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スタートアップでの失敗しないための採用戦略(前編):フローと面接方法・質問内容について

「採用は難しい」というのは非常によく聞く話であり、各社において様々な工夫を凝らしているトピックです。
そこで、採用に関して以下のように3記事に渡って書いていこうと思っていて、内容については以下の予定。
ちなみに新卒やインターン経由ではなく、中途採用を想定しています。
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・前編(本記事):
採用フローの組み方と、どういった面接・質問を行っていたか。
それぞれについてどのような意図を持つのかについて書いていきます。
・中編(リンク:ミスマッチを防ぐための前提や「こういう人は採っちゃいけない」について。
・後編(リンク):
雇用契約書について。
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それでは以下から本文をどうぞー!

※過去記事のカテゴリ別まとめはこちら

採用における前提

まず重要なのはなぜその採用を行うのか、そしてどのような形態でそれを行うのか、という確認です。
なんとなく忙しいから、優秀な人がいたから、人数を増やしたいから、などの曖昧な理由で採用を行ってしまうと、双方にとって不幸な結果になりやすいです。
また、リモートや時短勤務であれば採用できる人材の幅は広がりますし、そもそも業務委託であったりクラウドワーカーさんでいいよね、という結論に落ち着くこともあります。

例えば週1で手伝ってくれる、みたいな人がいたとしても指示コストが高くて結局自分でやるより非効率、なんてこともありますので「人が増える=良いこと」と考えず、◯◯のために△△な人材を□□くらいのコミット具合でジョインしてほしい、と整理した上で採用を行うべきだと考えます。

採用時のフローについて

特に組織が小さい場合、社長による最終面接は必ず行うべきだと考えています。
なぜなら次記事で詳しく書きますが、(人数が少ない場合は特に)カルチャーフィットしない人材を採用する悪影響が大きいからです。
採用は時間も労力もかかる大変な業務ではありますが、それを払うに値するとても重要なものです。

どういった役割を任せるかにもよりますが、僕は基本的にはスキルを見る0〜2回の面接、そして僕による最終面接で内面を見る、という形で行っていました。
スキルについては例えば筆記テストなどを用意して、それを解いてもらっていました。

もう少し具体的に書くと、テストではタイピング速度計測やIQテスト、ライター職であれば校閲テストなどを面接の場で受けてもらっていました。
タイピング速度を見る理由は、僕らはIT企業だったのでタイピング速度が仕事の早さに直結します。
また、インターネットが好きな人であればある程度早くタイピングできるはずだし、それができているならば課題解決のために行動ができる人である可能性が高いよね、と考えていました。
加えてIQテストについては、基本的な思考能力に加えしっかり見直しをするか、時間が足りなくても最後まで埋めるか、紙にちゃんと書いて思考しているか、などのテストへの取り組み方も見ていました。

ちなみに履歴書や職務経歴書などは事前にメールで送ってもらった方がいいと思いますが、これも採りたい役職や業界によって変えてもいいかなと。
しかし、当然ですが面接前、少なくとも面接での筆記テスト時に履歴書や職務経歴書には目を通しておきましょう。
それらを読みながらの面接は良いものになりづらいですし、応募者の方にとっても悪印象です

あとは、面接時に双方が腹を割って話せるのがめちゃくちゃ大事だよなと思っていて、僕はその旨をそのまま伝えていました。
どういうことかと言うと、「良いことを言うよりも本当のことを言ってくれてると感じられた時の方が僕はあなたを評価するし、僕もなるべく正直に飾らず話すようにする」と最初に話してた感じです。

実際に聞いていた質問10個と各々の意図

以下では、どのような質問をしていたかという話をしていきますが、「聞いても意味が無い質問をしない」というのは大事です。
どういうことかというと「今までに最も成果を出した仕事はなんですか?」みたいな質問は職務経歴書に書いています。
例えば、「今まで出した成果で最も重要だと考えるのはどれですか?」とかであればまた変わってきますが、既知のものやチェックしたい項目に当てはまらないとりあえずの質問ってどちらにおいてもなぁなぁになってしまうので、例えばアイスブレイクしたい時など状況に応じた質問もありですが、1つ1つの質問を精査することをおすすめします。

