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短歌・五七五詩

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星々が落ちないように支えてる風を見上げて手を添える君


「どうしよう星がだいぶん減ったかも」星降る夜ときみに幸あれ


星を手にまぶしいわねと眼を細め人魚の眠る海にすべらす

短歌「秋汀」|ひろしま美術館《日本画の名作展〜大観と春草から杉山寧を中心に》

短歌「秋汀」|ひろしま美術館《日本画の名作展〜大観と春草から杉山寧を中心に》

静けさを水面に映し立つ鳥の
羽ばたきさえも耳に透く秋 / 星の汀

🍂 展覧会

 秋だからか、菱田春草の暖色に、自然に引き寄せられる感じがしました。

 そして、菱田春草のおかげで「秋汀」という文字そのものが澄み渡って美しく見えたので、(星の汀じゃなくて秋汀がよかったか…?)と一瞬思いました(笑)

 ちなみに、「星の汀」という名前は、柿本人麻呂による和歌

から連想したもの。静かだけれど圧倒

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足跡を残したいとて歩みつつ
消し去る波も愛おしきかな






音楽は罪がないよね
演奏が終わるとともに
消えていくから


(※画像はjaspion82様@pixabayです)

拾わずに
見つめていても
いいですか
波の指先だけが知る夢





お皿の上に貝殻と、プルメリア。プルメリアはぽってりしたポリウレタンみたいな質感です。

短歌を英訳していただきました〜あさみどり

短歌を英訳していただきました〜あさみどり

あさみどり

おさなごころを思はする

向こう髪 梳く

風のいたづら

*
*
*

Slight greens of April
Bring me back to innocence

And as I close my eyes
That same old wind

Caresses me
Gentle as eternity

(福田尚弘さん訳)

*
*
*

 noter福田尚弘さん

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あさみどり

おさなごころを思はする

向こう髪 梳く

風のいたずら


*
*
*
,゚.:。+゚

(向こう髪→前髪)
(梳く→すく)
(正しくは「いたづら」表記みたい💦)



P.S. 少しでも「暑く」なるとバテて投稿頻度が落ちる&短歌が増える春と夏。眼の調子も悪いの

短歌を英訳していただきました

短歌を英訳していただきました

🌸

Wrapped around
By the warmth of the sun
A baby keeps on dreaming
With eyelids
Gently touched
By a tender April breeze

🌸

〜 noter福田尚弘さま より 〜

もとの短歌はこちら↓

英訳していただけて、「みどりご」が世界市民になりましたヾ(^▽^)ノ
" dre

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春の陽を握りしめたるみどりごの
目蓋をなぜるひとひらの風

落ち葉|短歌

落ち葉|短歌

幽かなる落葉時雨の啼く声に
遠き窓辺の灯を思い侘ぶ

枝離れ 灯ともし頃を飛ぶ鳥の
願いをなぞり 発つ汽車に乗る

霜葉を集めて灯す火の色を
瞳の奥に永遠に秘す

しとやかに重なる落ち葉 緋と映えて
ふと愛しむ君の手のひら

誘い合い散りゆく葉と葉 手を預け
冬の果てなる春の日を待つ

陽だまりに落つる一葉に幸あれと
風をたのみに冬を彩る

散り敷いた紅葉黄葉を踏み分けて
落つることなき天を振り放

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風邪でも短歌を詠みました

風邪でも短歌を詠みました

患ひの 心も空に 寝乱れて
月を両腕に 熱を冷ましぬ

ほんとはまだ熱が下がりきらないのですが...。今回の風邪は長引きました・・・行きたかった予定もキャンセルして、1週間を棒に振ったのが遣る瀬ないので、せめて歌でも。
お月さま、冷たそうだからおでこにのっけて冷やしたい...🌙✨️

寒さの増す頃ですので、みなさまもくれぐれもお気をつけ下さいね。

今晩、20:30に『さかさまの虹』掲載予定です

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秋|短歌

秋|短歌

澄みわたる
天から秋が落ちてきて
繻子の上をすべる夕暮れ

ものみなすべてが
眠りと死と滅び、
胎内へと還っていく季節のはじまり

七夕の
嵩を増したる
川の辺に
鎮めたまえと
星を呼ぶひと



この頃は、梅雨の風情、七夕の情緒を楽しむことができないほど、災害が増えてしまいました。

秋雨なら、静かに味わえるかしら。