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日本人の胃腸はなぜ弱いか?胃腸を強くする方法は?

・国立がん研究センターCI5の資料によると、日本人の食道がん、胃がん、大腸がんの罹患率は欧米と比較して高い傾向にあります。罹患数はほぼ年々増えている一方で、死亡数は基本的に変わっていません。
・日本対がん協会の報告によると、2019年の統計では胃がんによる死亡数が第3位、大腸がんによる死亡数が約5万人で胃がんを抜いて第2位となっています。
・厚生労働省の平成29年患者調査によると、消化管疾患を含む治療を受けた人の総数は約1000万人に上ります。
・「胃の不調に関する意識と実態調査」によると、日本人の約4割が「胃もたれ」に悩んでいると報告されています。
・厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、胃もたれや胸やけを訴える割合は年齢とともに増加し、男性は60代で、女性は50代で、それぞれ3人に1人の割合にのぼっています。
・NHK健康チャンネルによると、日本では、約10人に1人が胃の画像検査で異常が見られない機能性ディスペプシアと考えらています。

 これらの胃腸系疾患に関する現状や事実を示すデータを見ると、胃腸系の疾患に悩んでいる人が多く、他の国と比較しても、日本人の胃腸の健康状態が相対的に劣っているという傾向も見られるため、日本人の胃腸は弱いとは言えるでしょう。

 ただし、これらのデータはあくまで現状や事実を示すものであり、その背後にはさまざまな原因が存在する可能性があります。それでは、なぜ日本人の胃腸が弱いのか、そして胃腸系の疾患を防ぐためにはどのようにすればよいのかに焦点を当てて歴史や文化等の影響も考慮に入れて以下のようにまとめてみました。


日本人の胃腸は弱い原因!

1、体質の変化と食事の変化によるズレ

 農耕民族である日本人は昔から野菜、稲や魚などを主食としており、日常に必要な栄養やエネルギーを補っています。このような食生活や日本の土地で育った食材に慣れてきた長年の進化の過程で、日本人の胃酸の分泌は動物性食品を主食としている欧米人よりも少なくなり、腸も欧米人よりも長くなる傾向があります。
 しかし、グローバル化や工業化の進展に伴い、日本人の食事は西洋化や加工食品の摂取が増え、野菜や食物繊維の摂取も減少しています。この体質の変化と食事の変化の間に生じたズレが、胃腸の機能にも影響を及ぼしていると考えられます。

2、生活リズムの乱れによる影響

 現代社会の発展に伴い、さまざまな職業や勤務形態、娯楽の多様化が進んでいる客観的な影響と、個々人の主観的な性格や行動パターンも関連しています。例えば、トラックドライバーや航空機乗務員、プログラマーやエンジニア、報道記者やニュースキャスターなどの不規則な労働時間や長時間勤務が求められる職業は、生活リズムは乱れやすくなり、胃腸に悪影響を与える可能性があります。同様に、娯楽の多様化も同様で、ゲームやパチンコ、SNSなどに没頭し、食事を忘れることも若者の間でよくあります。
 これらの要因も、日本人の胃腸が弱い一因として考えられます。ただし、個人の主観的な要素も重要であり、自己の健康や胃腸の重要性を意識せず、不摂生な生活を送ることも、胃腸の弱化につながる可能性もあります。

3、ハイコンテクスト文化によるストレス

 ハイコンテクスト文化である日本社会では、空気を読むによる同調圧力、忖度ストレスなどの心理的な要因も、胃腸が弱い一因だと考えられます。「言わなくても分かる」や「暗黙の了解」といったあやふやなコミュニケーションによって、多くの人が凹んだり悩んだり眠れなかったりしているでしょう。こういう社会文化に基づき、このような精神的なストレスは人間の気分や精神などに影響を与え、人間はその状況から逃れるために、喫煙や飲酒、暴飲暴食などの行動に走ってしまうのも想像できます。
 これらの行動も自律神の乱れやすくし、自律神経に制御されている胃腸の機能にも異常を来します。これも胃腸が弱い直接的な1つの原因だと考えられます。

