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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句ii

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ザ·裸形の魂、マガジンも二冊め。どんな言葉の飛び出すか、開けてみてのお楽しみ。さーあ、ゐらつさい!
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2020年8月の記事一覧

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 21 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 21 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

その爆弾の製造計画には、はじめ俺も荷担していたのだが、中途で除外された。暗殺の仲間から俺や砂馬ははずされた。俺は特に若かったから、ここで死なないで、生きのびて、消えがちのテロリスト精神の火を守れと言われたのだ。(高見順『いやな感じ』より)

【雑詠・十吟】

ノンカフェインで臨む執筆時間には恐らくは蛇が出るイヴ抜きで
(©都築郷夫)短歌 tanka
※これは孤獨感に関する断章であり、女性差別の歌

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 20 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 20 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

ぼくは 生命を 拾いあげ / で それを持って 遠くへいくんだ / 片道きっぷで - / 北部へ消えて / 西部へ消えて / 消え失せる (ラングストン·ヒューズ「片道きっぷ」より)

【fragment】

アンダーグラウンド·レイルロード
昔、そんなバンド名を思ひついた
私自身 何処かに逃亡したかつた
だが音的にさう云ふものが出ず..

私も何処へも行けなかつた。

©都築郷夫

【雑詠・十吟

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 19 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 19 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

白人にとって不快なのは、テーブルでニグロと隣り合わせに坐ることや、ニグロの隣りの洗い場で洗面することではなく、こういうことが平等の地位を意味するという事実である。(ケネス·B·クラーク『アメリカ黒人の叫び ダーク·ゲットー』より)

【詩】

珈琲がないのは
私のせいではない
と言ふか
誰に責任について所存があらう?
エメラルド·マウンテンにハワイ·コナ
のブレンド
畸つ怪なお味だつたが
今では戀

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 16 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 16 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

天地とは、もと氣物の成名にして、氣天を成し物地を成す物に候へば、一物あれば一天地、萬物あれば萬天地也。(三浦梅園)

【詩①】

敷かして、この天地
萬天地と成る為には
人種差別は邪魔者也
萬の世界で差別思想
幅利かす事危険なり

勇氣を以て事に当たらう
さうさ彼女を見習ひ
不退転 まづ撃つた者らを極刑に
そして銃社會の解散を -

私は思つた アメリカ帝國の暗部を
そしてデッド·ケネディーズを

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 15 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 15 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

句合(くあはせ)の題がまわつて來た。先づ一番に月といふ題がある。凡そ四季の題で月といふほど広い漠然とした題はない。(正岡子規「句合の月」より)

【雑詠・十三吟】

瓢には喚起力あり流浪者の
(©都築郷夫)俳句 kigo

五倍子(ふし)知らぬ素人園藝汗をせり
(©都築郷夫)俳句 kigo

真昼なりつひ三尺寝夢もなく
(©都築郷夫)俳句(夏季) kigo

焼きそばが流行る兆しでハマなどは

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 14 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 14 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

「何をユージロー、シマクラチヨコ!」(小松政夫『おもしろい人に会ったよ』より)

【雑詠・六吟】

誰をしも蝕むものよ人形のやうに着替へに苦労せぬ欲
(©都築郷夫)短歌 tanka

辣腕でゐる事の怖さたぶんある
(©都築郷夫)川柳 senryu

風の屍池袋異界と言ふ愚容易し
(©都築郷夫)俳句(夏季) kigo

回避してみせよ残暑の惨きトラップ
(©都築郷夫)俳句 kigo
※己れに

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 13 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 13 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

ハブ捕りのかぎ移りゆく岩根かな - 篠原鳳作(小熊一人『沖縄俳句歳時記』より)

【詩①】

限りない哀惜!
(哀は愛とでも)
銀河眩めくよ
わが胸潰れるよ

それは、夜
の 安息を つき抜けて
つんと來る芳香のやう、

あゝ哀惜!
その實体、とは?
- Hah?
だが私には ちらとでも

見えた氣はするんだ、
この胸にのしかゝつてくる物の

實体が。
實体としての惑ひ、が。

©都築郷夫

【雑

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 12 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 12 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

新しき猿又ほしや百日紅 - 渡邊白泉

【雑詠①・八吟】

鳳の凰探す秋の空カネ欲る者の地を抜け出せず
(©都築郷夫)短歌 tanka

わが町に飛び地かつては不思議なせり今は合併混ざつてしまひだ
(©都築郷夫)短歌 tanka

手順など迷ひ込んでみてお楽しみスマホ世界の洞窟なのか
(©都築郷夫)短歌 tanka

再度朱夏や体温超えの微風漂ふ
(©都築郷夫)俳句 kigo

ひねくつて

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 11 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 11 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

オノチン、または天鴉さんに -

【詩①】

僕のイノセントぶりは
鼻につく
尤も誰のだつて さうさ
他人の
自由は 鼻につくもんだ
だつて 上手くやつちやつて
大きな振る舞ひ
俺には 出來ない
奴には 楽勝なのに

何度も キチガイと呼ばれた
その都度 馘さ
シゴトなんて
そんなもんさ
人格の 阻害なんだぜ

イノセント イノセント イノセント
己は風に吹かれて
口笛 鼻唄 深呼吸
己は雨に打た

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 10 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 10 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

【断章】

封を切つたばかりの珈琲粉の香りが噎せ返るやうで、私はご満悦であつた。こゝでは二六時中熱湯が手に入る訳ではないが、生ぬるい汲み置きの水で淹れても珈琲は珈琲だ。私には充分なやうに思へた。

©都築郷夫
※文体のレッスンをちよつと曝してゐる訳。

【バンドの為に書いた詞・9Ts】

当てもなく彷徨つて
時稼ぐときは綺麗

飛び去つて 花になる
もの言はぬ物は綺麗

I'm just look

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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 9 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 9 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

僕の「詩嚢(しなう)」と「死なう團」の
事が重なつて - 夕立、あるのかな?

鼻梁が重い
午後。

ほんの思ひつき。僕に罪咎
與えるとするなら..

因みにこれは
詩ですらないよ。

でもクレディットはしとく、

©都築郷夫

【胃・三首】

がんがんに珈琲飲んで人の寝る時間に脳を謳はす己か
(©都築郷夫)短歌 tanka

出来たるは出来モノめいた何かしらそれを絞つて作とするなり
(©都築郷

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