青山Q太郎

まとまりのない事を書き続けるだけです 美術と本と音楽の話が多いです X(Twitte…

青山Q太郎

まとまりのない事を書き続けるだけです 美術と本と音楽の話が多いです X(Twitter)→@bmyasu

記事一覧

雑記 26 / 浪費と消費と

昔からお金が身につかない。 たぶんそういう星の下に生まれついている。 あれば使ってしまうし、間違いなく稼ぐより使う方が得意だ。貯めることは一番苦手だ。 不思議なこ…

青山Q太郎
11時間前
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文学フリマ東京38を終えて

5月19日(日)開催の文学フリマ東京38。 『日本現代うつわ論』を携え、ゆめしか出版として参加してきました。 初回参加は2021年の11月。それ以降は仕事の日程調整がうまくい…

青山Q太郎
1日前
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37歳の誕生日に

37歳になりました。31歳以来の素数。 この世界にはいろんな37歳があって、ヘーゲルが『精神現象学』を出版したのはこの年齢。カート・ヴォネガットは『タイタンの妖女』を…

青山Q太郎
2日前
21

文学フリマ東京の前日

すでに本は発送しているし、備品類も別段多く持ち込むわけでもなく慌てることはない。と思ってたら仕事が押してなんかてんやわんやな気持ちになってきた。持ち物大丈夫かな…

青山Q太郎
3日前
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雑記 25 / 若く、希望に満ち溢れて

つい最近まで、お花や季節のうつろいに全く興味を持っていなかった。 岐阜の片田舎に生まれ育った自分とって、自然とはただそこにあるだけの、退屈の源泉だった。 子ども…

青山Q太郎
4日前
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雑記 24 / カントトレーニング

そういえば先月読み進めていたカントの『判断力批判』は5月の頭で一通り読み終えた。理解できたとは言えない。 今回は中山元氏による光文社古典新訳文庫版で読み進めた。 …

青山Q太郎
5日前
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文学フリマ東京38に参加しますという告知

タイトルの通りの告知です。 ゆめしか出版で文フリに参加します。 今回は仕事のシフトも調整して、久々に文フリ会場に行きます。 ブースは「第二展示場Fホール つー13」…

青山Q太郎
6日前
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神秘の世界、世界の神秘

白白庵で開催中のツタンカーメン堂『神秘の世界展』は、「世界の神秘展」じゃないんだよな、と今さら噛み砕いて考えている。 ここで我々が見せつけられているものはツタン…

青山Q太郎
7日前
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雑記 23 / 音楽の聴き方、サブスク、長い前置き

このところ、サブスクで新譜を追いかけるのをやめた。「これぞ」という音楽を丁寧に聴き込むようにしている。Apple Musicのサジェストは無限に新しい音楽を提示してくれて…

青山Q太郎
8日前
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雑記 22 / ぜんぶ太陽フレアのせい

この数日の、良いも悪いもひっくるめて全部太陽フレアのせいにできる感じがとても良い。メールが返ってこないのも、仕事がなかなか終わらないのも、ヤクルトスワローズが現…

青山Q太郎
9日前
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雑記 21 / カロリーの呪い

以下のテキストを書きながら「あれ?もしかして健康管理ってレベルではなく、病む寸前のポイントで自分は生きてきたのか?」と気づいてしまって驚いた。 気分としてはナチ…

青山Q太郎
10日前
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展覧会の前日にすること思うこと

展覧会が始まる前日にはいつもお花とお菓子をたくさん買い込む。 白白庵から表参道方面に抜けて、いくつかあるお花屋さんと、いろいろあるお菓子屋さんをその時にしっくり…

青山Q太郎
11日前
7

world's end girlfriend / 抵抗と祝福の夜

まだ耳鳴りが続き、この世界にフィルターがかかっていて、24時間経ってこれを書いている今も現実感を取り戻せずにいる。 5月8日(水)にEX THEATER ROPPONGIで行われたworld…

青山Q太郎
12日前
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雑記 20 / 気がつけば一ヶ月以上

書くことを習慣づけ、かつ文章力を上げるために毎日noteを投稿すると決めてすでに一ヶ月以上が過ぎた。 だいぶ、習慣として身体に馴染んできた気がする。むしろすでに「書…

青山Q太郎
13日前
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静物画と家とギャルと自然

白白庵での大槻香奈個展『死んじゃいけない星』が終了して間髪入れず、アートコンプレックスセンター(以下ACT)で大槻さんによるキュレーション展が始まった。 五つの部屋…

青山Q太郎
2週間前
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『死んじゃいけない星』の終わりに

白白庵での大槻香奈個展『死んじゃいけない星』が終了しました。 会場に足をお運び頂いた皆様、オンラインで見守ってくださった皆様、関係各位、そして作品をお選びいただ…

