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読書と平凡な日常

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本の紹介と感想、そこから選出したテーマによるエッセイをほぼ毎日書きます!!!!
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#ミステリー

読書と平凡な日常43 運命という罠

読書と平凡な日常43 運命という罠

 どうも、紅りんごです。読書の秋……グダグダしている内に冬に差し掛かりつつあるので、急いでしたためる次第です。それでは、43冊目となる作品はこちら。

 43冊目は有名ミステリ作家によるアンソロジー『神様の罠』。運命に翻弄される人間、彼らの特異な人生が描かれる作品です。今回は、各話を順を追って紹介していきたいと思います。

 1話目は、乾くるみ「夫の余命」。病院の屋上から飛び降りた女。その脳裏に浮

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読書と平凡な日常41 良薬は口に苦し

 どうも、紅りんごです。昨日からロミオとジュリエットを読んでいて、今日読み終えました。憎しみを歌い、悲しみを歌い、そして愛を歌う。きっと原本をスラスラと読めたら楽しいだろうな……と思いました。ジュリエットを仮死状態にさせた薬、そしてロミオを死へと導いた毒薬。薬も過ぎれば毒となる。今日はそんな作品を紹介します。

 41冊目は中山七里『ヒートアップ』。特殊体質の捜査官と頭脳派ヤクザの異色のタッグが違

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読書と平凡な日常40 曖昧三センチ

読書と平凡な日常40 曖昧三センチ

 どうも、紅りんごです。今日一日しゃっくりが全く止まらなくて、と書いている内にしゃくりが止まってました。助かりました、息を止めてても止められないですからね。びっくりすると止まる、とも言うので今日は驚愕の結末が待つ作品を紹介します。

 40冊目は辻村深月『盲目的な恋と友情』。吹奏楽部に所属する女子二人、固い友情で結ばれている二人だったが、美しい方の一人が指揮者と恋に落ちたことによって、二人の友情は

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読書と平凡な日常39 SUN

読書と平凡な日常39 SUN

 どうも、紅りんごです。最近は、太陽の光もだんだんと弱弱しくなってきて少し悲しいです。まぁ、それでも夕陽は綺麗なままですね。今日はそんな日が落ちる頃に関わる作品です。

 39冊目は湊かなえ『落日』。有名映画監督は、過去の思い出を映画にするために、五流脚本家真尋に調査を依頼する。とある事情を抱える真尋と監督、何の接点もない二人の人生は、調査を進める内に交わり、驚きの真相が明らかとなる。過去を乗り越

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読書と平凡な日常38 七つの大罪

読書と平凡な日常38 七つの大罪

 どうも、紅りんごです。昨日は大わらわで更新できていませんでした。質を保つために、更新頻度をもう少し下げようかな、とも思います。それでは、どうぞ。

 38冊目は中山七里『カインの傲慢』。十代の少年の相次ぐ不審死、彼らに共通しているのは、肝臓が一部切除されていたということ。事件を追う犬養は留学生問題、そして臓器移植問題へと足を踏み入れていくことになる。

 カイン、確か前に紹介した芦沢央さんの作品

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読書と平凡な日常36 黄泉がえりと冥界くだり

読書と平凡な日常36 黄泉がえりと冥界くだり

 どうも、紅りんごです。ギチギチに詰まった時間割、ようやく始まった授業にへとへとの毎日。眠気眼をこすりながら更新していきます。

 36冊目は綾辻行人『Another2001』。Anotherシリーズ三作目である本作は、全二作の集大成となっている作品。(更に次回作の構想もあるみたいです。)本作では、更に呪いの本質について切り込まれており、世界観がより分かりやすくなりました。これからどんな展開してい

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読書と平凡な日常30 後の祭り

読書と平凡な日常30 後の祭り

 どうも、紅りんごです。秋と言えば、食欲の秋、読書の秋、そして運動会に学園祭。少しずついい方向へと転換しつつあるコロナ禍ですが、それでも各イベントは中止されたり、オンラインでの開催がされたりしていることが多いです。今日はそんな今は無き華やかな学園祭を彷彿とさせる作品を紹介します。

 30冊目は米澤穂信『クドリャフカの順番』。(奉太郎と里志の会話については曖昧な記憶なので、確かではないです。)手違

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読書と平凡な日常29 北極星

読書と平凡な日常29 北極星

 どうも、紅りんごです。そろそろ新しいバイトを探さないと、と思い立ち、今日の午後はそこに時間を費やしていました。給与から勤務時間までくまなく調べないと良いバイトは見つからないので、かなり疲れました。そういう時って思うんですよね。「短時間でめちゃくちゃ高収入のバイトないかなぁ」って。今日紹介するのはそんな高収入バイトに関する作品です。

 29冊目は米澤穂信『インシテミル』。様々な思惑を持っていかに

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読書と平凡な日常28 伝統と惰性

読書と平凡な日常28 伝統と惰性

 どうも、紅りんごです。今日は友人たちと落花生を茹で、りんごと共に摘まみました。茹でたての落花生はジャガイモに似た食感で、私のよく知るピーナッツとは大きく異なっていました。まぁ、きちんと味付けすれば美味しかったのでノープロブレムですが。
 つまみがあれば話は進む。話が母校に触れた折、私は自分が学校文集を製作する立場だったことを思い返していました。偶然にも、今日紹介するのも、そんな文集に関わる作品で

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