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「リスキリング」よりも「芥川賞作家」

週末や祝日になると、子連れのお客さまが大勢お店にいらっしゃいます。

小さなお子さんが手に持った絵本をレジで読み込むためにお預かりすると、それだけで大泣き。シュリンクを外し、テープを貼ってすぐにお渡しします。

表紙を破いてしまったり、飲み物をフロアや本の上にこぼしたり、トイレに行くのが間に合わなかったり、みたいな案件もよく起こります。「これ買って!」と駄々をこねてレジの前で寝転がり、延々と泣き叫ぶケースも日常茶飯事です。

私に育児の経験はありません。それでもこういうシチュエーションに遭遇するたびに「子育てって大変なんだな」と感じます。「赤ちゃんは泣くのが仕事」「元気な男の子だね」なんてニコニコできる聖人にはなれそうもない。膨大な量の本が入荷し、問い合わせが殺到し、レジに並ぶ列が途切れない繁忙期の最中でやられると正直どっと疲れが出ますから。

でも親御さんにとっては、これが365日の日常なわけですよね? ホントに尊敬します。

リスキリング(学び直し)支援もいいけど、安心して子育てをしてもらえる環境の整備が先だと思いました。少なくとも現状では、消費税を下げる方がずっと歓迎されるはず。ただでさえ大変なのに増税増税では。。。

お疲れのときは、どうぞ気楽に書店へお立ち寄りくださいませ。少しでも気晴らしをしてもらえたら幸いです。

最後に一冊紹介させてください。

著者は芥川賞作家・川上未映子さん。35歳で初めての出産をされた際のエピソードを綴ったエッセイです。様々な状況における激しい喜怒哀楽が生々しく描かれています。同じく芥川賞作家である夫の阿部和重さんが穏やかにサポートする姿勢にも感銘を受けました。

気分が滅入っているときは気楽に読めるエッセイがオススメです。隙間時間にぜひ。

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