青山Q太郎
2週間前
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雑記 26 / 浪費と消費と

雑記 26 / 浪費と消費と

昔からお金が身につかない。
たぶんそういう星の下に生まれついている。
あれば使ってしまうし、間違いなく稼ぐより使う方が得意だ。貯めることは一番苦手だ。
不思議なことに、稼ぐのは得意だけれども使うのは不得意という人も世の中にはいるらしい。そんな方々に浪費の仕方を教えてお金を貰いたい。いや、アートピースを扱う小売業なんだからそれをすでに実践しているのかもしれない。
しかし自分程度のちまちまとしたお金の

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文学フリマ東京38を終えて

文学フリマ東京38を終えて

5月19日(日)開催の文学フリマ東京38。
『日本現代うつわ論』を携え、ゆめしか出版として参加してきました。
初回参加は2021年の11月。それ以降は仕事の日程調整がうまくいかず、出展はしていても他のメンバーにお任せで会場には行けない日々が続いていましたがやっと参加できました。
今回は大槻香奈さんと二人で売り子(この「売り子」って表現を自分のようなおじさんに使うのは抵抗がある)をしていました。

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37歳の誕生日に

37歳の誕生日に

37歳になりました。31歳以来の素数。

この世界にはいろんな37歳があって、ヘーゲルが『精神現象学』を出版したのはこの年齢。カート・ヴォネガットは『タイタンの妖女』を書き、フィッツジェラルドは苦しみながら『夜はやさし』に立ち向かい、サリンジャーは隠遁生活をスタートしていて、デヴィッド・ボウイは『トゥナイト』というひどいアルバムを出し、ボブ・マーリーは37歳を迎える前に亡くなって、コルトレーンは『

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文学フリマ東京の前日

文学フリマ東京の前日

すでに本は発送しているし、備品類も別段多く持ち込むわけでもなく慌てることはない。と思ってたら仕事が押してなんかてんやわんやな気持ちになってきた。持ち物大丈夫かな。

初めて文学フリマに参加したのは2021年の11月23日。出来立てほやほやの『日本現代うつわ論1』を携えて。この時はたまたま土日ではなく祝日開催だったので仕事のスケジュールも都合がつけられた。
時はコロナ真っ只中。ワクチンの接種をどうす

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雑記 25 / 若く、希望に満ち溢れて

雑記 25 / 若く、希望に満ち溢れて

つい最近まで、お花や季節のうつろいに全く興味を持っていなかった。
岐阜の片田舎に生まれ育った自分とって、自然とはただそこにあるだけの、退屈の源泉だった。

子どもが生まれるとその成長の目まぐるしさに、否が応でも時の流れやうつろい、変化に敏感になる。「今が一番かわいい」と言われ続けた日々があり、それが永遠に続くと思っていたらこまっしゃくれた小学生が出来上がっていた。その間に季節変化にも敏感になってき

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雑記 24 / カントトレーニング

雑記 24 / カントトレーニング

そういえば先月読み進めていたカントの『判断力批判』は5月の頭で一通り読み終えた。理解できたとは言えない。
今回は中山元氏による光文社古典新訳文庫版で読み進めた。
翻訳の語彙が平易で、リズムよく読み進めやすい。オールドスクールに親しんだ「悟性」が「知性」と訳されているため慣れるまでに時間が必要だったけれどもそもそもドイツ語ではVerstandで英語ではUnderstandingである。悟性などという

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文学フリマ東京38に参加しますという告知

文学フリマ東京38に参加しますという告知

タイトルの通りの告知です。
ゆめしか出版で文フリに参加します。
今回は仕事のシフトも調整して、久々に文フリ会場に行きます。
ブースは「第二展示場Fホール つー13」、大槻香奈さんと店番してます。

お品書きはこちら。

「文学フリマ東京38」の詳細はこちら。



2021年5月、コロナ真っ只中。白白庵での個展会期中に大槻さんが「自分の制作テーマである『うつわ』についての本を作りたい」と言うので

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神秘の世界、世界の神秘

神秘の世界、世界の神秘

白白庵で開催中のツタンカーメン堂『神秘の世界展』は、「世界の神秘展」じゃないんだよな、と今さら噛み砕いて考えている。

ここで我々が見せつけられているものはツタンカーメン堂による「神秘の世界」であって、その意味では実は箱庭的な構造になっているのでは、と。
我々が日常的に生きているこの世界の神秘ではなく、ツタンカーメン堂が作り出す「世界」の神秘。それを手にして眺めて笑って楽しんでいる。