また、質問への回答内容だけでなく、どれくらい端的に分かりやすく答えてもらえるかも見ています。
ただ、毎回めちゃくちゃレスポンス早く答えればいいというわけではなく、「少し考えていいですか?」みたいにお伝えいただいた上でじっくり考えて回答する方にも僕は好印象を持ちます。

それでは以下からが、実際に聞いていた質問群です。

1. 人生で死ぬまでにこれだけはやりたいと思うものはなんですか?
志望動機との一貫性を見ています。
例えばですが、「起業家として大きな事業を成したい」みたいに言ってるのに、「御社で長く働きたい」みたいなのは矛盾してない?みたいな。
話をしてみてそこが一貫していると、嘘をついてない、また、筋道立てて自分の今後を考えられる人だなという判断ができます。

2. 10年後、30年後の自分は何していると思いますか?
上記に関連して、それまでの筋道をどう考えるかを聞いていて、こちらでも一貫性を見ています。
ちなみに「1とか3年後なにをしていますか?」みたいな質問では、「御社で一生懸命働いてます!」みたいなのが帰ってくるだけなので意味がないです。

3. あなたは友達にどういう人だと言われますか?
アイスブレイクとしても使っていたんですが、自分はどういう人間ですか?みたいに聞くよりもより正直に話してくれる感触を得ています。
結局僕らが接するのは、その方が思う自分ではなく他人が思うその方ですし。

4. 今までの仕事で一番テンション上がった瞬間はいつでした?
これ、なんかの記事で見ていいなと思って使ってたんですけど、要するにその方がどういった仕事にやりがいを感じるのかというのを見ています。

5. 生きていて、一番テンションが上がる瞬間はどんな時ですか?
ここは仕事でもプライベートでもどっちでもいいんで教えて下さい!みたいに聞いてます。
ここでも最初の質問との一貫性とかを見ています。
ただ、ここってわりと飾られてしまいがちなので、それに至るまでにどれくらい腹を割って話せる雰囲気を作れているかが大事。

6. 僕らがやってる事業の改善案はありますか?
これはどれくらい僕らの事業について知ってくれてるか、つまり本気度が高いか、そして改善思考を持ち合わせているかを見ています。

7. 以前働かれていた会社にリファレンスを取ってもいいですか?
ここで問題がある人はわりとやばいことが多いので。

8. 組織で働く上で最も重要なのはなんだと思いますか?
フィット具合を見る質問で、チームでやる意識やコミュニケーションへの前向き度を見ていました。

9. 応募要項のどこに惹かれて募集しましたか?
会社になにを求めているのかというところ。
わりとありきたりな質問ではありますが、ここで条件について意識が強すぎる場合危険なことも多いです。

10. なにか質問や伝えたいことはありますか?
ここも鉄板ですがやはり大事。
ここがぶっちゃけ一番聞きたい、みたいなところだったりもするのでどういった質問をしてくるのかはかなり気にしています。

雇用契約書は面接時に渡します

見出しのまんまなんですが、僕は最終面接時に雇用契約書のテンプレを候補者の方にお渡ししていました。
なぜかと言うと、応募者の方に雇用契約内容がない状態で「御社に入ります」って意思表示をさせるのってよく分からないと思うので。
それを見ていただいた上でご判断いただいた方がフェアだと思いますし、もしそこで問題があるのであれば話し合いで入社への道が拓かれることもあると思ってます。

まとめとして

本記事では、採用に関するフローや質問の意図について書いてみました。
次の記事では、どういった方を採用するのを避けるべきか、そして雇用契約書に盛り込むべき内容について触れていくので、よければnoteでフォローしてご覧いただければ!

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ITベンチャーに新卒入社後2012年創業 複数回エクイティ・デッドでの資金調達を行い各種事業を行う 2015年に既存事業譲渡と訪日旅行者向けWebメディア立ち上げを並行しつつ、 2016年にフジメディアホールディングスグループに数億円でバイアウト 2019年から福岡で2度目の創業