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アラフォーの本棚

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読んだ本のレビュー 2022年までのものは、Instagram.com/yuu.kgram/ にあります。
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記事一覧

感覚派にとっては、ある種の赦し

感覚派にとっては、ある種の赦し

裸眼思考
荒木博行 著
かんき出版

行き過ぎた“目的”や“知識”に偏重した状態を、いつでも脱いで“裸眼”になれるようにしよう、と著者は言います。
けして目的や知識は悪いものではないが、それだけにとらわれると「今」や「現実」が見えなくなるというのです。

若い頃から、一つの事象に“勝手に”いくつかのルートが現れる私。
これは、特に最悪パターンになった時にも、対処できるように、またメンタルがやられな

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誰かの「実は…だった」を肯定したい。

誰かの「実は…だった」を肯定したい。

#訂正する力 #東浩紀

ひとは誤ったことを訂正しながら生きていく。
ネット社会で対抗し合うことが当たり前になり、自分の考えやこだわりの変化を受け入れていくことができず“頑な”な人が増えたのではないか、という主張に納得。

そもそも八百万の神さまの国。
自然のものに、全く同じものなどない。
また、時に自然の力に圧倒されながら、それを受け入れながら生きてきた国。
多様性も、その時々に合わせて臨機応変

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親友は働かせまくるナイチンゲール

親友は働かせまくるナイチンゲール

久々の読書がとんでもない本📕😁

近内悠太さんの哲学講座 課題図書
#超人ナイチンゲール #栗原康

ナイチンゲールといえば看護師さんの祖。
異世界転生ものでも題材に使われる戦場で多くの兵士の希望となった女性英雄。
とっても【ケア】精神に溢れる慈愛の人というイメージ。
そんなイメージがとことん覆される、とんでもない女傑。

驚くほど裕福な家庭に生まれ育っていたからこその教養と窮屈さ。母親が開

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価値観の違いに気づけたら、気が楽になる

価値観の違いに気づけたら、気が楽になる

#何回説明しても伝わらないはなぜ起こるのか #今井むつみ

「話せばわかる」という言葉。
私は「話しても理解し合えない人は存在する」と子供の頃から思っていた。それでも、きっと私の話し方が悪いんだろう、どうすれば伝わるんだろうと思いながら大人になった。
それはある種の期待。
でもある時、こちらが何もせずとも、被害者意識を持たれた。さらに、相手から一度も聞いたことがない話を「知ってるくせに」と言わ

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セルフケアが大切なのは

セルフケアが大切なのは

疲れ方が変わってきたから、休み方も変えよう。

至極真っ当な話。
ただダラダラ寝たり、
甘いもの食べていたら、疲れは取れない。
積極的に休養をとることが大切。
適切な時間に身体を動かしたり、腹八分目に抑えたり。
と具体的な提案が書かれています。
身体よりも頭や心が疲れている人が増えているからこその、休養学。

いつも頭をほぐすと疲れにくくなり、パフォーマンスが上がりますと話しています。
1つは血行

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害獣⁉️いのちを美味しくいただきます

害獣⁉️いのちを美味しくいただきます

【害獣⁉️いのちを美味しくいただきます】

日本全国に害獣を捉えると1匹いくらかで謝礼金が出る。
効率的にただ仕留めて、報告すれば、大変なお仕事でも少しは「楽に」終わるのかもしれない。
でも、その害獣と言われるいのちは、食べようと思えば食べられるのに、捨てられてしまうのだ。

食料が足りなくなるから、タンパク質をとるために昆虫を食べましょう‼️なんて話をしているすぐそばで。

人にとって害があるか

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目指すは、自分を大事にするギバー。

目指すは、自分を大事にするギバー。

#EQリーダーシップ #近藤弥生子

“台湾式EQ本”が出た。
台湾在住ノンフィクションライター @yaephone さんが台湾に住んでいて、少しずつ楽になって行った過程に、台湾のEQの高い人たちの存在があったと伝わってくる一冊。

「自分を曲げず、それでいて人を困らせない」
本の中で出てくるオードリータンさんのこの言葉は、以前読んだ近藤弥生子さんの別の本でも出てきていて、しっくりくるスタンスだな