そもそもツ

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雑記 23 / 音楽の聴き方、サブスク、長い前置き

雑記 23 / 音楽の聴き方、サブスク、長い前置き

このところ、サブスクで新譜を追いかけるのをやめた。「これぞ」という音楽を丁寧に聴き込むようにしている。Apple Musicのサジェストは無限に新しい音楽を提示してくれて、遥か遠くの国の、ほとんど誰にも聞かれていないような音楽も教えてくれるし、月に2000円も払わずに過去の名盤から最新のインディーミュージックまで聴き放題だなんて、岐阜の片隅で近所のTSUTAYAとたまに名古屋のタワレコに入荷する輸

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雑記 22 / ぜんぶ太陽フレアのせい

雑記 22 / ぜんぶ太陽フレアのせい

この数日の、良いも悪いもひっくるめて全部太陽フレアのせいにできる感じがとても良い。メールが返ってこないのも、仕事がなかなか終わらないのも、ヤクルトスワローズが現在リーグ最下位(今日は勝った)であるのも、売上が良いのも、ぜんぶ太陽フレアのせいかもしれない。ワクワクする。やっぱり神的なものって人類には必要なんじゃないか、と思える。

いろんなことを放り出して「ま、太陽フレアがね…」で済ませていけるとは

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雑記 21 / カロリーの呪い

雑記 21 / カロリーの呪い

以下のテキストを書きながら「あれ?もしかして健康管理ってレベルではなく、病む寸前のポイントで自分は生きてきたのか?」と気づいてしまって驚いた。
気分としてはナチュラルに、意識高い感じで生きてたつもりだったけれど。



この数週間でベルト穴ひとつ分とその半分くらい痩せた。痩せるつもりはなかったから驚いた。不思議。

自分の体調と体型は見た感じと服の着心地と身体の動きで判断している。体重計に乗る習

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展覧会の前日にすること思うこと

展覧会の前日にすること思うこと

展覧会が始まる前日にはいつもお花とお菓子をたくさん買い込む。
白白庵から表参道方面に抜けて、いくつかあるお花屋さんと、いろいろあるお菓子屋さんをその時にしっくりくるものを目指して巡る。
会場を素敵に仕上げるために、そして翌日からの来客のためにとたくさんのお花とお菓子を抱えていると何か善いことをしている気分になる。
世界を少しだけ美しくして、誰かを少しでも楽しませるためのことだからきっとこれは徳を積

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world's end girlfriend / 抵抗と祝福の夜

world's end girlfriend / 抵抗と祝福の夜

まだ耳鳴りが続き、この世界にフィルターがかかっていて、24時間経ってこれを書いている今も現実感を取り戻せずにいる。

5月8日(水)にEX THEATER ROPPONGIで行われたworld's end girlfriendのライブ『抵抗と祝福の夜』。
今まで生きてきた中で一番でかい音を浴びた二時間半だった。
最初の一音が鳴った瞬間に文字通り身体が震える。物理的に身体が揺さぶられてその轟音に包ま

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雑記 20 / 気がつけば一ヶ月以上

雑記 20 / 気がつけば一ヶ月以上

書くことを習慣づけ、かつ文章力を上げるために毎日noteを投稿すると決めてすでに一ヶ月以上が過ぎた。
だいぶ、習慣として身体に馴染んできた気がする。むしろすでに「書かなきゃ・・・」みたいな脅迫観念がむくむくと湧いてきてもいる。
別に誰に求められているわけでもないし、毎日書くと決めたのは自分なので、連続投稿を止めたところでどこかに迷惑がかかるわけでもない。
けれども、「今日書かなかったら明日やるのが

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静物画と家とギャルと自然

静物画と家とギャルと自然

白白庵での大槻香奈個展『死んじゃいけない星』が終了して間髪入れず、アートコンプレックスセンター(以下ACT)で大槻さんによるキュレーション展が始まった。
五つの部屋で構成されるACTのうち三部屋での開催。
それぞれ『静物画といっしょ』『こわれてない家』『ギャルと自然』、総勢15名参加の大規模グループ展。
『死んじゃいけない星』というタイトルからのこの流れ。勢いが良すぎて大笑いしてしまった。

『日

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『死んじゃいけない星』の終わりに

『死んじゃいけない星』の終わりに

白白庵での大槻香奈個展『死んじゃいけない星』が終了しました。
会場に足をお運び頂いた皆様、オンラインで見守ってくださった皆様、関係各位、そして作品をお選びいただいた皆様に深くお礼申し上げます。

会期中にはたくさんの言葉を、多くのお客様と交わしました。
すごい盛り上がりでした。『日本現代うつわ論』で大槻さんを知ったというお声や、時にはこのnoteを目にしてご来場くださったというお話もいただきました

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