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07. 「まま、いらない」
次なる課題は転院先探しと、次年度に迫った息子の就学だった。LITALICOジュニアの授業や先生方に助けられてはいたものの、相変わらず息子のこだわりや行動の切り替えの不得手、コントロールできない衝動性など、親の困りごとは多々あった。
家事や仕事の最中に、涙が吹き出し数時間泣き暮れる。3年前は半年に1回ほどだったこの涙は、段々と間隔が狭くなり、息子が年長の夏には数日に一度になった。他人を変えることは
04. 沈殿した記憶
息子のために、怒鳴らないまともな子育て法を身につけたい…とは言っても、私の自由時間は通勤の往復30分だけだった。今のようにSNSで情報収集するような暇はなく、集中して勉強するような時間も気力もない。毎日の自由時間を、子育て関連本の読書に当てていた。
息子が3歳を過ぎ、夫が息子に暴力をふるうことも起きてきた。夫も自己嫌悪していただろうと思う。子どもを大切に育てたいのに、私も夫も激しい怒りを抑えられ
01. 生きていく力
「何のために生きていくの? 消えたい」初めてそう思ったのは14の時。きっかけが何だったのか思い出せない。ある日から数日間涙が止まらず、ぐるぐると同じ言葉が頭を巡っていた。でも自ら命を絶つ勇気はなかった。
次に同じような気持ちになったのは、21の時。その次は28頃と、34頃。それでも、自分を励ましてくれる好きな音楽を聴き、時には大声で歌い、夢中で絵を描き、気の合う友達と笑い合ったりして、騙し騙し生
10. 長谷川博一先生…どんな人?
『お母さんはしつけをしないで』が長谷川博一先生との出会い。何年も前に出版された本を私が一方的に読んだだけなのに、先生に自分を理解してもらえたように感じた。自分が子ども時代に経験し、ここまで生きて、母親になって…人生で感じた心のすべてを、理解してくれる人はこの先生しかいないかも…そう思った。
カウンセラーと称する人には、産前も含めればそれまでに8人くらいと話したことがある。でも、こんな感情を抱いた
00. ことはじめに
今のところ、私の人生と子育ては、楽しいより苦しいが勝っている。心は死にかけ、自分が望みを賭けてできた新しい家族にも、いつ悲劇が起きても不思議ない、という時もあった。
今は、私の心と私の家族を、長谷川博一先生を中心に、多くの人が支えてくださっている。消せない苦しみが時おり押し寄せてきても、助けてくれる人がある、というのはとても有り難い。ここまで辿り着くのに、どれだけの時間と労力がかかっただろう。危