アトピー性皮膚炎の原因になる炎症を防ぐ、副作用が少ない新しい分子標的薬が登場!
こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は会社のサイトにアトピー性皮膚炎の記事を3つ書きました。
①アトピー性皮膚炎の原因「ペリオスチン」が、人工化合物「CP4715」で改善!
②アトピー性皮膚炎発症から赤ちゃんに28日以内の治療で、卵アレルギーを改善。
③1歳になるまでに親の唾液との接触で、アトピー性皮膚炎などの発症リスク低下。
詳しくは、それぞれの記事を読んで頂ければと思います。
全身に湿疹やかゆみが出るアトピー性皮膚炎は、免疫の異常や皮膚のバリアー機能の低下により発症するとされています。2020年に厚生労働省が行なった実態調査ではアトピー性皮膚炎の患者さんの人数は125万人に上り、皮膚疾患の中で最も多いと言われています。
アトピー性皮膚炎の症状の原因と推定される特定のたんぱく質を標的とした新しい治療薬「分子標的薬」が、ここ数年で続々と登場しています。治療薬の選択肢が限定される中で、症状が慢性化して諦めている患者さんも少なくありませんでしたが、治療法を巡る環境は徐々に変化してきています。
今回はアトピー性皮膚炎の新しい「分子標的薬」について説明します。
アトピー性皮膚炎の新たな「分子標的薬」とは?
従来の治療法は、皮膚の表面に塗って炎症を抑えるステロイド薬が主流でした。独協医科大学皮膚科学講座主任教授の井川健さんは「今でもアトピー性皮膚炎の治療の中心が、ステロイド薬であることは変わらないです」と述べます。ですが、中等症から重症の患者さんにはステロイド薬の効果が薄い事例も多い以外にも、正常な細胞にも薬の効能を与えてしまうため、使い過ぎると副作用の懸念が拭えませんでした。
ステロイド薬以外にも免疫の反応を抑制する塗り薬や飲み薬はありませんが、長期的に使用するのは困難だという課題もあります。
そうした中、新しい治療薬として登場したのが「分子標的薬」です。炎症の原因となるたんぱく質「サイトカイン」の機能を抑制する治療薬です。標的を絞るため、これまでの治療薬と比較して副作用の懸念も少なくありません。2018年に初めて販売され、現在は注射薬、塗り薬、飲み薬のトータル9種類が製造承認されています。
注射薬は「生物学的製剤」と言われていて、2週間から1ヵ月に1回、投与します。かゆみや炎症を引き起こす「サイトカイン」の機能を止めます。その反面、塗り薬や飲み薬は「PDE4阻害薬」「JAK阻害薬」というもので、「サイトカイン」に関与する酵素の機能を抑制します。
独協医科大学皮膚科学講座主任教授の井川さんは「どれが優秀かということはなく、患者の年齢や症状で判断していきます」と説明します。
対象は、中等症以上の方で、これまでの治療では症状の改善が困難な患者さんです。独協医科大学皮膚科学講座主任教授の井川さんは「従来の治療では限界があった患者さんにとっては、新しい選択肢ができて、治療の計画が遥かに立てやすくなりました」と述べます。
画像引用・参考:アトピー性皮膚炎に新たな「分子標的薬」が登場 ステロイドと違い炎症の原因を抑える 東京すくすく(2024年)
ですが、課題も
「分子標的薬」の価格も安くはありません。注射薬「デュピルマブ」は、3割負担で1本およそ1万7000円です。患者団体の認定NPO法人日本アレルギー友の会の副理事長も務める女性は、「若い学生の患者さんなどは高くて、治療を続けられない人もいます」と語ります。
「分子標的薬」が余り知られていないこともこの治療薬における課題でもあります。製薬会社サノフィが2023年、アトピー性皮膚炎の患者さん500人に質問すると、中等症以上の患者さんの7割がこの様な新しい治療法があることを知りませんでした。
独協医科大学皮膚科学講座主任教授の井川さんは「『分子標的薬』での治療を途中で諦める患者さんも少なくありません。実際に『分子標的薬』を使用するかは別として、最新の情報をまず認知して頂くことは重要です」と説明しました。
私は額の脂漏性皮膚炎で薬が無くなると貰いに行きますが、私が気付いていないだけなのか、通院する皮膚科ではアトピー性皮膚炎の人を観たことがなく、小中の同級生の女子に、アトピーの子がいたこと位しか、身近には居ませんでした。
ですが、その同級生がアトピーでかゆくてよくかいていたことや、血が滲んだりしていた肌を観ていて今でも忘れませんし、現在も患者さんが非常に多い皮膚の病気でもあって、色んな研究が進んでいると思います。
「分子標的薬」に関しては、脳動脈瘤という会社の記事で書いたこともあったので、名前は知っていましたし、これからの治療薬をリードしていく治療法になると思います。
私は既往歴のもので、高額な治療薬がありますし、治療薬が高いのは、1つあるだけでもかなりの経済的な負担になります。
まだ新しい治療薬ということを考えると、なかなか価格は下がらないと思います。凄く効く薬、でも高い。どちらを取るかということは、私自身も非常に悩ましい問題に感じています。
それでも良い薬は、誰もが届きやすい薬でもあって欲しいと思います。