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ある年の高校演劇県大会の講評
「横断歩道の真ん中で」
幕開けにジャンプしている熊田の高さにまず感心してしまいました。これは素人じゃないなと思いました。また、陽向の黒板消しのマイムがとても上手でした。全員のセリフも問題なく客席まで伝わっていて、安心して観ていられました。
事の発端は、紀香とゆなのケンカということになるのですが、幼なじみの二人が今ここでなぜケンカしなくてはいけなかったのか? という掘り下げが若干弱く、そのため
ある年の高校演劇県大会の講評
「I WiSH…」
既成の戯曲を選ぶといっても、なかなか簡単ではないのは事実です。基本的に戯曲は売れないので、出版されたとしてもすぐ絶版になってしまうし、そんな発行部数の少ない戯曲を配架している図書館も絶望的に少ないのが現状です。
Amazonなどで探そうとしても、タイトルや作者名を知らないと検索できないので、それも簡単ではありません。なんとか戯曲を探すべく様々な手段を講じたのだと思います。
長年演劇をやってきたわけですが
何かいいことがあったかというと、それはもう数え切れないくらい良いことがあったわけで、それを具体的にどうこう言うと、あっという間に原稿用紙300枚くらいになっちゃうので、ここでは書きません。
ホントは良いことなど書けないんじゃないか? と勘ぐられるのも癪なので、代表的な良いことひとつをあげておきましょう。これが果たして本当に良いことなのかどうなのかについては、みなさんの判断を待ちます。
まず、お金
あの年の盛岡2011パンフ文章
あのとき、わたしたちはみんな当事者でした。街角で、学校で、仕事場で、劇場で、車の中で、自分の家で。そして、目撃者でもありました。直接その目で、テレビの中で、ラジオの声で、ネットの動画で。それだけでなく、傍観者でもありました。何かできることはないか、何かしなければならない、何かできるはずだ。実際に何かできた人もたくさんいたでしょう。しかし、何をしてもその隣には、自分の力の及ばない、ただ、見ているこ
もっとみる岩手公園ものがたりパンフ用文章
第2部あらすじ300字
知事官舎の敷地内にある車夫勘吉の家には、知事邸の女中や近所の女たちがいつも集まっている。ここ最近の話題は、荒れ果てたお城山を公園に、という街中での噂話。勘吉の妻吟子は、知事への進言をお願いするが「女は家のことだけやっていろと」言われ激怒。同じ頃、女中頭の林歌子も、中級武士の家柄として、荒れ果てた城跡に心を痛めていた。さらに北条知事の下で、宴会が増えたため、子作りの暇もない
禁煙フォーラム2019用台本 「タバコ男をやっつけろ」
登場人物 タバコ男
先生
ナース 白鳥
タバコ男登場、頭にタバコのかぶり物をかぶっている。
タバコ男 ここが敵の基地、禁煙外来だな。我々タバコの存在を脅かすこんな禁煙外来をのさばらせとくわけにはいかん、ぶっつぶしてやる!
ナース白鳥、タバコ男の背後から登場。
白鳥 どうなさいました?
タバコ男 うわあ!(やたらとびっくりする)不意打ちとは卑怯なや
劇評 ボーイズドレッシング♯07「うみをおりれば」作・演出/ベロ・シモンズ
赤いナポリタン
本紙編集委員 くらもちひろゆき
食卓に向かい合い、いつもより赤いナポリタンを食べる夫婦の姿。夫に殺されたはずの妻は、復讐なのかそれとも愛情なのか、ともに吸血鬼として生きて行くであろう未来を予感させている。音もなく降りてきた食卓の明かりが、2人だけを照らし出し、この作品は終了する。
ここまで来て初めて「なるほど、吸血鬼という要素は必要不可欠なのだな」と得心がいった。途中までは