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太極拳の前に【基本の基本】 その3-2

2.両足を揃えたところから、一歩前に足を出す方法

 下図のように、両足を揃えた状態から右足を一歩出すときの、基本的な説明を書いていきます。

足を正しく揃えている左図から、一歩左足を出した右図

 片足を前に出すときに、図3のように間違った形になるのは人間の基本である「歩く」ということを忘れているからです。太極拳だから、特殊なことをやっていると思って、先生の言う通り「川(足幅と取るという意味)をまたいで足を45度で前に足を出す」のです。それも体を正面向いたまま、足を出してしまいます。だから、だから体が微妙に左に捻じれて失敗するのです。

図3 間違った足の形(結局、川ができてない)


 実は「45度に足を出す」と考えるよりは「45度の方向に歩こう」と考えればいいのです。すると、体がやや左を向いて(足の出す方向を向いて)足が出るので、自然と足の間に川(間隔のことですが)ができて正しい足の出し方になるのです。

 もう少し、詳しく説明します。45度方向を向いて歩こうとしたときの行動を良く観察すると、45度方向に腰を回しながら足を45度方向に出しています。ということは、体を45度回してから、普通に歩くように足を出せば正しい足の形になるのです。逆に言うと、体を正面向いたまま足を出すので間違った足の形になるということです。

左が正しい足の形 右は幅が取れていない

 練習は「体を45度回す、そして足を前に出す」ということを繰り返して、正しい足の感覚をつかみましょう。そして、いつも、どんなときにもその感覚で足を出せるようにしましょう。どうしてもうまくいかないと感じたら、太極拳を離れて、45度の方向に普通に歩く練習をたくさんすればいいでしょう。

 実際に太極拳をするときは、出す足をやや浮かせて、腰(身体)を45度回しながら足を出します。決して45度体を回してから、足を出すのではありません。慣れてきたら、そこの違いに注意して、身体を45度になるように回しながら足を出しましょう。


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