【H】ボクの音楽ライブラリからA〜Zまで順番にお気に入りアルバムを1日1枚ずつ紹介してみる!(洋楽アーティスト編)
【H】
Hollie Kenniff【The Quiet Drift】
前回紹介したGoldmundことキースケニフのその妻、ホリーケニフのソロアルバム。
そんなゴールドムンドの記事はこちら↓
デヴィッドリンチ監督の言葉からインスパイアを受けて制作されたアルバムらしいが、その「言葉」の詳細が載っている記事がなかなか見つからない。デヴィッドリンチはボクにとっても大好きな映画監督の一人。日本では90年代に「ツインピークス」というかなりへんてこで奇妙な刑事ドラマが大ヒットしたことで有名な監督だ。今、思い返せば、日本であんなドラマが大当たりするなんて良い時代だな。リンチ未見の人は、何も前知識入れずに映画「イレイザーヘッド」、「ロストハイウェイ」あたりを見ると良い。因みに、現在劇場公開されている「DUNE」を最初に撮って大失敗したのもリンチだ。さて、本題に戻ろう。
リンチにインスパイアされたという本作だけあって、始まりからかなり幻想的である。まるで天国で聴く天使の壮大なコーラスで覆われたアンビエント楽曲。この白昼夢のような世界観がきっとリンチの世界観とリンクするのだろう。
上記はのMVはアルバム6曲目に収録された「Sunset Chant」。タイトル通りに日没のイメージに似合う曲だ。神秘的な感じと共に、どこか心地よい絶望すらも感じれる。なんだろう、やれることはやった、そんな時に感じる絶望だろうか。虚しさと達成感の狭間のような感情。ボクも何か作品を撮り終えた後は、心がボーッとして、嬉しさも感じながら寂しさが勝る時がある。歌詞のない音楽というのは、音楽をより自由に解釈でき、言葉で表せない気持ちも表現することができる。
ボクは根暗だから前述したような捉え方になったかもしれない。サンセットビーチで、あるいはもう少し日常の暮らしの景色に歩み寄るなら日没の時間の公園だろうか。楽しそうに遊具で遊ぶ我が子とその相手をする妻を眺めるような、そんな幸せな光景にも合うかもしれない。あくまでもボクの場合のベタな想像に過ぎないが。
まだ遊び足りない子供の手を引き、ボクのところへ歩み寄ってくる妻子。今、少しだけ幸せについて考えてしまった。そして、また少しだけ寂しくなった。
次回は【I】の棚にあるアーティストを一人紹介します。
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