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第一章 幼稚園行けないよ編

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ムスコの登園拒否をキッカケに、自閉症のこと、幼稚園のこと、行けるようになった経緯をまとめました!
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記事一覧

第1話「ムスコの登園拒否を経験して人生考え直す」の巻

いつか、だれかの、何かの役に立てば…と思いnoteへ記します。

生まれも育ちも京都(ほとんど奈良)の私が、結婚を機に横浜という都会へやってきて、出産し子を持つことで、少しずつ、少しずつ、自分の居場所を得たあたりからお話を始めます。

子どもって説明書なしで生まれてくるんですよねぇ。
だから授乳して、オムツ変えて、離乳食食べさせて、寝かしつけてを毎日毎日繰り返すうちに、なんとかその子が分かってくる

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第2話「入園前からレッテル貼らんでもいいやんか」の巻

幼稚園に入る前(2〜3才頃)にお試し期間があります。
プレと呼んでいて、幼稚園の様子を知るために通う人が多い。
我が家も2つの園をお試しで通っていました。
・A園は家から徒歩5分、キッチリした印象
・B園は自転車で10分、おおらかな印象

このプレでもムスコはムスコらしさを存分に発揮してました。
気になるものは全て触り、窓のロックを解除して脱走を図ったり
先生が絵本を読んでくれても、見向きもしない

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第3話「凸凹を受け入れたのはいいけれど…」の巻

noteに記事を書くにあたり、昔の日記を読み返していたのですが…
今も大変だけど、あの頃はそうとう大変だったわぁ、と。
大変だったことほど笑えるから、不思議ですね。

7月中旬、3歳児健診は夫婦で行きました。
夫に来てもらわないと困るんです。
私は聞いた話を、そのまま人に伝えるのが下手だから。
相手の言葉の意味やニュアンス、そのままを共有したいから。

健診会場でも、落ち着きなく、走り回ってムスコ

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第4話「幼稚園に行くのは私ではない」の巻

前回、療育センターへたどり着く流れが伝えられたので
今回は幼稚園へ入園までの流れをお伝えしていきます。

プレは入園前の年の5月から翌年2月まで通いました。
2つの幼稚園のプレを通って感じた特徴と感想です。

まずB園(おおらかな雰囲気の方)は、親子は常に一緒。
人数がだいたい20組くらい。
弟妹も一緒に受けてる人もいたので、毎回大人数だった。
先生はおばちゃん(ベテランぽい)2人で、やさしくてお

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第5話「何のために幼稚園行かせてんだろ?」の巻

幼稚園に入園する頃のムスコの様子はというと
・目についたものに飛びつく(好奇心が止められない)
・人が多いと舞い上がる(人との距離が近すぎる)
・ルーティンがある(必ずそのやり方じゃないとダメ)
・こだわりが強い(強すぎて自制ができない)
・偏食(野菜は入ってるだけで拒否)
・排便に苦戦している(3〜4日に1回ペース)

逆に、親がスゴイなぁと思っていたのは
・字が読めている(ひらがな、カタカナは

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第6話「積もり積もって大爆発となる(A面)」の巻

二学期になってから、ムスコのある行動が我々を困らせるようになってきました。
おそらくそれは「パニック」と言える症状です。

9月末、区民運動会でカゴを背負った係員に玉を入れる競技に出た時のこと。
玉を入れる気満々なのに、カゴは逃げるし、玉は届かないし…
相当悔しかったのでしょう。競技中半泣きになり、終わった後は父親の膝に抱きついて離れない。
綱引きに出る予定の父が身動き取れず、大泣きで暴れ出したム

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第7話「積もり積もって大爆発となる(B面)」の巻

幼稚園に通い出し色んなお母さんと知り合いになっていくけれど
「ウチの子、自閉症なんです。どうぞよろしく」とは言えませんでした。
言われた方も困るし、自閉症自体どこまで理解があるかもわかりません。
ヒミツにするつもりはないけど、あえて言わないスタンス。
けど、この育てにくさを理解して欲しい気持ちは常にありました。

