鈴村裕輔

名城大学教員、法政大学客員研究員。主な専門は比較思想、政治史、文化研究。 / Dr. …

鈴村裕輔

名城大学教員、法政大学客員研究員。主な専門は比較思想、政治史、文化研究。 / Dr. Yusuke Suzumura is an associate professor of Meijo University. https://researchmap.jp/suzumura/

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記事一覧

夏の甲子園の決勝戦を終えた京都国際高校と関東一高の選手の健闘を讃える

本日、阪神甲子園球場において第106回全国高等学校野球選手権大会の決勝戦が行われ、ともに初の決勝となった東東京代表の関東第一高等学校と京都代表の京都国際中学高等学…

鈴村裕輔
1日前
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【開催報告】令和6(2024)年度大学体育指導者全国研修会ワークショップ

8月20日(火)から22日(木)まで名城大学において全国大学体育連合による令和6(2024)年度大学体育指導者全国研修会が行われ、第2日目のワークショップにおいて講師を担…

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1日前

【追悼文】松岡正剛さんについて思い出すいくつかのこと

去る8月12日(月、祝)、著述家の松岡正剛さんが逝去しました。享年80歳でした。 松岡さんが多種多様な情報を編集して新たな血を創造する編集工学の概念を提唱し、旺盛な…

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2日前
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論文「石橋湛山と政治資金の関係についての予備的検討」の法政大学学術機関リポジトリ掲載のご案内

この度、法政大学国際日本学研究所の紀要『国際日本学』の第21号に掲載された論文などが法政大学学術機関リポジトリで公開されました。 私が寄稿した論文「石橋湛山と政治…

鈴村裕輔
4日前

【テレビ出演報告】『せやねん!』(毎日放送、2024年8月17日放送)

去る8月17日(土)、毎日放送の情報番組『せやねん!』に私の談話が紹介されました。 今回は2028年のロサンゼルス五輪において野球が2大会ぶりに性意識種目になることに関…

鈴村裕輔
4日前
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【追悼文】アラン・ドロンさんについて思い出すいくつかのこと

本日、フランスの俳優アラン・ドロンさんが逝去しました。享年88歳でした。 17歳で海兵隊に志願してインドシナ戦線に従軍し、1954年に除隊した後に『女が事件にからむ時』…

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5日前
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『カール・ベーム変奏曲』が示した「われわれの時代の指揮者」としてのベームの姿

去る8月12日(火)から16日(金)まで、4日間にわたりNHK FMで特集『カール・ベーム変奏曲』が放送されました。 今回は今年8月28日に生誕130年を迎える指揮者のカール・ベ…

鈴村裕輔
6日前
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「総裁選不出馬問題」について岸田文雄首相と石橋湛山に共通点はあるか

8月14日(水)に岸田文雄首相が自民党総裁選挙への不出馬を表明したことは、国内外に大きな反響を呼び起こしました[1]。 党の刷新のためには総裁選に出馬せず、自らが身を…

鈴村裕輔
8日前
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「戦後79年」に考える風化する記憶を次世代に伝える試みが持つ大きな意義

本日、1945(昭和20)年8月15日に大日本帝国政府が連合国による日本への降伏要求の最終宣言を受諾したことを伝える詔書を裕仁天皇自らが読み上げた、いわゆる玉音放送が放…

鈴村裕輔
9日前
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岸田文雄首相の自民党総裁選不出馬の判断はいかなる意味を持つか

本日、自民党総裁である岸田文雄首相が記者会見を開き、今年9月に行われる総裁選挙への不出馬を表明しました[1]。 記者会見において、岸田首相は新生自民党の姿を国民の前…

鈴村裕輔
10日前
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『クラシックの迷宮』の特集「日本 1944」が描き出す帝国の黄昏

去る8月10(土)に放送されたNHK FMの『クラシックの迷宮』は特集「日本 1944」でした。 今回は、「80年前の1944年、戦争末期の日本の姿に思いを馳せる」という趣旨により…

鈴村裕輔
11日前
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パリオリンピックの閉会に寄せて

昨日、7月26日(金)に閉幕したパリオリンピックが閉会式を行い、全日程を終了しました。 今回、日本は米中両国の40個に次ぐ第3位となる20個の金メダルを獲得するとともに…

鈴村裕輔
11日前
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青山フィルハーモニー管弦楽団2024年度夏季合宿

このたび、東京都立青山高等学校青山フィルハーモニー管弦楽団は8月8日(木)から11日(日)まで2024年度夏季合宿を開催しました。会場は新潟県南魚沼市に所在するシャトー…

鈴村裕輔
12日前
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【記事掲載案内】『週刊新潮』2024年8月15・22日夏季特大号

この度、8月8日(木)に発売された『週刊新潮』8月15・22日夏季特大号に私の談話が掲載されました[1]。 今回は、大リーグの大谷翔平選手(ロサンゼルス・ドジャース)の慈…

鈴村裕輔
13日前
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長崎平和祈念式典の存在感の大きさを示した「イスラエル不招待問題」

