ふきまんぶく

45歳休業中。自分も周りの人も、喜びを感じて生きられる道を探しながら…。魔神ブウから愛…

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45歳休業中。自分も周りの人も、喜びを感じて生きられる道を探しながら…。魔神ブウから愛称をもらった破天荒な息子と夫との3人家族。Twitter▶︎ https://twitter.com/angelslesson

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  • 「虐待連鎖をやめたい」私の10年

    アダルトチルドレンで、自己肯定感を得られずに社会人をやってきて、子育てに苦しみました。同じように苦しんでいる人の何か助けになれば、と恥ずかしながら自分語りします…

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00. ことはじめに

今のところ、私の人生と子育ては、楽しいより苦しいが勝っている。心は死にかけ、自分が望みを賭けてできた新しい家族にも、いつ悲劇が起きても不思議ない、という時もあった。 今は、私の心と私の家族を、長谷川博一先生を中心に、多くの人が支えてくださっている。消せない苦しみが時おり押し寄せてきても、助けてくれる人がある、というのはとても有り難い。ここまで辿り着くのに、どれだけの時間と労力がかかっただろう。危なっかしい息子を育てながら、仕事に追い立てられながら、何度も絶望してきた。 世

    • 07. 「まま、いらない」

      次なる課題は転院先探しと、次年度に迫った息子の就学だった。LITALICOジュニアの授業や先生方に助けられてはいたものの、相変わらず息子のこだわりや行動の切り替えの不得手、コントロールできない衝動性など、親の困りごとは多々あった。 家事や仕事の最中に、涙が吹き出し数時間泣き暮れる。3年前は半年に1回ほどだったこの涙は、段々と間隔が狭くなり、息子が年長の夏には数日に一度になった。他人を変えることはできない、息子も夫も。だから自分が変わるしかない…でもどうしたらいいのか、方法が

      • 06. SOS

        宿泊ワークショップ後の息子は、目を見張る変身ぶりだった。まさに “心が満たされた状態”。元気だけれど穏やかで、帰路の電車内では落ち着いて座れた。自律心が育ってたくましくなり、会話はバリエーション豊富になった。クリニックのプレイセラピーとは比べ物にならない、嬉しい変化。メンタルフレンドが息子の心に寄り添ってくれた結果に感激した。発達障害が環境次第で緩和されるということも実感できた。 大人組のワークで私が体験した、長谷川先生による心の癒しも貴重な体験だった。記憶ははっきりしない

        • 05. 衝動性優位

          年小の秋、息子が起こした問題で、保育園は息子から目を離さなくなった。息子のやんちゃは日常茶飯事だったが、他の保護者から強いクレームがあったのだ。 「お母さんがしっかり怒らないからよ」と私も注意を受けた。素直に受け止めるつもりだったが、不覚に涙がぼろぼろこぼれた。「一緒にいる時は怒っていないことはないくらいに、ずっと怒り続けている。目の前の息子を可愛いと思えないし、息子からは拒絶しか感じない。」涙しながら話す私に、園長は「発達相談」を勧めた。だが、「活動的で日常動作に特に心配

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        00. ことはじめに

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        • 「虐待連鎖をやめたい」私の10年
          9本
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        記事

          04. 沈殿した記憶

          息子のために、怒鳴らないまともな子育て法を身につけたい…とは言っても、私の自由時間は通勤の往復30分だけだった。今のようにSNSで情報収集するような暇はなく、集中して勉強するような時間も気力もない。毎日の自由時間を、子育て関連本の読書に当てていた。 息子が3歳を過ぎ、夫が息子に暴力をふるうことも起きてきた。夫も自己嫌悪していただろうと思う。子どもを大切に育てたいのに、私も夫も激しい怒りを抑えられない。「もう私達だけでは無理だ」と思い立ち、私が動き出したのは2017年だった。

          04. 沈殿した記憶

          03. 幸運?

          父の死後、心の乱れがおさまらずに心療内科に通うことを考えていた頃、思いがけず新しい命を授かった。戸惑ったけれど、日に日に育つ生命を消す選択肢は浮かばなかったし、それは「予期せぬ幸運」にも思えた。父にもう縛られなくていい、これは人生の転機なのかもしれない、と淡い期待を抱いた。 息子は早産となったが、保育器に入ったのは初日だけ。発育状況が驚くほどしっかりしている、と医師に太鼓判を押された。とはいえ未熟児の息子は、授乳も哺乳瓶で少量ずつ。ミルクを飲んでいる最中に呼吸が止まることが

          02. スイートピーの花

          骨張った頬に、ギョロッとした大きな目。母や私をなじる。いつ、何に怒りだすか分からない。おしゃべりで、虚栄心を満たすための自慢や作り話が大好き。家族も騙して裏切る、詐欺師。反社会的行動を繰り返すかと思えば、自分以外には正義を求める。美談や勧善懲悪を好むロマンチスト…それが父親。 幼少の頃から私は父を恐れていた。なるべく刺激しないように、静かに、笑顔でいることを心がけた。そんな私の気持ちなど知らず、母は「あなたがいつも笑顔で私は気持ちがいい」「辛いときも笑顔でいてほしい」と言っ

          02. スイートピーの花

          01. 生きていく力

          「何のために生きていくの? 消えたい」初めてそう思ったのは14の時。きっかけが何だったのか思い出せない。ある日から数日間涙が止まらず、ぐるぐると同じ言葉が頭を巡っていた。でも自ら命を絶つ勇気はなかった。 次に同じような気持ちになったのは、21の時。その次は28頃と、34頃。それでも、自分を励ましてくれる好きな音楽を聴き、時には大声で歌い、夢中で絵を描き、気の合う友達と笑い合ったりして、騙し騙し生きることはできた。30代前半までは、人生にも仕事にも少しは希望があった。父が死ん

          01. 生きていく力

          10. 長谷川博一先生…どんな人?

          『お母さんはしつけをしないで』が長谷川博一先生との出会い。何年も前に出版された本を私が一方的に読んだだけなのに、先生に自分を理解してもらえたように感じた。自分が子ども時代に経験し、ここまで生きて、母親になって…人生で感じた心のすべてを、理解してくれる人はこの先生しかいないかも…そう思った。 カウンセラーと称する人には、産前も含めればそれまでに8人くらいと話したことがある。でも、こんな感情を抱いた長谷川先生ってどんな人…? ネット検索もしたけれど、具体的に人柄を伝えるような情

          10. 長谷川博一先生…どんな人?