そんな中、隣クラスでは療育センターに通っている親同士の交流があると知ったのです。クラ

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第8話「導火線に火がついたのは、誰のせい?」の巻

11月に入り、私はますます忙しくなっていました。
クラス委員だったので幼稚園行事(お茶会、餅つき)の準備
療育仲間が集える会の発足準備、そして歯医者にも通い始めたのです。

発達障害を凸凹(デコボコ)と表現することがあり、「凸凹フレンズの会」と名付けることにしました。
園の教室を借り、凸凹ちゃんの親同士の悩み相談や情報交換、他愛ない話ができる場を作ろうと療育仲間と動き始めます。
その対象は、自分た

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第9話「助けを求めちゃダメですか?」の巻

凸凹の会を開催した翌日から、ムスコは輪をかけて幼稚園を拒否するようになりました。
私も無理に行かせるのはやめ、ムスコに寄り添う方を選びました。
ちょうど療育センターで心理の予約が入っていたので、今の現状を聞いてもらい、アドバイスをもらおうと考えていたのです。

この心理の時間が、唯一我々夫婦の心の支えでした。
ムスコは優しい先生とゲーム感覚でテストをする。
この時、ムスコの発達具合を診ているようで

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第10話「あの日、不安をぶちまけて、やっとスタートラインに立った」の巻

ゆっくり、じっくりムスコのペースで事を進めたいと決めた翌日。
また事件が起きたのでした。
朝の時間のない時に無理難題を言われ、私はムスコにキレました。
ただでさえ行きたくない幼稚園なのに、これじゃ行ける気分じゃない。
また休むのも不安がある。「先生に手紙渡すから園に行こう」という理由で
小さな用事を作って園に行くよう仕向けたのです。
【スモールステップ】という方法で、少しずつ行くことを慣らしたいと

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第11話「誰のための発表会なんでしょうね?」の巻

この当時、凸凹の会のLINEグループにムスコの状況を伝えるようにしていた。
同じような状況があれば、この体験が役に立つかもしれないと思って…
ちょうど発表会のリハーサルがあった日のことです。

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園に心の内をぶちまけた翌日(11/28)は、園に行く

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第12話「世の中、色んな救いがあるのねん」の巻

本当にこの時期は精神がズタボロで、ムスコの体調も悪く咳に悩まされた。
ひどい時は、寝具に嘔吐する日もあった。
かかりつけの小児科に、便秘と咳の薬をよくもらいに行っていた。
診察の終わりがけに、先生が引き出しを開け、シールを選ばせてくれる。
あと、帰りに必ずポケモンパンも買わされた。シールが目当てだ。
先生は忙しくても、割とムスコの話に付き合ってくれた。
ムスコにとって小児科は心の拠り所だったんだ

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第13話「波乱万丈すぎた発表会」の巻

なんとか登園拒否は落ち着いたものの、やはり発表会前日は『行きたくない』だったので休んだ。
発表会前夜、我々夫婦の気持ちとしては『発表会は行けなくても仕方ない』だった。
当日も行きたくない様子で、無理せず休むはずでした。
咳をしてたので、朝イチで病院へ夫が連れて行ってくれた。
なんとなく私は制服の準備をしていた。いつ気が変わってもいいように。
病院の帰り『ムスコ発表会行くと言い出したよ!』と夫から電

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第14話「もう幼稚園行きたくない、私もムスコも」の巻

発表会が終わり、二学期も残すところ2週間となった師走の頃
色んなもの傷ついて疲れ切った私は「もう幼稚園行きたくない」でした。
けれどクラス委員だったので、園行事『餅つき』に行かねばならないし
個人面談もある…ホント行きたくねー!の状態でした。

その個人面談も、何をどう話せばいいのか考えるのも苦痛で
前の日の夜、夫に「もう考えても仕方ないないからノープランで行く。泣くかもしれんし、黙って何も言わな

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