『勇陽』

父は工事現場で働いている。

昔からそれが嫌だった。汗臭くて泥まみれ。

だから、現場には近寄らないようにしていたが

父の仕事の作文を書くことになってしまった。

陽射しが強いある日、遠目から父を見た。

真剣な眼差しと、全身のバランスをとる姿。

汗も拭わず、無駄のない動きを繰り返す。

そうか、懸命に働く者に太陽は降り注ぐのか。

賞賛するように光を当てる。黒い肌はその証。

いつでも脳裏に浮かぶよう、目に焼き付けた。

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