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電車で席を譲ったのに拒絶された経験を、恥ずかしいもので終わらせない

電車で席を譲ったのに拒絶された経験を、恥ずかしいもので終わらせない

利他ケア傷の倫理学
近内悠太

「世界は贈与でできている」が受け取るための本だとしたら、これは与える本、と著者は位置付けています。
「世界は贈与でできている」にしっくりきて、人に何かしたり、してもらったりする日々のやりとりへのハードルが低くなった数年間でした。

大袈裟に遠慮することなく、笑顔で受け取る。
さらに人のために何かをすることも受け取られるかどうかは重視せず、気軽に手を差し出すことがで

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自分は騙されない、そんな人ほど黒ひげ危機一発

自分は騙されない、そんな人ほど黒ひげ危機一発

なかなかパンチの効いた表紙に、手が伸びていた。

人心操作の授業全員カモ
ダニエルシモンズ
クリストファーチャブリス

騙し方が書いてあるのかと思いきや(実際書かれているが)、どちらかといえば無意識のうちに起こるバイアスを自覚させてくれる本である。

350ページ以上あるこの中で、これでもかというほど、休みなく“誤認してしまう事例と理由”が出てくる。
これを読んで1つも思い当たらない人がいたとした

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依存するかしかないかは、きっと紙一重

依存するかしかないかは、きっと紙一重

やってしまっていた記憶を掘り起こされました。
#叱る依存が止まらない #村中直人

それは長男長女が小さい頃。
静かにしておかないといけないところは、行く前に伝えていると、ちゃんと言っていることを理解してくれていた彼ら。
常に何に対しても理由とお願いしたい行動を伝えて“理解”して、自分で考えられるようになって欲しいと常々考えて育児していた。

でもそんな彼らも自我ば芽生える2歳やと4〜5歳前後は

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そばにいるよ、それだけで誰かのケアになる。

そばにいるよ、それだけで誰かのケアになる。

「何かあった?」

聞いてもらうためには、行動や様子で表現しようとか書かれてある本書。もうアピールの察してちゃんなので、ちょっとどうなのよと思っていたら、
そんな人がいたらまずこの本を読んでいる私が声をかけてほしい、と書いてある。
聞く技術は、聞いてほしい人を見つける技術なのだと。

聞く技術聞いてもらう技術
東畑開人

私は、子どもの頃、当時は珍しい片親の家庭で育っていたのと、大人に連れ歩かれ

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“自分”を見ているか“相手”を見ているか。

“自分”を見ているか“相手”を見ているか。

結局、伝わるかどうかは“自分”を見ているか“相手”を見ているか。
#1番伝わる説明の順番 #田中耕比古

音声配信アプリVoicyで10万人のフォロワーがいるDJ Nobbyさんがお勧めしていたので、買ってみました。

まず、伝わりづらい要因がわかりやすく書いてあります。なので、自分はどこがネックなのかを意識しながら、後に続く「わかりやすく話す方法」が読めるので、すっと入ってきやすい。

ついつ

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せっかくなら、面白いと思って欲しいもの

せっかくなら、面白いと思って欲しいもの

普段から、書くのは苦じゃない。そんなふうに言っている私は、だからこそ自分の文章に、自信がない。
だって「書ける」だけだもの。「何かが表現できる」というわけではないのだもの。

「書く力」の教室読んでみた
移動時間を駆使して読んだ一冊は、グサっと刺さったり、ドキッとしたり、はたまた、「ある、ある」と共感してみたり、と揺さぶられる一行のオンパレード。

グサっと何かが刺さった

例えば、「かぶれた人」

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そう言えばよかったんだ、が1つでも見つかったら儲けもの。

そう言えばよかったんだ、が1つでも見つかったら儲けもの。

これは“インタビュー本”だと、本屋で手に取って感じた。
読み始めて数ページで、それは確信に変わる。
人は会話の後、自分の話した量は少なく、相手の話した量は多く感じると以前何かの本で読んだ。
それから相手の方に7割自分が3割話そうと考えているのだけれど、これがうまくいかない。(この割合なら相手は5割5割の量で話ができたと感じるそうだ)
話している最中から話す量を考えているのだけれど、7割3割になるの

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