旅先での徒然　～贅沢な朝～

子供の頃から、どちらかというと夜型で朝が弱い。
でも3泊のうち1日だけ、日の出15分前にパチリと目が覚めたおかげで。

宿泊施設の屋上から、島での朝日を見ることができた。

本当はビーチから昇る太陽も撮りたいとは思っていたけれど…
他の日は疲れを取る為に、睡眠を優先した。

昔からわりと虚弱というか、無理がすぐ身体に出て。
旅先で食事を摂れなくなったとか、飛行機に乗る前に点滴して帰ったとか。
嫌な思い出も多く、今回も帰ってから数日寝込んでしまって。

そういう訳で、旅先では無理をしないが鉄則になっている。

だから無理には目覚ましはかけていなかったんだけれど…
島で朝日を見たいなぁ、写真撮りたいなぁと何度も思っていたせいか。

冒頭に書いたように、パチリと目が覚めた。

日の出時間は確認してあったから、スマホを確認してすぐに
慌てて眼鏡とカメラを持って屋上に駆け上がった。

もう空は、かなり白々と明け始めていて…
あの早朝独特の、静かで凛とした気配を感じて嬉しくなった。

実は、自宅からも日の出は見る事ができる。
でも家やビルに囲まれた山の向こうから昇る太陽と、広い空の下で水平線から現れる太陽では。

やっぱり、何かが違う。

昇ったばかりの低い位置から、色づいた光に浮かび上がる風景は。
この時間帯にしか見ることのできない、独特の佇まいで。

毎朝この光景を眺められるというのは、何とも贅沢なことだと思った。

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