4、運動不足による影響

 世界保健機関(WHO)調査の結果によると、日本では約3人に1人が運動不足である状態です。定期的な運動を行わないことは、消化器系の機能や健康に悪影響を与える可能性があります。具体的に言うと、運動不足は腸の運動や体の新陳代謝、免疫力を低下させる可能性があります。
 これにより消化不良や便秘、胃酸逆流、胃腸疾患のリスクが高まる場合があります。何故運動不足になっているか?育児や仕事等に追い込まれて運動する時間はないからといったもっと根本的な原因を探らず、運動不足も日本人の胃腸は弱い直接的な原因の1つとなりうるでしょう。

5、少子高齢化社会の表現

 日本社会の少子高齢化がますます進んでおり、この傾向が全体的な胃腸の弱化に繋がっているとも考えられます。人間の体は加齢による疾患が数え切れないほどあり、胃腸もその例外ではありません。
 胃腸が老化すると、様々なウイルスや菌に対する免疫力も下がっており、病気になりやすくなります。胃がん、腸がん、機能性ディスペプシア、胸やけ、消化不良、胃もたれ、便秘こういった胃腸系疾患の増加も日本社会が年取っている表現だけです。この社会現象も日本人の胃腸が弱い原因に繋がっているとは言えるでしょう。

胃腸を強くする方法!

 いくつかの原因をまとめてみましたが、個人としてはやはり変えられることと変えられないことがありますね。歴史や文化、社会の発展などは一個人として変えられないですが、個人の場合はどうすれば胃腸を強くできるかについて食事、運動、生活リズム、ストレス管理この四つの観点から紹介します!

1、食事

・胃腸に負担のかからないように、食物繊維が豊富な野菜、穀物やタンパク質を含む魚、肉を適度に摂取し、体に必要な栄養をきちんと補充します。
・腸内フローラのバランスを守るために、朝起きたら、コップ1杯ぐらいの水分を取って、定期的にヨーグルトや納豆などの発酵食品を取り入れて腸内の善玉菌を増やすことで、腸内環境を整えます。
・排便を促進し、便秘等の問題を防ぐために、人体に不可欠な水分を適切に摂取します。白湯でも、お茶でも構いません。

2、運動

・朝起きた時に、10分間の縄跳びやラジオ体操などの有酸素運動を行います。有酸素運動は全身の血液循環を促進し、胃腸にも良い影響を与えます。
・食事の後に直ちに横になるや座るのでなく、胃腸の健康を促進するため、激しい運動をするのでなく、軽いウオーキングなどを行い、胃腸の働きを活性化できます。運動できない場合は、できるだけ立っていることも有効です。
・食事や睡眠等をきちんと取る上で、個々の体力や健康状態に合わせて適度に運動することも胃腸を強くする方法の1つです。

3、生活リズム

・生活リズムの乱れを招く活動を避けましょう。ゲームやSNSに没頭する代わりに、注意力を運動に向けるのも良い方法です。
・プランを作成し、毎日のスケジュールを管理します。決まったスケジュールで生活リズムを改善し、生活リズムによる胃腸問題も改善できます。

4、ストレス管理

・自分の経済範囲内で、自分のためのコーピングリストを作成し、実行します。適切に気晴らしやストレスを発散できます。具体的な例を言うと、自然と触れ合う、ホームスパでリラックスする、音楽鑑賞をするなど。
・自分の状況に応じて、心理士に相談、診査してもらいます。心理士やカウンセラーに相談することで、ストレスの原因や対処方法を理解し、適切なサポートを受けることができます。健康保険制度や無料のカウンセリングサービスを活用することもできます。

まとめ

 日本人の胃腸は弱い原因と胃腸を強くする方法を様々な観点からまとめてみましたが、個々人の体質や状況によって効果的な方法が異なるから、実はこのような開放的な問題には正解はないため、他には数え切れない方法もあるかもしれません。
 例えば、胃腸を強くできるサプリメントを服用したり、体内の老廃物を排出でき胃腸を強くできるマッサージを定期的に受けたりするのも一選択です。症状が酷い場合もしくは疑問がある場合は是非専門医にご相談ください。

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