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姫崎ゆーの心に響いたnote

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noteの本棚の姉妹マガジン心の琴線にふれたnoteを追加していきます。
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#自己啓発

生きている実感がほしくて

生きている実感がほしくて

雨を聴く、雨を耳で、生きている実感がほしくて

2年前の夏
コロナウイルスに感染したわたしは、友達から聞いていた話とまるで違って無症状だった
毎朝保健所から健康観察の電話があっても
特にこれといった症状がない

ただ、ひたすら自室に隔離され
ウイルス感染した弟とそれぞれが2階にこもり
実家にはお風呂が1つしかないので
母に感染させないよう気遣いした

ウイルス感染より、ヒマ死にするかと思った

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暑さが胸に刺さる

暑さが胸に刺さる

炎天下に溶けゆく影
猛暑が肌に刺さる

浜辺で聞こえる子どもたちの笑い声
夏ならではが 気持ちを満たす

あさがおが鮮やかに咲く
ここにも夏ならではの美しさが溢れる

海に広がるきらめき

遠くで聴こえる船の汽笛
音が思い出を運ぶ

海鳴りの音 波打つ心を奪われる瞬間
切なさがわたしを揺さぶる

「嫌いな人のようになりたくない」

過剰なエネルギー配分を置いている

暑い日差し
夏に溶け込む甘い罠

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小説: ペトリコールの共鳴 ②

小説: ペトリコールの共鳴 ②

←前半                  

第二話 一途に相手を想い過ぎ
布団から顔を出すのが、昨夜から愛羅に変わった。

キンクマが死に、俺は掌に乗せて涙を流すと、
「ネズミなんて汚い」
愛羅はキンクマをトイレに流してしまった。

「タツジュンさん、あなたは洗脳されてます。
動物は畜生です。ペットの葬式は搾取ですよ。
こうして自然に還すのが、普通で
真っ当な人間がするべきことです」

今朝まで

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小説:ペトリコールの共鳴 ①

小説:ペトリコールの共鳴 ①

【あらすじ】

妻の遥香が死去し、深い悲しみに包まれたタツジュンの前に、まさかのことが起きる。亡くなった妻の生まれ変わりのようなハムスター"キンクマ"が話しかけてきたのだ。キンクマの言葉に導かれるタツジュンは少しずつ心の重荷を下ろす。

しかし、SNSで出会った謎の女性"愛羅"が、タツジュンの生活に変化を及ぼし始める。愛羅の本性は一癖ある人物で、遂にはタツジュンを危険な状況に追い込む。

そんな中

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詩: 今こんな気分

詩: 今こんな気分

世界の彩りは
喜びと憂いが交差して起こる

ひと降りの雨に命の尊さ
ひと降りの雨に命の脆さ

濡れた路地に広がる静謐
生命の途上で息遣いを交わし
時は来て 
そして去る

集う人々の笑みや涙
雨に打たれ濡れても
それぞれの魂がここに宿る

喜びが宙に舞い上がる
雨が祝福に変わる
心が潤い輝きを生む

傷みが芽生える懐
喪失の痛みが心に刻まれる音
雨が涙となって落ちる頃

雨駆ける生命の神秘をまとい

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青空人間と災害人間と

青空人間と災害人間と

老若男女問わず
「この人、好きだな」感じる人がいる

無条件に好きな人は、わたしを受け入れてくれる人

わたしが好きだと思う人達には共通点があり
嫌われる要素がない・少ない
青空のように澄んでいる、心穏やかな人

自分の軸がブレることなく
周囲と上手にコミュニケーションを取りながら
流されない強い意思を感じ
話に耳を傾けながら、一瞬一瞬を楽しんでいる

和みや癒しの天才だと思う

凄いなと感心する

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伊達にお姉ちゃんはやってない

伊達にお姉ちゃんはやってない

午後の着信は、弟が救急搬送された内容で
スマホの向こうから脳梗塞だと告げられた

うちは、脳家系とガン家系で
「弟は脳だったか」
こんなことを考えながら病院へ向かう

日曜日
弟が特大のボストンバッグに荷物を詰め
「何かあったら、よろしく」
豊後水道を震源地にした地震のあとで
柄にもなくナーバスになっているのか
わたしは適度な返事をしておいた

