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映画、俳句の玉手箱

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映画に関すること、俳句に関することを書いています。
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#映画

「マイブロークンマリコ」~天職と感じた女優~

「マイブロークンマリコ」~天職と感じた女優~

 NHKの朝ドラ女優には、「はかない、はんなり、はつらつ」の3Hが必要だ、と知人のY氏がフェイスブックに投稿されており、なるほどなあと思いました。若手女優に置き換えると3Hは、「はかない、はにかみ、はつらつ」になり、それを満たす演技力のあるのは誰だろうと考えると、わたしは一番に永野芽郁さんを思いました。
 去年公開の「そしてバトンは渡された」での主人公の演技は、そのたたずまいだけで絵になりました。

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「少年の君」を観て

「少年の君」を観て

 香港出身のデレク・ツァン監督作品です。香港・中国合作となっています。冒頭と最後に、中国当局をたたえたような道徳的な字幕が入って、格差社会、受験戦争、いじめ問題を取り扱った社会派映画となっていますが、一方で、まぎれもない純愛で、ラブ・ストーリーとしても秀逸な作品でした。(画像は、eiga.comさんより借りました)

1.主要な登場人物

☆主人公・チェン・ニェン(チョウ・ドンユィ)

地方都市の

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「旅立つ息子へ」~涙さそう父から息子への愛情~

「旅立つ息子へ」~涙さそう父から息子への愛情~

☆旅立つ息子へ(ニル・ベルクマン監督、イタリア・イスラエル合作映画)

 深田監督が、「日本のミニシアターほど、全世界の映画が観られる国も少ない」と以前、出町座での舞台挨拶のおりに、おっしゃっていました。ミニシアターに感謝です。以前観たイラン映画のなかには、政治情勢やイスラム教を知っていると理解が深まるものもありましたが、この映画は、全世界普遍の、父と子の愛情物語でした。

 息子のために人生を捧

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花束みたいな恋をした

花束みたいな恋をした

 土井裕泰監督の「花束みたない恋をした」が好調だそうです。1月29日に公開され、2月末で観客動員130万人、20億円を突破する勢いだそうです。(映画ログプラス調べ)坂元裕二氏の脚本は、2015年から2020年、出会ってから別れるまでの男女を描いており、等身大で共感という声も聞こえますが、かなり好きなカルチャーが偏っているような・・・。読書、映画、漫画、音楽といったカルチャーの趣味が合う人を好きにな

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映画の玉手箱②~「2020毎日映画コンクール」

映画の玉手箱②~「2020毎日映画コンクール」

 昨日、2020年度毎日映画コンクールの発表がありました。主要部門の受賞作品です。

日本映画大賞『MOTHER マザー』(大森立嗣監督)
日本映画優秀賞『アンダードッグ』(武正晴監督)
外国映画ベストワン賞『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)
男優主演賞 森山未來『アンダードッグ』
女優主演賞 水川あさみ『喜劇 愛妻物語』
男優助演賞 宇野祥平『罪の声』
女優助演賞 蒔田彩珠『朝が来

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