贅沢な新卒研修。めっちゃ大変だったけど、めっちゃ楽しかったという話。
こんにちは、Okamuです。
6月末で新卒研修を終えたので、後半の1ヶ月半をメインに、濃すぎた内容を簡単にまとめて振り返ります。正直、こんな研修を受けた新卒は他の会社にはいないのではないか?!と思っています。
ぜひご覧ください!
研修のラストテーマ「ものづくり」
6月末までの2ヶ月半、ビジネス職は『自律』を大きなテーマとしてプログラムを受けてきました。そのラスト1ヶ月半は、「ものづくり」がテーマでした。
受けてきましたと言っても、講師から受講するという訳ではありません。主体は自分たちです。
このものづくりでは、下記のお題が出されました。
『LINEのアプリとChatGPTを活用した、自社として相応しいアプリを開発して、リリースしてください』
このお題に沿う形でのプロダクト開発1ヶ月半が5月中旬にスタートしました。
プロダクト開発でやったこと
1ヶ月半の期間でやったこととして印象に残っていることをいくつかピックアップしました。
プロジェクト憲章作成
ジャーニーマップ作成
WBS作成
UX設計
要件整理
LINE for Business実装
プロンプトエンジニアリング
プレゼン資料作成
①プロジェクト憲章作成
まず初めにプロジェクト憲章を作るようにアドバイスを受けました。
プロジェクト憲章と言われても、当時は何のことか分からず、「プロジェクト憲章とは」とググることから始まりました。
結果的には、上記の項目でプロジェクト憲章を作成しました。
前提条件や制約条件、リスクマネジメントやステークホルダーをしっかりと考えて事前に決めるという行動などは初めてだったので、社会人になったんだなと感じた瞬間でもありました。
②ジャーニーマップ作成
皆さんはジャーニーマップをご存知ですか?これまで作ったことはありますか?
私は今回初めて、ジャーニーマップというものを知り、初めて作りました。
このジャーニーマップは今回UXを考えるタイミングで作成しましたが、作ってみて感じたことは、ビジネスニーズを特定する際に作るべきだったなということです。
ジャーニーマップを作成することで、頭の中を可視化でき、チーム内でも共通認識をとれるからです。
初めて作成しましたが、思っていたよりも的を得たスタイルで作成できました。
ジャーニーマップを作れたことで、カスタマー・ジャーニーマップも作成できたので、今後作る際にも今回の経験を活かせそうです。とても良い経験になりました。
③WBS作成
WBSとは、今年話題になったWBC(World Baseball Classic)でもなければ、テレ東のワールドビジネスサテライトでもなく、Work Breakdown Structure、つまり、作業分解構造図のことを意味します。
これは、プロジェクト管理に欠かせないものです。
やるべきことを最小単位まで分解していきます。見方を変えると、WBSの構成要素をすべてクリアしたら、ゴールに辿り着くことができるということです。
これを作成することで、スケジュールを引くことができ、マイルストーンの期限も設定することができます。
私は普段から計画性があまりないので、こうしてWBSで可視化して期日を決めることは今後の自身の業務においても活きてくると感じています。
④要件整理 ⑤UX設計
要件整理はいくつかの項目で考えました。
上記の中でも特に【UX・使用性要件】と【機能要件】に時間をかけました。
これを考える際は、カスタマー・ジャーニーマップをもとに考えつつ、ビジネスニーズからの関連性や網羅性を意識しながら要件決めを行いました。
ユーザサポートやセキュリティ、データ管理、法律などは私の知識だけでは難しかったため、プロジェクトステークホルダーとしてアサインしていた社内の専門家たちに聞きにいき、助言をいただく場面も多かったです。
⑥LINE for Business実装
要件整理が完了し、仕様設計の段階に入るとともに、LINE公式アカウントを作成し、開発に入りました。
本来プロダクトを開発する際は、仕様設計書を作成し、開発者に渡すのが主ですが、今回は自分たちで開発も行ったため仕様設計とLINEの実装を同時並行で進めました。
同時並行といえど、要件整理は完了していたので、それをもとに網羅的に使用を設計していくという手順だったため、しっかりと前に進めることができたと思います。
実装するにあたり、普段、様々なサービスの公式ラインで送られてくるメッセージの仕組みや裏側の仕掛けが理解できました。
ターゲットにどのようなアクションを促すのかが各サービスの公式ラインでも異なるため、とても勉強にもなりました。
⑦プロンプトエンジニアリング
冒頭に記述した通り、今回はLINEのアプリ×ChatGPTのプロダクトを開発しました。そのため、ChatGPTに入力するプロンプトもしっかり磨き込みました。
とても簡単にいうと、マスタデータやインプットを与え、指定した形式での出力を指示しました。
最終形のプロンプトを作成するまでに幾つかのプラグインを使用したので、GPT-4に初めて触れたのも今回の研修期間でした。GPT-3.5の限界を知り、GPT-4に移行したときに、しっかりとGPT-4の必要性を理解した上でステップアップをできたことが個人的に嬉しく思いました。
⑧プレゼン資料作成
