マガジンのカバー画像

日記

11
毎日の生活の記録を表現力向上を目指して鮮やかに記していきたい。
運営しているクリエイター

記事一覧

1/5

1/5

1/5 向かい合った二人の視線が9✖️9、計81マスの盤面に集中する。パチパチと声だの弾うkける音がするストーブの上、移動を制限された各20の駒が縦横無尽に盤上を駆け回る。駒が移動するたびに木と木が重なり、パチンと音が鳴る。自分が仮にこの当事者でなければこの音だけでも聴き続けられるような心地の良い音である。しかし実際その音に耳を傾けている場合ではない。状況は刻一刻と変化している。余計な感情に頭を支

もっとみる
1/4

1/4

1/4  小学校の頃からリビングのテーブルが自分の定位置であった。宿題をするときやゲームをするときなど、大抵のことはそこでしていた。一応自分の部屋にも近所の人が学生時代使っていた学習机があるのだが、どうもそこで何かをする気にはなれなかった。リビングのそれの方が盤面が広く、散らかし症の自分にとっては居心地が良かったのかもしれない。そんな慣れ親しんだテーブルで小学生の頃のように読書をしている午前中であ

もっとみる
1/3

1/3

1/3 成人が20から18に引き下げられてはや2年、成人式というもの自体の概念も揺らいでしまったため、代替するものして20歳の集いなるものが開催されている。例年その類の式典は1月に行われるため、2023年が1回目で今年2024年が2回目となる。個人的には第1回目の方がパイオニア感があって好きなのだが、そればかりはどうしようもないことなので受け入れる他ない。成人の日という祝日は正式には1月8日である

もっとみる
1/2

1/2

1/2 朝起きると雨が降っていた。玄関の水よけから一定の間隔で水滴が落ちる。その落下先の土は雨粒によって窪んでいた。世の中にはたくさんの音が溢れている。1月だというのに私の故郷には初雪はまだ降っていないおらしい。毎年雪かきが冬の重要な行事だった時代から考えると、随分と地球温暖化進んだのだろか。雪といえば、思い出すことがある。あれは2014年ごろだったであろうか。山梨や長野を中心に災害級の大雪が降っ

もっとみる
1/1 2024

1/1 2024

1/1 実家のベッドについた瞬間がおそらく0:20くらいだったから眠りにつく前から年は明けていた。今まで一番長い睡眠を共にしてきたはずのベッドがまだ体に馴染んでくれない、実家2回目の夜。CDTVを見ていたせいで思っていたよりもサラッと年が変わってしまった。昨日も言った通り、自分に関わる何かがその瞬間変わるということもない。気持ちの込もっていない「あけましておめでとう」をまだ起きている親に投げかけて

もっとみる
12/31

12/31

注:サムネ詐欺 一年最後の日なのだが、なぜか今日は何も書きたい内容が思いつかない。最後、最後と何度も言葉口にするほど、その言葉の重みが減っていくような気がする。だめだ、本当に今日は何も書けない…
時刻は22:47、垂れ流しのTVからはAdoの「唱」が流れている。この曲も今年何百回も聞いたとまた振り返りが始まる。今日も明日も私の生活に何か大きく変わることはないのだが、どうしても清算したくなる日なよ

もっとみる
12/30

12/30

12/30 18:29分、この車両は東陽町を発車した。日頃の満員電車に慣れているためか、車内は随分と快適に感じられる。スーツケースを持ったまま座れるほどのゆとりがあるのだが、キャスターが少しばかり邪魔に思える。普段つけていたイヤホンを今日はつけていなかった。電車の中ではノイズキャンセルされた音がデフォルトとなっていたため、こんなに車内は音が大きいものなのかと改めて気がついた。父は毎年大晦日の前日に

もっとみる
12/29

12/29

12/29 明日、12/30の夜に地元の山梨に帰郷するので、今夜が東京で過ごす2023年最後の夜ということになる。時計に目をやると、14:06を示している。午前中は昨日と同様、プログラミングやらマーケティングやらの学習で図書館にこもっていた。集中していたせいか、想定よりも長くそこに滞在していたため、今日の昼食はいつもより遅めに始まった。午前中に集中したい時は、眠気防止のために、炭水化物を除き、野菜

もっとみる
12/28

12/28

12/28大学もなく、インターンもない所謂"休みの日"、私は基本的にどこか出かけることはあまりない。もちろん一人暮らしの身では食料の調達などで一歩も外に出ないということは不可能なのだが、少なくとも電車を使って徒歩や自転車圏内を飛び出ることは稀である。行く場所といえば行き慣れた近所のスーパーマーケットか、自転車を2分ほど走らせたところにある、区立図書館くらいである。中学生以降、特段本を読む方では無か

もっとみる
12/27

12/27

12/27手元のGショックに目をやると、時刻は22:41を示していた。上下防寒用のウィンドブレーカーに身を包んだ私は、日課のランニングのためにマンションを出た。胸元のアンダーアーマーのロゴは剥がれけている。無理もない。この服を着るようになったのは約4年前であるし、そもそも先輩からのお下がりでもある。冬になると相当な頻度で着用しているので当然の劣化であることは確かだ。中々代替品が見つからないので、今

もっとみる
12/26

12/26

12/26クリスマスから一夜明けた今日は2023年12月26日、火曜日である。何となく"2023年"という響きになれない、新年の気分のまま年の瀬を迎えてしまっている。例年ならば9月も過ぎればその年と響きに馴染んでいくものなのだが、なぜか今年、2023年だけはその感触をどうにもつかめずにいる。私が生まれる3年ほど前、1900年代から2000年台に突入したその年の人も同じ気持ちだったのだろうかと思いを

もっとみる