本日、1945年8月9日に長崎県長崎市に原子爆弾が投下されてから79年目を迎え、長崎市では平和祈念式典が開催されました。 今回は、長崎市がイスラエルの駐日大使を式典に招…

鈴村裕輔
2週間前
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【新刊書籍案内】『月刊金融ジャーナル』2024年8月号(日本金融通信社)

去る8月1日(木)付で『月刊金融ジャーナル』2024年8月号が刊行され、「今日の問題」欄に寄稿した私の総説「“水原事件”で考える米国のスポーツ賭博」が掲載されました。 …

鈴村裕輔
2週間前
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夏の甲子園の決勝戦を終えた京都国際高校と関東一高の選手の健闘を讃える

本日、阪神甲子園球場において第106回全国高等学校野球選手権大会の決勝戦が行われ、ともに初の決勝となった東東京代表の関東第一高等学校と京都代表の京都国際中学高等学校が対戦しました。

その結果、延長10回タイブレークのすえ、京都国際高校が2対1で関東一高に勝利し、春夏の大会を通して初めての優勝を果たしました。京都代表の優勝は1956年の平安高等学校以来68年ぶりのことです。

試合は京都国際高校の

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【開催報告】令和6(2024)年度大学体育指導者全国研修会ワークショップ

【開催報告】令和6(2024)年度大学体育指導者全国研修会ワークショップ

8月20日(火)から22日(木)まで名城大学において全国大学体育連合による令和6(2024)年度大学体育指導者全国研修会が行われ、第2日目のワークショップにおいて講師を担当しました。

ワークショップは前半が私の報告「スポーツにおける暗黙知--身体と文化の関係からの検討」、後半が参加者を6つのグループに分けたグループワークによって構成されました。

私の報告では、現在の体育教育において重要な暗黙知

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【追悼文】松岡正剛さんについて思い出すいくつかのこと

去る8月12日(月、祝)、著述家の松岡正剛さんが逝去しました。享年80歳でした。

松岡さんが多種多様な情報を編集して新たな血を創造する編集工学の概念を提唱し、旺盛な執筆活動を行ったことは周知の通りです。

幸運にも、私は2018年4月21日に法政大学江戸東京研究センター(EToS)の特別対談企画「日本問答・江戸問答」てEToS側の運営担当の1人として松岡さんにお世話になりました。

当日のご講演

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論文「石橋湛山と政治資金の関係についての予備的検討」の法政大学学術機関リポジトリ掲載のご案内

この度、法政大学国際日本学研究所の紀要『国際日本学』の第21号に掲載された論文などが法政大学学術機関リポジトリで公開されました。

私が寄稿した論文「石橋湛山と政治資金の関係についての予備的検討」も無償で公開されています。

この論文では全経済会問題などの政治的・社会的出来事に焦点を当てて、石橋湛山の政治資金問題について検討し、石橋が日本自由党および分党派自由党の政治資金確保の役割を担っていたこと

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【テレビ出演報告】『せやねん!』(毎日放送、2024年8月17日放送)

去る8月17日(土)、毎日放送の情報番組『せやねん!』に私の談話が紹介されました。

今回は2028年のロサンゼルス五輪において野球が2大会ぶりに性意識種目になることに関連し、これまでの大リーグとオリンピックの関係や大リーグ選手の参加の可能性についてお話ししました。

『せやねん!』において談話が紹介されるのは7月14日(土)の放送以来のことであり、こうした機会を提供して下さった関係者の皆さんに感

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【追悼文】アラン・ドロンさんについて思い出すいくつかのこと

本日、フランスの俳優アラン・ドロンさんが逝去しました。享年88歳でした。

17歳で海兵隊に志願してインドシナ戦線に従軍し、1954年に除隊した後に『女が事件にからむ時』(1957年)で映画に初出演すると、その後は数多くの作品に出演して注目を集め、1959年の『太陽がいっぱい』と1960年の『若者のすべて』で人気俳優の座を不動のものとしたことは広く知られる通りです。

これ以降も様々な作品に出演す

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『カール・ベーム変奏曲』が示した「われわれの時代の指揮者」としてのベームの姿

去る8月12日(火)から16日(金)まで、4日間にわたりNHK FMで特集『カール・ベーム変奏曲』が放送されました。

今回は今年8月28日に生誕130年を迎える指揮者のカール・ベームを取り上げ、その音楽に対する臨み方、一時代を画する指揮者になる原点としての歌劇との関わり方、4回にわたる来日公演で日本の聴衆を魅了した背景、そして生涯現役であり続けた軌跡などが紹介されました。

司会は東涼子さん、解

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「総裁選不出馬問題」について岸田文雄首相と石橋湛山に共通点はあるか

8月14日(水)に岸田文雄首相が自民党総裁選挙への不出馬を表明したことは、国内外に大きな反響を呼び起こしました[1]。

党の刷新のためには総裁選に出馬せず、自らが身を引くことが第一歩であるという趣旨の発言を行った岸田首相については、病気により「私の政治的良心に従います」という書簡とともに65日で退陣した石橋湛山の判断を想起する人がいるかもしれません。