救急外来で1時間ほど待たされて
処置室へ通されると

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黄昏まだ先のこと

黄昏まだ先のこと

猫の奈々へ
たまにはあなたへ詩を贈ろう

もうすぐ17歳
奈々は若くはない
グレーの毛並みには白髪が混じり
でも緑色の目は輝きを持つ

奈々は鮮やかな存在を放ち
掴みどころのない在り方は
心地よい距離感でわたしに欠かせない

寝るとき
わたしはあなたへ手を差し出す
あなたは手のひらを枕にし
朝になるとお尻を乗せている

奈々が冷たく感じる

奈々、冷たいってなんだろうな
わたしは今でも言われてしま

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いじめっ子天国

いじめっ子天国

昔の上司が誕生日だと気づいた

当時、上司は御令嬢のなりゆきを心配され
悩んでいた
御令嬢は教師で
自身の受け持ちが学級崩壊し、うつ病に陥った

学級崩壊に至った原因はクラスのイジメだった

クラスにはイジメがあり、親分児童が子分を従え
好き放題だったという
イジメられた児童は不登校になり
教師が親分児童を叱っても聞く耳を持たない

教師は、子分児童を集めて叱ったところ
子分児童が堪りかねて親分児

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4月1日のラブレター

4月1日のラブレター

辛いことの中にも、気づきがあり
辛いことの中にも、喜びはあり
楽しいことの中にも、仕掛けはあり
楽しいことの中にも、失意があり

わたしはあなたを愛していると気づく

あなたはどうなんだろう

あなたが辛さに直面したとき
あなたが痛みで立てず、声を抑え
最初にわたしへ電話をくれるのかな

わたしへ話すと不安が緩和するだけではなく
わたしはあなたを
見捨てないと信じているのかな

あなたが何らかの罪

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世界中がまろやかな桜色に包まれる日

世界中がまろやかな桜色に包まれる日

桜色は桜の花びらだけではなく
開花を待つ桜の木がほんのり桜色に見える

「もう少しで咲きますよ」
どの木が桜か分からなくても
樹皮が浮かび上がり、ここだと教えてくれる

生きているものの健気さは心を打つ

「日本人は桜が好き」
これは固定観念で、桜が苦手な人も一定数いて
春になると桜を忌み嫌う投稿が目に留まり
自分と異なる意見を読みながら参考にする
異論や反論はない、人は人

冬の晴れた日
散歩道

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良心がなければなんでもできる

良心がなければなんでもできる


社会学の中で
「良心があるから悩む
良心がなければなんでもできる
良心があるからできないことがあるんだ」

「自分を高めるとは、悩みの次元を高めること」

教授が話すことを、車内の道中に置き換え
なんとなく理解したつもりでいた

社会経験のないわたしは
車内に高齢者が乗ってくると席を譲り
「人を年寄り扱いするな」
車両中に聞こえそうなほど大声でお叱りを受けた

それからは
耳には常にウォークマ

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「たかが」は「されど」に繋がる

「たかが」は「されど」に繋がる

SNSを眺めると、最近頻繁に炎上している

先日なら
車椅子ユーザーがイオンシネマに謝罪させた件
車椅子ユーザーを擁護した元俳優の意見も炎上した

その前は
頂き女子・りりちゃんの求刑が重い
男女差別との意見も炎上した

正直、炎上元になった案件に興味がなく
知らないも同然だった
元になったものが引き金で炎上したのが興味深く
擁護派の意見は
「物事を軽く考えてるなぁ」だった

どちらの炎上も
「認

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イジメのはなし、一旦結論

イジメのはなし、一旦結論

2月にわたしは自分が
自己愛性パーソナリティ障害かサイコパスか
正式に精神科へ診断を求めた

結果は違っていた

医師曰く
「そういったのは病気じゃなく、性格
病質がある本人が障害があるなど疑わない
自分は普通と思ってるものです
大概は病質のある人の家族が相談に来て
でも、自己愛性パーソナリティ障害にしろ
治す薬がないんですよ」

◇◆◇
いつとは書けないが
うちの近所で生徒が相次いで自死した

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