thu. pm7:00

高円寺で紗季が『山下文七』と出会い
Cafe064で『樺山城平』がカフェラテをいれていた頃
文京区千駄木の『鮨 岸佐和』の
木目がきいたカウンターに2人の男が座っていた。

2人の間には
長野の地酒『松乃尾』がたっぷりと入った
冷やのガラスのとっくりが一本におちょこが2つ。

互いのちょこに酒を注ぎあい
小さく乾杯したばかりだ。
まだ

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凡人のカフェ開業 ~天才のカフェ経営を真似てはいけない~開業前1-⑤

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2015/6/18 Thu. pm7:00

紗季が『宮畑ありす』に『山下文七』を紹介してもらう少し前

cafe064で『樺山城平』はエスプレッソマシンの前にいた。

ホルダーに挽いた粉を丁寧に馴らしいれてボタンを押すと
蒸気を合図にしてエスプレッソが下のカップへ注がれる。

同時にミルクをスチーマーで温める

コォォォォォォ・・・・ブクブクククク・・

音が低くなったところで

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