今回は、私が好きな小説・エッセイを15冊ほど紹介します。
もし興味があれば読んでみてください。
好きな小説・エッセイ15撰
1. 川端康成『雪国』
今まで出会ったなかで、もっともかなしく、もっともうつくしい小説
2. 川端康成『みづうみ』
人と人とがつながることの難しさ、刹那の交感のうつくしさを描く、川端文学の真骨頂
3. 吉行淳之介『原色の街・驟雨』
性をとおして、人間が持つ心の襞を理知的な目で見つめる、吉行文学の代表作
4. 安部公房『カンガルー・ノート』
超現実的な世界を緻密に、ユーモラスに構築する、唯一無二のストーリーテリング
5. 村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』
生死とは、善悪とは、世界と自己とは。読後も胸のなかで生長してゆく一つの”年代記”
6. 川上未映子『愛の夢とか』
小さきものに光をあてた小品集。ささやかながらも、繊細でやわらかで、確かな音色を響かせる
7. 上田岳弘『太陽・惑星』
怪物的想像力の錬金術師が、宇宙的スケールのなかに物語を紡いでゆくデビュー作
8. 志村ふくみ『一色一生』
うつくしい文章。流麗で、ゆたかで、あたかかく、凛とした作者の姿を思わせる
9. 多和田葉子『エクソフォニー』
ことばとは何か。多和田文学を解きほぐす鍵となるエッセー
10. 佐藤友哉『エナメルを塗った魂の比重』
十代の私が憧れた、”ユヤタン”のエンタメ力とキャラ造形。<鏡家サーガ>はもっと評価されるべきだ!
11. 伊坂幸太郎『ラッシュライフ』
洒脱な会話。完璧なプロット。エンタメ小説の粋はここにある
12. 森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』
森見が創り出した”京都という魔法”への限りない憧憬を、高校生の私は抱いた
13. 舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』
圧倒的カオス。圧倒的コスモス。もう、なにがなんだかわからない!!!
14. J.D.サリンジャー、村上春樹訳『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
ティーンエイジャーのバイブル。ラストシーンはいつまでも私に降り注ぎ、まわりつづける
15. J.D.サリンジャー、村上春樹訳『フラニーとズーイー』
人が対話するということの可能性を、この本は示してくれる