確かに、石橋はいわゆる「石橋書簡」において

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「戦後79年」に考える風化する記憶を次世代に伝える試みが持つ大きな意義

本日、1945(昭和20)年8月15日に大日本帝国政府が連合国による日本への降伏要求の最終宣言を受諾したことを伝える詔書を裕仁天皇自らが読み上げた、いわゆる玉音放送が放送されてから79年目を迎えました。

宣戦の詔書や政府声明には、戦争の目的として自存自衛と大東亜共栄圏の建設の2点が挙げられていたものの、実際には日本によるアジアの勢力圏化と人的もしくは物的な資源の徴発がなされ、攻勢時に和平交渉を念

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岸田文雄首相の自民党総裁選不出馬の判断はいかなる意味を持つか

本日、自民党総裁である岸田文雄首相が記者会見を開き、今年9月に行われる総裁選挙への不出馬を表明しました[1]。

記者会見において、岸田首相は新生自民党の姿を国民の前の示すことが重要であり、そのためには何よりも自由闊達な論戦が必要で、自民党が変わることを示す最も分かりやすいことは現職である自らが出馬しないことに他ならず、そのため、総裁選を通じて選出される新しい総裁を一兵卒として支えると発言していま

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『クラシックの迷宮』の特集「日本 1944」が描き出す帝国の黄昏

去る8月10(土)に放送されたNHK FMの『クラシックの迷宮』は特集「日本 1944」でした。

今回は、「80年前の1944年、戦争末期の日本の姿に思いを馳せる」という趣旨により、太平洋戦争が末期を迎えていた1944(昭和19)年の日本の世相を反映した作品や、劣勢の中でも最後の勝利を目指した、あるいは目指すことを余儀なくされた人々の姿を投影した音楽が取り上げられました。

最初に紹介されたのが

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パリオリンピックの閉会に寄せて

昨日、7月26日(金)に閉幕したパリオリンピックが閉会式を行い、全日程を終了しました。

今回、日本は米中両国の40個に次ぐ第3位となる20個の金メダルを獲得するとともに、メダルの獲得総数も45個で第6位となりました。

日本の金メダルの獲得総数は前回の東京大会の27個に次いで歴代2位であり、国・地域別でも2大会連続で第3位の獲得数となりました。

東京大会での金メダルの獲得数が過去最多となったの

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青山フィルハーモニー管弦楽団2024年度夏季合宿

青山フィルハーモニー管弦楽団2024年度夏季合宿

このたび、東京都立青山高等学校青山フィルハーモニー管弦楽団は8月8日(木)から11日(日)まで2024年度夏季合宿を開催しました。会場は新潟県南魚沼市に所在するシャトーテル一本杉でした。

参加者は、1年生が47名、2年生が48名、引率の顧問の先生方が3名、そして卒業生が9名の合計107名でした。

今回は岐阜県で開催された第48回全国高等学校総合文化祭の器楽・管弦楽部門に東京都代表として参加した

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【記事掲載案内】『週刊新潮』2024年8月15・22日夏季特大号

【記事掲載案内】『週刊新潮』2024年8月15・22日夏季特大号

この度、8月8日(木)に発売された『週刊新潮』8月15・22日夏季特大号に私の談話が掲載されました[1]。

今回は、大リーグの大谷翔平選手(ロサンゼルス・ドジャース)の慈善活動についてお話ししました。

私の談話が『週刊新潮』に掲載されるのは10年ぶりのことで、返した機会を提供された関係者の皆さんに感謝する次第です。

皆様もぜひご覧ください。

[1]「大谷翔平」が"オータニ基金"設立で狙える

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長崎平和祈念式典の存在感の大きさを示した「イスラエル不招待問題」

本日、1945年8月9日に長崎県長崎市に原子爆弾が投下されてから79年目を迎え、長崎市では平和祈念式典が開催されました。

今回は、長崎市がイスラエルの駐日大使を式典に招待しなかったため、主要7か国(G7)のうち日本を除く6か国と欧州連合(EU)が懸念を示し、大使ではなく代理者を参列させる事態となりました。

こうした状況について、長崎市の鈴木士朗市長は「決して政治的な理由で招待していないわけでは

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【新刊書籍案内】『月刊金融ジャーナル』2024年8月号(日本金融通信社)

【新刊書籍案内】『月刊金融ジャーナル』2024年8月号(日本金融通信社)

去る8月1日(木)付で『月刊金融ジャーナル』2024年8月号が刊行され、「今日の問題」欄に寄稿した私の総説「“水原事件”で考える米国のスポーツ賭博」が掲載されました。

今回は大谷翔平選手(ロサンゼルス・ドジャース)の専属通訳であった水原一平氏が銀行詐欺などの罪で起訴された、いわゆる「水原事件」を通して、米国におけるスポーツ賭博のあり方を検討しております。

ぜひ手にとってご覧ください。

そして

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