今回は最終的に時間の問題で社内リリースに留まりましたが、研修最後のミッションが経営報告でした。
経営陣に対するプレゼンテーションです。
ズバリこの目的は「開発したプロダクトを新規事業化するため」です。
そのジャッジの場が経営報告会でした。そもそも研修といえど、実践の場としての位置付けなので、ガチのプレゼンです。
プレゼンにあたり、しっかりと資料を作成しました。今回は与えられた10分というプレゼンタイム中に、実際に作成したプロダクトを経営陣に体験していただくという時間を設けたため、限られた時間内で要点をしっかりと伝えることが大切でした。
資料作成の試作段階においては、研修マネージャーの助言もあり、資料作成AIを試験的に初めて使ってみました。正直、資料作成AIを舐めていた自分が恥ずかしくなるほどの精度でした(このことはまた別のnoteにまとめますので、そちらも楽しみにしていてください^^)。
今の技術は本当にすごいですね。自分が知らないだけで無料で使いこなせるすごい技術はまだまだたくさんあるんだろうなと感じた瞬間でもありました。
プロジェクトマネージャーとして
今回この1ヶ月半、私はプロダクト開発にあたり、プロジェクトマネージャーを務めさせていただきました。
最初は、プロジェクトマネジメントの意味も分からず、ググったり、本を読んだりするところから始まりました。
マネージャーといえど、今回のチームメンバーは多くなく、私と同期1名、研修マネージャー1名です。
人数が多ければ多いほどマネージャーとして統率をとることは難しいと言われますが、人数が少ないからと言って、難しくないわけではないと今回感じました。
研修マネージャーには「『QCD』を意識してプロジェクトをマネジメントしていくように」と助言をいただき、その意識でプロジェクトを進めました。
プロジェクトマネージャーの責任を単純化すると、納期までに目的や目標を達成させるために、要求事項(品質や費用を含む)を満たす成果物を納品することです。この責任の中にQCDが入ってきます。
そのため、プロジェクマネージャーはQCDの観点を持つことがとても重要です。
今回の場合は、【C】に当たる費用(≒人件費)が決められていました。これ以上に、チームメンバーを増やすことは不可能であるとのことから、コストは変動しません。
そうなると、【Q】のクオリティあるいは【D】のデリバリーをうまく操りながらゴールに着地させる必要がありました。
プロダクトの全体構想は見えている中で、今回のプロジェクトでは何をやって何をやらないのかというスコープを決めることが求められていました。
クオリティを操るということです。また、プロジェクトというものは有期的です。メンバーに割り振ったタスクの進捗度合いに応じて、クオリティはもとよりデリバリーに影響が生じてきます。
プロジェクトメンバーが少ないことにより、メンバーのタスクの進捗度合いによってプロジェクトの進捗が良くも悪くも大きく左右してくることを実感しました。この見積もりを的確にすることは難しいですが、ある程度しっかりと予測した上でプロジェクトを進めることが大事だと学びました。
今回は自分のヨミが甘く、まだまだ未熟者だと実感したとともに伸び代を感じることができました。
研修を終えて2週間経ってみて
研修を終え、気づけば2週間が経っていました。
ちなみに今は事業部でオンボーディングを受けています。来週には、自身の業務が本格稼働となります。
2週間経ってみて感じることは、「この研修が贅沢すぎた。楽しすぎた。」ということです。
スタートアップという環境で即戦力になることが求められる中、私たちの今後も考慮してくださり、社会人としての『自律』、自社に閉じることなく、社外でも活躍できる人になれるようにと、プログラムを一から作ってくださりました。
研修マネージャーは人事ではなく、普段はPdMとして活躍されている方です。普段の業務の傍ら自分たちにもかなりの時間を割いてくださっていました。ありがたすぎる環境です。贅沢すぎます。
新規事業立案みたいなものはよくありますし、就活時にサマーインターンでも経験させてくださる企業さんはありますよね。しかし、今回は立案ではなく、実際にプロジェクト憲章から始まり開発をするところまで経験させていただきました。だからこそ経営陣へのプレゼンでも実際にプロダクトに触ってもらうという時間を設けることができました。本当に貴重な経験でした。
それに、研修終了直後にすでに「楽しかった!!!」という感情を抱いていましたが、2週間経ってもやっぱり楽しかったなとしみじみ感じています。
現在は1週間同じ業務をしています。ルーティーンのような一面もあるためか、正直超大変だったプロダクト開発の方が個人的には好きだったなと感じています。
脳みそをフル回転させ続けることに楽しさを感じるんだなと自分の強みや好きなことなどに気づけた研修期間であったと振り返って思います。
とてもありがたい環境下で様々な実践を通してたくさんのことを学びました。とっても大変だったけれど、とっても充実していて楽しかった2ヶ月半でした。
この経験を糧にしっかりと次に繋げていこうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。もし宜しければスキを押してくださると嬉しいです^^
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