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アジアさすらいー中国編

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15年前に実際にアジアを旅した時の回想録です。はじめは中国編から。当時の日記で語られている出来事を振り返っています。様々なトラブルや発見があったので暇な人は是非読んでください!
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#旅日記

アジアさすらいの日々ー中国編⑪(見当たらないビザと受付の女の子)

アジアさすらいの日々ー中国編⑪(見当たらないビザと受付の女の子)

<前回までの旅>
…中国入国4日目、僕は日本からの荷物をバックパックに詰め、早くも無錫を発つ事を決めた。4時間後の列車の切符を買い、動物園を通り抜け、目に留まったケンタッキーで快適に過ごした。そして駅を間違えながらも電車に乗り込み、向かったのは南京。ホステル周辺は繁華街で心躍ったのも束の間、ホステルではビザと入国スタンプが押された紙を紛失したことが発覚。それがないならこのホステルには泊まれないと受

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アジアさすらいの日々ー中国編⑩(旅の荷物/次の土地へ)

アジアさすらいの日々ー中国編⑩(旅の荷物/次の土地へ)

<前回までの旅>
…中国入国3日目の夜は無錫で過ごした。上海では船で出会った他のバックパッカーと料理や雑技団を堪能し、一人になって訪れた蘇州では電車の中で出会った男の子の家に行くことになった。ただ僕は恐怖心からその場を逃げ出し、無錫行きの電車に乗り込んだ。無錫の夜は静かで、僕はようやく心の底から安心するのだった。

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9月25日(日)

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アジアさすらいの日々ー中国編⑦(蘇州郊外での体験:悦楽と恐怖)

アジアさすらいの日々ー中国編⑦(蘇州郊外での体験:悦楽と恐怖)

<前回までの旅>
…船で大阪から上海まで来て3日目、僕は船で出会った5人のバックパッカーたちと別れ、ようやく一人旅が始まった。蘇州行きの電車の中で、僕は下呂温泉で中国人女子たちと一緒に働いていたことを思い出し、彼女の出身である蘇州で再会できないかと考えていたのだが、その電車で出会ったのは同い年くらいの男の子。色々話す中で彼はこう提案した。「泊まるところがないならうちに来ればいい」と。

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アジアさすらいの日々ー中国編⑥(モウちゃんとの思い出と蘇州男子のある誘い)

アジアさすらいの日々ー中国編⑥(モウちゃんとの思い出と蘇州男子のある誘い)

<前回までの旅>
…船で大阪から上海まで来て、初日は船で出会ったバックパッカーたちと中華料理や上海雑技団を堪能し、2日目は一人で上海の街を歩き巡っていた。そして3日目の今日は旅立ちの日。蘇州行きのチケットを手に、いよいよ完全な一人行動が始まる。

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9月24日(土)

いよいよ本当の一人旅が始まるということで興奮していたのだろう、

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アジアさすらいの日々ー中国編③(バックパッキングとは)

アジアさすらいの日々ー中国編③(バックパッキングとは)

<前回までの旅>
…大阪から上海へと向かうフェリー、新鑑真号。この船に乗っていたのは、旅慣れたアキラとその妻のメグミ、バックパッカー風のアツシ、同い年で真面目そうなヨウスケ、そしてくたびれたおじさん風の野川さん。2人のバックパッキング経験者からは、劣等感を感じながらも旅の貴重な情報を聞くことができた。そしていよいよ、上海上陸の日がやってきた。

9月22日㈭

上海の町に上陸するまであと1時間を切

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アジアさすらいの日々ー中国編①(アジアへの旅立ち)

アジアさすらいの日々ー中国編①(アジアへの旅立ち)



2005年9月22日(木)

今改めて見てみれば、何と陰鬱な光景なんだろう。空はネズミ色の厚い雲に、海は生命など感じられないほど濁った水に覆われていて、こんな世界に生まれて来たならば明るい未来なんて描けないだろうと想像する。

しかしその時の僕にとってはこの光景の中にある全てのものが貴重で、未来を切り開いてくれる存在に見えた。実際、この場所から始まる一連の経験はその後の僕の人生を大きく変化させ

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アジアさすらいの日々ープロローグ

アジアさすらいの日々ープロローグ

みなさん、こんにちはこんばんは初めまして。カザラキです。

あれ、今日は何か雰囲気が違うぞ、と思う方もいると思います。普段は麻雀に関する記事ばかりを書いているので、それだけを書く人として認識されているかもしれません。しかし今回は麻雀の話は一切なく、「旅」、特に「バックパッキング」の話をしたいと思います。

実は僕、麻雀の他にいくつか趣味がありまして、その一つがバックパッキングなんです。バックパッキ

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