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18歳差の彼とのはなし

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恋人とのはなし。日常、ときどきジェネレーションギャップ。
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とある文学部生の独白

とある文学部生の独白

「文学部に行ってどうするのか」
「行ったところで役に立つのか」
今までたくさん言われてきたし、私もどう答えたものかたくさん悩んできた。多分、文学部に属す、属していた方々で言われたことあるよという方も多いのではないだろうか。

これまでの私の回答としては、
「好きでやっているのだから放っておいてくれ」
である。
本当は、三浦しをん氏の『きみはポラリス』より「骨片」という作品を引っ張ってきて、これを読

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あなたの好き嫌いはどこから?

あなたの好き嫌いはどこから?

あなたは食べ物の好き嫌いがあるだろうか。私は結構ある。食物アレルギーもないし、少しずつ苦手なものは減ってきているけれど、それでもまだだめなものがある。
しかも、よりによって私が嫌いなものは彼氏の好きなものが大半。食の美味しさを分かち合えなかったり、食べるものの偏りがあったりして本当に申し訳ないと思う。同時に、ちょっと冗談半分に責めるものの、無理に食べなくて良いのだと言ってくれるので頭が上がらない。

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琥珀色の熟女

琥珀色の熟女

日曜日に、映画「マザーウォーター」を観ました。恋人のアマプラ加入の恩恵を受け、一緒に観ていた。カモメ食堂シリーズと呼ばれる、パセリ商会の作品。起承転結がほとんどなく、淡々と過ぎる日常をそのまま切り取ったような作品で、好き嫌いは分かれるだろうけれど私は結構こういうタイプの物語は好きです。

ほんの少しネタバレになるかもしれないが、この物語にはサントリーのウイスキーである山崎が出てくる。この1年半ほど

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つくる、つめる、つつむ

つくる、つめる、つつむ

というと、何だと思います?

私は、お弁当という言葉にこの3つの言葉を連想します。
お弁当を作ってもらい始めたのは保育園のときだったろうか。母は可愛いことをする人で、小さく丸めた一口大のおにぎりに、わざわざいろんな形の穴あけパンチで型抜いた海苔を張り付けたり、くるくると巻かれた渦巻状のジャムや卵のサンドイッチがカラフルに詰められていたり。

中でも鮮明に覚えているのが、私の顔を模しておにぎりを作っ

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いっぱい食べる君が好き

いっぱい食べる君が好き

某ダイエットサプリのCMでおなじみの「いっぱい食べる君が好き」という宣伝文句。商業用のセリフかもしれないけれど、私はこれに同意する。

いっぱい食べる人が好きです。正確には、大食い番組を見るのが好きなのではなく、普通の人よりちょっと(?)多めに食べる人を見るのが好き、ということだ。大体そういう人は美味しそうに食べるし、食べっぷりは見ていて気持ちが良いのです。

うちの弟などもかなり食べる方だ。小学

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たばこのはなし

たばこのはなし

好きなアーティストが、喫煙者の肩身が狭くなったものだと苦笑いしていた。ここ数年で分煙が進んだことは、良いことだなと思っています。吸わない人への配慮はやはり必要だし、たばこが嫌いな人も多いでしょう。健康な体を大事にする人が増えてきた。

こんな世の中になってきたけれど、私はたばこを嫌いになれない。幼い頃から祖父が吹くピースの煙で遊んできた身、付き合いは意外と長いです。祖父はずっと銘柄を変えず、黄色い

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カレンダーイベントの無い日常

カレンダーイベントの無い日常

今日は世の中ホワイトデーですね。3倍のお返しが飛び交い、TwitterのTLにもホワイトデー関連の呟きがバレンタインデーほどではないものの流れてくる。本日めでたく結ばれる方たちもいるかもしれません。

私と彼も「恋人」とくくられる存在の端くれでありますが、私たちの間にホワイトデーは存在しない。バレンタインデーもない。そういやクリスマスもない。私たちの過ごす時間には、カレンダーイベントという起伏がほ

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39歳男性、スキンケア始めました

39歳男性、スキンケア始めました

1月某日、恋人が突然、化粧水と乳液を使い始めました。以前やっていた時期もあるものの、結局面倒になってやめたと言っていたのに、どういう心境の変化があったのか。確かに元々肌が強い方ではなく、長時間外に出るときは日焼け止めを塗り、乾燥対策として冬場は顔にも塗れるタイプのボディークリームを使ってはいました。別に本人はそれで充分そうだったので私から何も言うことはなかったです。 

それに、彼には美学と言うほ

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