kent sekine 関根 健人

'93年生まれ。詩を書いています。

kent sekine 関根 健人

'93年生まれ。詩を書いています。

記事一覧

自己紹介に代えて(好きな音楽編)

今回は、9人(組)のアーティストを紹介します。 興味を持ってもらえたら幸いです。 なお、各々の紹介文は一部を除き、歌詞のことを中心に書いています。 それは、演奏に…

自己紹介に代えて(好きな漫画編)

今回は好きな漫画を10つほど紹介します。 もし興味があれば読んでみてください。 好きな漫画10撰1. 入江亜季『乱と灰色の世界』 日常にまぶした魔法の煌めき。まっすぐ人…

自己紹介に代えて(好きな映画編)

今回は好きな映画を11つほど紹介します。 もし興味があれば観てみてください。 好きな映画11撰1. ヤン・シュヴァンクマイエル『Alice』 甘美な悪夢。キュートでグロテス…

自己紹介に代えて(好きな小説・エッセイ編)

今回は、私が好きな小説・エッセイを15冊ほど紹介します。 もし興味があれば読んでみてください。 好きな小説・エッセイ15撰1. 川端康成『雪国』 今まで出会ったなかで…

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)を読む② ー退屈さとセクシュアリティ

小説を読むということ、読まれるということ 村上春樹は、以下のように話している。私の大好きな文章だ。  小説を読むうえで「大事なことは固定の中にではなく、推移の中…

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)を読む①

はじめに ーー村上春樹の”読み方” はっきりと言ってしまえば、私は、村上春樹の小説がよくわからない。  文学部生だった頃は、冗談で「彼の小説はコーヒーを淹れ、パ…

自己紹介に代えて(好きな音楽編)

自己紹介に代えて(好きな音楽編)

今回は、9人(組)のアーティストを紹介します。
興味を持ってもらえたら幸いです。

なお、各々の紹介文は一部を除き、歌詞のことを中心に書いています。
それは、演奏について専門的なことはなにも分からないということ、やはり音楽を聴くときに歌詞を大切にして聴いてきたということを感じたからです。

1. ふくろうず自分の分身って言ってもいいほど感情を代弁してくれる内田万里のさびしさ、かなしみが散りばめら

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自己紹介に代えて(好きな漫画編)

自己紹介に代えて(好きな漫画編)

今回は好きな漫画を10つほど紹介します。
もし興味があれば読んでみてください。

好きな漫画10撰1. 入江亜季『乱と灰色の世界』

日常にまぶした魔法の煌めき。まっすぐ人を好きになる眩しさと強さを描く

2. 鎌谷悠希『しまなみ誰そ彼』

LGBTQIAの人たちと、"ただ"生きていくためにはどうすればいいのか。答えは出ない。悩み続ける、それでいいのだと思う

3. 樋口大輔『ホイッスル!』

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自己紹介に代えて(好きな映画編)

自己紹介に代えて(好きな映画編)

今回は好きな映画を11つほど紹介します。
もし興味があれば観てみてください。

好きな映画11撰1. ヤン・シュヴァンクマイエル『Alice』

甘美な悪夢。キュートでグロテスクな世界。
「不思議の国のアリス」史上、最高のリメイク

2. ソフィア・コッポラ『SOMEWHERE』

ダメ男のもとに舞い降りる、エル・ファニングの妖精のような透明感

3. ヴィム・ヴェンダース『都会のアリス』

アイ

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自己紹介に代えて(好きな小説・エッセイ編)

自己紹介に代えて(好きな小説・エッセイ編)

今回は、私が好きな小説・エッセイを15冊ほど紹介します。
もし興味があれば読んでみてください。

好きな小説・エッセイ15撰1. 川端康成『雪国』

今まで出会ったなかで、もっともかなしく、もっともうつくしい小説

2. 川端康成『みづうみ』

人と人とがつながることの難しさ、刹那の交感のうつくしさを描く、川端文学の真骨頂

3. 吉行淳之介『原色の街・驟雨』

性をとおして、人間が持つ心の襞を理

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村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)を読む② ー退屈さとセクシュアリティ

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)を読む② ー退屈さとセクシュアリティ

小説を読むということ、読まれるということ 村上春樹は、以下のように話している。私の大好きな文章だ。

 小説を読むうえで「大事なことは固定の中にではなく、推移の中に」あるというのは、非常に示唆的な言葉であると思う。
 小説の構造を言語化し、様々な視点から位置づけを行うのが文学研究であり、私自身も過去に研究に携わっていた身ではあるため、その意義や有用性を否定するわけではない。
 しかしながら、村上春

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村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)を読む①

村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」(新潮文庫)を読む①

はじめに ーー村上春樹の”読み方” はっきりと言ってしまえば、私は、村上春樹の小説がよくわからない。
 文学部生だった頃は、冗談で「彼の小説はコーヒーを淹れ、パスタを茹で、熱いシャワーを浴び、女性を抱いてばかりいる」と、よく友人に言っていたものだ。
 実際、村上春樹の小説はどこか掴みどころがなく、まるで身体を抜けてゆく風のようで、読後にはぼやけた印象しか残らない。ただ、日常のふとした瞬間に、彼の世

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