マガジンのカバー画像

【MLB】ステロイド時代 関連記事まとめ

18
運営しているクリエイター

#What_is_doping

【MLB】1991年時点で筋肉増強剤は禁止されていた?【ステロイド時代】

【MLB】1991年時点で筋肉増強剤は禁止されていた?【ステロイド時代】

この一文は1991年6月7日,当時のMLBコミッショナーであったFay Vincentが各球団に対して通知した7ページの文書の一文です。ここで記載の違法薬物【illegal drug】はコカインなどの麻薬物質を指しており,規制薬物【controlled substance】はアナボリックステロイドなどの筋肉増強剤を指しています。

そもそもcontrolled substanceの根拠とは何ぞや?

もっとみる
【MLB】61本塁打が”True Record”とされる理由【ステロイド時代】

【MLB】61本塁打が”True Record”とされる理由【ステロイド時代】

1961年,ニューヨーク・ヤンキースに所属していたRoger Marisは,同球団のレジェンドBabe Ruthの保有していたMLB年間最多60HR記録と並ぶ勢いで本塁打を量産。シーズン最終戦となる10月1日に「№61」を放ち,見事シーズン最多本塁打記録を樹立しました。

時は流れ2022年シーズン,同じくヤンキースのAaron Judgeが脅威的なペースでアーチを描いており,仮に「№62」を記録

もっとみる
【MLB】2022年アメリカ野球殿堂入りについての所感【ステロイド時代】

【MLB】2022年アメリカ野球殿堂入りについての所感【ステロイド時代】

※すべて無料で閲覧可能です。

 日本時間の1月26日午前8時,2022年のアメリカ野球殿堂入り選手が決定しました。殿堂入りのためには全米野球記者協会(BBWAA)の記者投票で75.0%以上の得票を得る必要があり,今回の投票でその資格を得たのはボストン・レッドソックスの英雄であるデイビッド・オルティズ(David Ortiz)ただ1人という結果になりました。

 反対に,有資格年限である10回目の

もっとみる
【MLB】2022年「Hall Of Fame」問題【ステロイド時代】【殿堂入り】

【MLB】2022年「Hall Of Fame」問題【ステロイド時代】【殿堂入り】

 ニューヨーク州クーパーズタウンに佇むレンガ造りの建物,アメリカ野球殿堂(National Baseball Hall of Fame and Museum)は1939年の開館以来,数多のMLB選手を迎え入れてきた。
 ベーブ・ルースやタイ・カッブに始まり,2020年にはデレク・ジーターやラリー・ウォーカーといった大選手がアメリカ野球殿堂入りとしてレリーフに飾られている。

 2021年1月にも同

もっとみる
第二部「What is doping?」 Vol.3「血液ドーピング」

第二部「What is doping?」 Vol.3「血液ドーピング」

 最近は何を投稿するにも謝罪から始まっている気がするが,今回も同様に謝罪から始めさせてもらう。今年の3月1日に開始した禁止薬物の三部作のひとつ「What is doping?」であったが,実に2ヶ月も更新をしていなかったのだ。そもそも皆々様には忘れ去られていたレベルなのではなかろうか。なかなかインプット&アウトプットに係る時間が無かったとはいえ,ここまで間延びしてしまったことをお詫びしたい。

 

もっとみる
第二部「What is doping?」 Vol.2「アデノシン三リン酸(ATP)を作り出せ」

第二部「What is doping?」 Vol.2「アデノシン三リン酸(ATP)を作り出せ」

 前回のVol.1「トランスジェンダーのスポーツ参画とスポーツマンシップ」では直接的にいわゆる「薬物ドーピング」との関連はなかったが,今回のVol.2「アデノシン三リン酸(ATP)を作り出せ」では今後の「薬物ドーピング」の根幹にかかる基礎知識としてお話しさせていただきたい。

①アデノシン三リン酸(ATP)とは? 理系の皆々様であれば生物でしっかりと理解されている分野であると思うが私含めまともに生

もっとみる
第二部「What is doping?」 Vol.1「トランスジェンダーのスポーツ参画とスポーツマンシップ」

第二部「What is doping?」 Vol.1「トランスジェンダーのスポーツ参画とスポーツマンシップ」

(ツイッターにて投稿した内容と同じです。念のためこちらにも投稿させていただきます。)

はじめに 昨年11月にNoteへ投稿したMLB「ステロイド時代について考える」にて野球界におけるドーピングの蔓延,規制の流れ,ドーピング使用のあり方についてざっくりとまとめさせていただいた。今回はその第2部としてよりスポーツ界全体におけるドーピングのあり方を知っていただくためにこのような形で投稿させてもらう。

もっとみる