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通勤経路にあるのに辿り着けない海の街
数年ほど、夏の間が繁忙期となる人と一緒にいたせいか、元来の人混み嫌いも手伝って、夏らしい光景というのを観ることもなかった。
一人で出かけるには、あまりに暑さが暴力的なので。
ここ数ヶ月は一緒に過ごす相手がわりと土日をきちんと休む人なので「夏休みが来る前に海に行こう」と意見が一致し、かといって暑さが苦手な四十代2人なので、海辺のカフェなどをハシゴしたり、海辺の温泉で足湯を楽しむことにした。
エア
このままでは暗殺されるかもしれないが、そも私は皇帝ではない
学生時代、アルバイト先のとんかつ屋さんの社員から「オーダーを忘れられたり、間違えられたりするお客様は何故か複数回同じ経験がある人が多い」という話を聞いた時、あぁ私だけじゃないのだなぁと思った。
オーダーを忘れられる。間違えられる。盛大に焦がされたものが提供される。うつかり異物混入。
そういった星のものに生まれてしまったのが私。
そして最近、これはもう、確定だなぁと思うのが、担当者に恵まれない星のも
知識でなく体験からは細やかな配慮と気付きが生まれる
昨年、自分の離婚裁判が終わって半年後、「夫と離婚したい。絶対揉めると思うので裁判までの流れを教えてほしい」というクライアントに出会った場所で、父を亡くして絶賛後処理奮闘中の今年は「親を亡くして何からしたらいいか…」というクライアントに出会う。全ての私の人生を糧にして、私の仕事は厚みを増してゆく。
今日も元気に死にたいけれど、無の境地にある時は◯◯したいとも思わないので、まぁそれもまた通常営業。
私は私と友人になれない
最近、頻繁に2人で会っている異性がいる。
頻繁にといっても当者比なので、パートナーと年に10回会うくらいとか、同じ市内に住んでる30年来の友人と会うのが半年に一度で多い方、みたいな私にとってではあるが、偶発的な事も含めてほぼ毎週末会うような状態なので、頻繁にと言っても良いと思う。
異性でお互いに独身でもあるし決まったパートナーも持たないが、そこに恋愛感情は介在せず、まぁ彼の方にあったとしても表に
今まで黙っていてごめんね…
息子は発達障害が原因となる二次障害で生活がままならなくなり、高校を自主退学し、わりと長く精神科を受診し、服薬もしてきた手帳持ちなのだけれど、普段はあまりそれがわかりにくい。初対面の人には礼儀正しく映るだろうし、頼もしくも感じるだろう。知的能力が高いようで、ふらーっと県内最高峰くらいの高校に合格してしまったし、まったく勉強しなくても共通テストで国立大のボーダーを超えていたから、理解力も高く、知的な会
もっとみるあなたを愛し、わたしを愛することが両立しなかった
かつて元夫と暮らしていたとき、というか私が気付かなかっただけで付き合い始めたときから、元夫は「やめて」が通じない人だった。
「こっちのほうがいいと思うよ」とか「心配だから」とか「それでいいの?」といった真綿で首を絞めるような否定から始まって、「良かれと思って」とか「遠慮するな」とかに達し、気がつけば「反対ばかりして!」とかよくわからない主張をして私の意見をつっぱね、そのうえから踏みつけ、私が私の意
わてほんまによぅいわんわ
しんどい。
多分、母がしんどいのだと思う。
私を知っている人たちは想像ができないかもしれないけれど、私の母(正確には養母)は、びっくりするほど世間知らずだ。
先日も父の確定申告をしてもらうべく税理士さんと打ち合わせをしていたが「扶養者控除」を知らなかった。
70年生きてきて、ずっと専業主婦でもなく、正社員だったり正規公務員だったりしたことがあるのだが、知らない。父が税務課職員歴の長かった人なので
誰かに言葉を届けたい
BS NHKのドラマ『舟を編む 〜私、辞書つくります〜』を観終えた。
そのタイトルの前半にあるとおり、三浦しをん著『舟を編む』の映像化作品だ。
何度目か、の。
私が観た限りで映画、ドラマ、アニメと手法を変えて映像化していて、それぞれに違った視点や表現があって、それぞれが良い。
もちろん原作の素晴らしさあってだし。
ただ、それぞれが良いがために今回のドラマ化を知ったとき、つい「またやるの?」とも思
お金で解決する父の愛は確かに愛だった
長文の上、近親者の死を取り扱っています。
お辛い気持ちになる可能性もあります。
父が死んだ。
2~3日、咳をしていて、年度末の公務員である私や一応受験生の息子のためか、食事を一緒に摂らなくなっていた。ので、ほとんど父の状態を見ていなくて、唯一あれ?と思ったのが玄関の戸締りをして帰ってきたと思ったら突然床に座り込んだとき。
けれどその時は視線の先に猫がいたので(ああ、猫に嫌われてはいるけれど猫を