DANGER ZONE


(動画を拝借します。)


「ダンスだけは誤魔化しがきかない」

どんな分野もそうだけど

長く続けている人間というのは勝手に「ベテラン」「大御所」と呼ばれだす。

でも、それは

あくまでも「ダンスを続けてきた年数」であって

「ダンスの質がいいかどうか」は

全く別の話である。

これは、どんな業界にも共通する話だと思う。





自分の場合は

・ダンスの考え方として「音楽が最優先」型であること

・自分が「そういう考えのダンサーとして」経験しておきたいという想い

がかなり強かったため

他のダンサーに比べると過去

ミュージシャンと”対等に”セッションした経験は圧倒的に多いと思う。


ミュージシャンと一緒にステージに立つと

「いかにダンサーだけの世界というのは視野が狭いか」

というのを痛感することがかなり多かった。

というのも

ダンスをステージで披露する機会において

その観客は

同じダンサーであることが圧倒的に多い。

イベントによっては事前努力での告知が功を奏して

一般のお客さんを多く集客しているイベントもあるけれど

実際に観に来たお客さんというのは

・そのダンサーの知り合い、友人

・そのダンサーの家族

というだけで

結局「ダンサーと無関係の一般人」というのは

ほぼいない。

言い換えると「ダンスの村社会の完全ホーム」が披露の場となっている

ということになる。

それを

「日本にはダンスを観るという文化が根付いてないから 」

と文化のせいだと片づけてしまうダンス業界の人間は多いけれど

文化とか言う以前の問題で

「ダンサーとして何を表現したいか観客にわかりづらいから」

だと自分は思っている。

ダンサーの知り合い・友人であっても

ただダンサーと関係があるから来ているだけなので

「ダンスを観て面白いだとか楽しいだとか感動があったか」というのは

残念ながら期待するほど高くないというのが現実である。





ダンスのいいところは「言葉がいらない」ことである。

そして、究極まで突き詰めると、音楽さえもいらない。

自分の身体一つだけで「音楽が表現できる」

これが自分の考えるダンスの最大の魅力である。

けれど、この最大の魅力が、究極に難しい部分だったりする。

タップダンスのようにダンス自体が音楽になっているダンスもあるけれど

一般論として

ダンスは芸人の世界の「サイレント芸」のようなもの。

テレビでよく「サイレント芸」を苦手とする芸人を目にするけれど

やっぱりそういうことなのである。

難しいのである。

ただでさえ、難しいのに、そのうえ何かを表現するというのは

最高にヤバイことなのである。

その時に「何を表現するか」をしっかり持っていないと

途端に「観てもつまらないもの」となってしまう。

それが、ダンスの「恐ろしさ」でもある。

なので、もしも仮に

ダンスの世界を全く知らない人間しか客にいない場所でダンスを披露した時

通常の「完全ホーム」ではなく「完全アウェー」となるので

本当に客を熱狂させることの出来るダンサーは

現在絶滅危惧種の「リアルダンサー」だけだと思う。

それは大御所・ベテラン・中堅・若手

ダンス業界での「地位」「名誉」

一切関係がない。

おそらくそういう場所で叩きのめされる「大御所」「ベテラン」は

相当数になるかと思う。

「ダンスの村社会のルールが一切通用しない現実世界の観客」の前では、

いかにダンスの村社会での肩書が無力なものであるか

今までいかに村社会の住人によって不用意に持ち上げられてきたか

「大御所」「ベテラン」であればあるほど

もしかするとあまりの自信喪失で立ち直ることができないほど

ダメージを負うのではないかと思う。

だけど、それが「現実」である。

自分はミュージシャンと一緒にステージに立たせてもらったことで

無名時代にこのことを痛感出来て本当によかったと思っている。

一般のお客さんに「何を表現するか」

その意識の欠落もまた「ダンスの村社会ならでは」でもあると

これもまた、痛感出来て本当に良かった。

それを知らなければ

どこまでもつけあがり、勘違いを起こすばかりである。



ダンスを長く続けていて

勝手に身につくのはダンスの慣れだけで

質の向上は常に別の意識が必要となる。

肩書とダンスの質はまったく別モノである。

「ダンスだけは誤魔化しがきかない」






’(動画を拝借します。)


拙い文章お読みいただきありがとうございました。



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